ホテルマンが「サービス業の最高峰」と呼ばれる理由とは
ホテルマンは「サービス業の最高峰」と称されることがよくあります。世の中の数あるサービス業の中で、ホテルマンの仕事が最高峰と呼ばれるのはなぜなのでしょうか。
ホテルマンがサービス業の最高峰である理由を探っていきましょう。
最高峰のサービスで伝説となったホテルマンのエピソードや、お客様が「これは最高峰のサービス!」と感じた事例も併せて紹介します。
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他のサービス業とホテルのサービスはどう違うのか
接客が伴う仕事はサービス業の括りにされますが、多くの場合提供するサービスは限定的です。
デパートは商品の販売、キャビンアテンダントや新幹線のパーサーは、お客様に安全で快適な移動を守ること、レストランの従業員は美味しい食事と楽しい時間の提供が仕事です。
しかし、ホテル滞在は生活の延長。そのためさまざまな要望が生まれます。そしてハイクラスのホテルでは違法行為でない限り、お客様のリクエストにはNOと言いません。
「サービスの範囲はここまで」ということがないのです。また、リクエストを受けたら期待以上のことをするのが一流ホテル。
「そんなことまでしてくれるの?!」という驚きと感動を提供し続けていることが、ホテルマンがサービス業の最高峰と呼ばれる理由なのではないでしょうか。
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最高峰のサービスで伝説となったホテルマン
一流ホテルには最高峰のサービスで伝説となったホテルマンがいるものです。その中でも特に有名なのは「伝説のドアマン」と呼ばれる男性です。
その男性は30代半ばのころ、ただの偶然でホテルのドアマンの仕事に就きます。周りと比べて学歴もキャリアもなく、外国語も話せない。出世は無理と考えて、ホテルを辞めようとしたこともあったそうです。
しかし、彼は4000人のお客様の顔と名前、車のナンバーを覚えることで「伝説」と称されるほどのドアマンとなることができました。
ホテルでのパーティーやお食事を終えたお客様が帰るぴったりのタイミングで、正面玄関にお客様の車を付けておき「〇〇様、こちらへどうぞ」と名前を呼んでスマートに案内。一部のVIP客に対してだけではなく、4000人のお客様にこのレベルのサービスを提供したのです。
この、素晴らしいサービスの裏には「ひとつのことに邁進し、右に出るものはいないと言われる存在になりなさい」というおじい様の教えがありました。彼はその言葉の通り、ドアマンの仕事を徹底的にやろうと決意。
休日は市役所や水道局、電力会社や地元の企業などの駐車場に出向き、車種とナンバー、運転手の顔をチェックし、覚えて周ることに費やしました。
そうして他のドアマンには真似できないサービスが誕生したのですね。彼のポケットは素晴らしいおもてなしに感激したお客様からもらったチップで、毎日穴が開くほどだったということです。
ホテルのお客様が感じた最高峰のサービス事例
お客様が「最高峰のサービス!」と感じるのはどのようなサービスなのでしょうか。ホテルの口コミサイトに寄せられた、感動の体験談を紹介します。
飲み物への配慮に感動!
ある外資系高級ホテルに宿泊した女性は、注文した飲み物に対する気遣いにとても嬉しくなったそうです。
その女性は妊娠中でしたが、ホテルでコーヒー・紅茶をオーダーする際、カフェインレスにしてくださいと伝えることを忘れてしまいました。お客様が注文した通りのコーヒー・紅茶を提供するのが普通のサービスですよね。
しかし、そのホテルでは何も言っていないのに、コーヒー・紅茶をカフェインレスで出してくれたのです。また、翌日に再度紅茶をオーダーした際、前日に飲んだ茶葉の種類を覚えていてくれたことにも感激したと語っています。
飲み物の提供ひとつでお客様に感動を与えるのが、究極のサービス業と言われるホテルマンの仕事なのですね。
家族で過ごすための心遣いに感動!
こちらは、日系の老舗高級ホテルに宿泊したお客様のエピソードです。そのお客様はお母様の古希のお祝いを兼ねた宿泊である旨を伝え、夫婦の客室とご両親の予約しました。
すると、夫婦の客室に椅子が余分に用意されていたそうです。夫婦の客室でご両親も一緒に寛げるようにというホテルの気遣いですね。「家族そろって過ごしたい」というお客様の気持ちに、言われなくても気が付いて対応できるのはさすがです。
アメニティの提供に感動!
最後に紹介するのは、高級外資系ホテルの気遣いです。このホテルでは、クレンジングオイルなどの基礎化粧品は、お客様からのリクエストがあれば提供するという方法をとっています。
