履歴書の「学歴・職歴欄」の書き方をマスターしたい!
新卒や転職、アルバイトなどさまざまな場面で使用する履歴書。
書類選考の通過、面接のチャンスなど、履歴書の内容によって今後の行く先が左右されると言っても過言ではありません。
大事なのは、雇用形態などに合わせた履歴書の正しい書き方をマスターすることです。
ここでは、ほとんどの企業が注目するであろう「学歴・職歴欄」の記入方法を、基本ルールも含めて雇用形態別に解説します。
履歴書の「学歴・職歴欄」の書き方を覚えて、一目置かれる存在になりましょう!
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履歴書「学歴・職歴欄」の書き方:基本ルール
まずは、履歴書の「学歴・職歴欄」の基本ルールをみていきましょう。
学歴・職歴共通の基本ルール
- ・学歴/職歴の書き始めは、中央寄せで「学歴」「職歴」とだけ記入
- ・学校名や企業名は、正式名称で記入
- 隠ぺいや経歴詐称はNG
- ・履歴書全体で統一すれば西暦でも/和暦は、どちらかで統一する
大半の履歴書は、学歴・職歴ごとに記入欄が分かれていません。よって、学歴・職歴を書き始める前にはまず中央寄せで「学歴」「職歴」と記入してから、詳しい学歴・職歴の記入を進めましょう。
学校名や企業名が長い場合であっても、正式名称で書くのが基本です。また、株式会社を「㈱」・高等学校を「高校」のように、省略するのは避けてくださいね。
さらに、少しでもライバルと差をつけたいという想いから、経歴詐称や隠ぺいは絶対してはいけません。内定取り消しなどのリスクが高まるので、ありのままの経歴を記入してください。
使用する年号は西暦・和暦、どちらを使用しても問題ありません。
以下の関連記事で、西暦・和暦の変換や生まれ年ごとの入学・卒業年月などを詳しく解説しています。あわせてお読みください。
学歴の基本ルール
- ・書き出しは高校生からでOK
- ・記入は「入学年月」と「卒業年月」が基本
履歴書に記入する学歴は、義務教育終了後の高校からで良いとされています。4年制大学出身者であれば、高校卒業・大学入学・大学卒業の年月をそれぞれの行に記入しておけば問題ないでしょう。
大学に関しては、学部や学科・専攻まで記入しておくと、学んでいた分野をアピールできますよ。
新卒は、中学校卒業から書き出すのが一般的です。
ここで気を付けたいのは、私立や専門学校の書き方。特に私立は、中学校・高校・大学で表記が変わる場合があるので注意が必要です。不安に思われた方は、下記記事を見ながら記入を進めてみてくださいね。
職歴の基本ルール
- ・原則、社会人になってからの全ての職歴を記入する
- ・基本的には、正社員/契約社員の職歴のみでOK
- ・1つの職歴に対し、「入社年月」「退職年月」を記入するのが基本
- ・「所属」や「業務内容」は、記入されることが多い
- ・最終職歴を書き終えたら、「以上」を右寄せで記入する
履歴書に記入するのは、社会人になってからの全ての職歴というのが原則です。短期間しか勤務していない職種も含めて、正社員・契約社員の職歴は必ず記入しましょう。
1つの職歴に対する記入は、入社年月・所属や業務内容・退職年月の3行に渡るのが一般的。最終職歴を書き終えたら「以上」を右寄せで記入し、「学歴・職歴欄の終わり」を伝えるのが基本ルールです。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
履歴書「学歴・職歴欄」の書き方:その他
職歴が書ききれない場合
前述のとおり、履歴書にはすべての職歴を書く必要があるため、転職回数が多い方は書ききれないこともあるでしょう。
そんなときに工夫できる方法を以下に挙げてみたので、参考にしてくださいね。
- 職歴欄のスペースが広い履歴書を購入する
- 表計算ソフトや文字入力ソフトを使用して履歴書を作成する
- 「入社」と「退社」を1行にまとめる
- 別紙の「職務経歴書」に詳しく記入する
履歴書には、直近の職歴や応募先に関連したものを優先的に記入しておくと、採用担当者の目に止まりやすいです。
その他の職歴を別紙の職務経歴書に書く際は、履歴書の職歴欄に「詳細は、別紙の職務経歴書をご参照ください」と記入しておきましょう。
副業をしていた・している場合
実は、副業も職歴として扱われます。
特に副業経験が活かせる職種なら、プラスに評価される確率が高まるので、職歴の最後に忘れずに記入しましょう。
ただし、企業によっては副業を認めていない場合もあります。
現在も副業を続けている方は、応募先企業で副業が禁止されていないか確認してくださいね。
履歴書「職歴欄」の書き方:ケース別のポイント
ここまで履歴書の「学歴・職歴欄」の書き方をご紹介しましたが、現在の状況や応募する雇用形態によっても気を付けるポイントは異なります。
新卒の就活、正社員転職、アルバイト・パート応募時の履歴書・職歴欄のポイントを押さえておきましょう。
新卒・就活の職歴欄のポイント
新卒が職歴欄で最も注意すべきなのは、職歴を「なし」と記入することです。対象は、全学生。
在学中のアルバイトやインターンをアピール材料にする予定だった学生にとっては、残念なお知らせかもしれません。
「職歴なし」にしなければならない理由は、履歴書に記入する職歴が「社会人になってからの職歴」というルールがあるためです。よって、アルバイトやインターンの経験があったとしても、職歴欄は「なし」と記入するのが就活の基本ということは覚えておきましょう。
ただし、アルバイトやインターンの経験を履歴書でアピールできないという訳ではありません。志望動機欄や自己PR欄には記入できますので、安心してくださいね。
正社員転職の職歴欄のポイント
正社員転職で気を付けたいのは、在職中の職歴欄の書き方です。応募先に状況を伝えるためにも、在職中の求職者は必ず「〇〇有限会社 入社」と記入したら、次の行に「現在に至る」もしくは「在職中」と記入しておきましょう。
あわせて記入したいのは、「退職予定年月日」や「希望連絡時間帯」です。これらは、履歴書の本人希望欄に記入することもできます。在職中の転職活動をスムーズに進めるためにも、ぜひ気を付けてみてくださいね。
下記記事では、書き方を見本付きで解説しています。
アルバイト・パート応募時の職歴欄のポイント
アルバイトやパート求人への応募に対し、そう難しくないだろうと高を括る求職者も少なからずいるよう。
しかし、甘えは禁物です。アルバイトやパートも立派な仕事ですので、企業に失礼のないよう、正しいルールで履歴書を作成してください。
気を付けたいのは、基礎中の基礎である「正式名称」での記入です。誤用が多い表記をみてみましょう。
・〇〇大学 入学 → 〇〇大学 □□学部 ××学科 入学
・(株) → 株式会社
・バイト → アルバイト
・パート → パートタイム
「危なかった……!」と感じたり、少しでも不安を覚えた方は、下記記事を一読することをおすすめします。
履歴書「職歴欄」の書き方:職歴別の記入ルール
履歴書「職歴欄」の大枠は掴めたものの、「アルバイト歴は書くの?」「就業経験がなければどうする?」など、職歴ごとの疑問はつきもの。職歴別の記入ルールをご紹介しますので、正社員以外の職歴を持つ方は、チェックしてから記入を進めることをおすすめします。
アルバイトの職歴
履歴書に記入する職歴は正社員・契約社員のみで良いとされていますが、アルバイトなどの職歴の記入はNG、ということではありません。れっきとした職歴ですので、特に職歴が心もとないと感じる方は記入しておきましょう。
記入時は必ず、アルバイトとして勤務していた旨を記入します。未記入のままでは「正社員として勤務していた」と捉えられ、意図的でなくとも経歴詐称になりますので注意してくださいね。
なお、3カ月未満のアルバイトは記入する必要はありません。アルバイトの退職は「一身上の都合により退職」ではなく、「会社名+退職」とだけ記入しておきましょう。掛け持ちバイトやフリーターの書き方をご紹介している下記記事も、ぜひ参考にしてみてください。
派遣社員の職歴
派遣社員だった期間がある方の職歴のポイントは、上記のように「派遣元」と「派遣先」の行を分けて記入することです。派遣元の横には「派遣登録」、派遣先の横には「就業」と記入するのは派遣社員ならではの書き方ですので、気を付けてくださいね。
短期派遣や直接雇用の書き方のほか、派遣先が多すぎて書ききれない場合の書き方をご紹介している下記記事も、ぜひチェックしてみてください。
非常勤・契約社員・フリーランスの職歴
非常勤や契約社員の場合は、アルバイトと同じように雇用形態の記入が欠かせません。
病院に勤める看護師や公務員・保育士などで非常勤として働く方の「入社」は、「入職」と記入するのが正しいマナー。契約期間を勤め上げた契約社員は、「退職」を「契約期間満了につき退職」と記入するのを忘れないでくださいね。
フリーランス・個人事業主の職歴の書き方については、下記記事で詳しくご紹介しています。
職歴がない場合
アルバイトに応募する学生が陥りやすいミスの代表は、過去に働いた経験がなく、職歴欄を空白のまま提出するというもの。
記入漏れ・書類不備として扱われるリスクが高まる空欄は、履歴書などの重要書類では作らないのがマナーです。よって、たとえ就業経験がない方であっても、職歴欄には上記のように「なし」と記入しておきましょう。
正確な職歴がわからない場合
就職氷河期に複数の企業で勤めていた、たくさんの短期アルバイトを経験したという方であれば、正しい職歴がわからなくなることもあるはずです。
その場合はまず、履歴書・職歴欄に記入が必要な職歴かを判断するところから始めましょう。3カ月未満の職歴であれば、そもそも職歴欄に記入する必要はありません。また、空白期間だったと捉えられないよう、一定期間の職歴を下記のようにまとめるという対処法もあります。
「3カ月以上働いていたが、正確な職歴がわからない……」という方は、ハローワークや日本年金機構で職歴を調べることをおすすめします。この2つの対処法や、もっと手軽な対処法をご紹介している下記記事も、ぜひチェックしてみてください。
履歴書「職歴欄」の書き方:間違いやすい項目
続いてご紹介するのは、履歴書「職歴欄」の記入時に間違いやすい項目です。特に間違いやすい入社・退職・以上の書き方をご紹介しますので、正しい書き方を押さえてから記入に臨みましょう。
入社の表現
株式会社・有限会社などの一般企業に勤めていた職歴を持つ方は、「入社」「退職」と記入するのが正解です。しかし、「入社」を使用するのが誤りになる法人もあるのでご注意ください。下記がその例です。
・公務員/病院 :入職
・省庁/都道府県庁:入庁
・銀行 :入行
・テレビ局 :入局
該当する職歴を持つ方は、「入社」を「入職」「入行」などに置き換えて記入するのが正しいマナー。誤った表記により評価が左右されるのは考えづらいものですが、正しい表記を用いた方が良い印象を与えるのは間違いないでしょう。
上記に該当しない職歴を持つ方は、法人名や勤め先の情報とあわせ「入職」と記入しておくのがおすすめです。
退職の表現
退職は、退職理由によって表現を変える必要があります。下記は、退職理由別の書き方の例です。
・会社都合の退職:「会社都合により退職」
・契約社員の期間満了退職:「契約期間満了につき退職」
「自己都合退職」は自ら退職を決定したもの、「会社都合退職」は倒産などのように会社から退職を言い渡され、退職せざるを得なかったものです。両者では、受ける印象が大きく異なりますよね。
これは、採用担当者であっても同じこと。よって、会社都合の退職をした方や、契約期間の満了後に退職をした方は間違えずに記入しましょう。
また親切心から、自己都合退職の理由まで記入しようと考える応募者もいるようですが、履歴書に記す必要はありません。
「出産のため退職」などのように、致し方ないと思われる退職理由以外は、「一身上の都合により退職」のテンプレートで留めておきましょう。
「以上」「現在に至る」の位置・使い分け
履歴書・職歴欄の基本ルールでもご紹介した通り、「以上」は学歴・職歴欄がここで終わり、ということを示すために記入するもの。つまり、学歴の終わりの「以上」は記入は不要です。記入は1箇所のみと覚えておきましょう。
ただ、「以上」のほかに耳にしたことのある「現在に至る」の使い方をご存じでしょうか?
「現在に至る」は、直前に記入した会社や部署に現在も在職しているという意味で用いられます。一方、「以上」は離職中・在職中どちらにも使える表現です。
詳しい書き方は、下記記事に見本付きでご紹介しています。
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履歴書の学歴・職歴欄に共通する最も重要なポイントは、経歴を正しく記入するということです。まずは、嘘偽りのない学歴・職歴を記入することを心がけましょう。
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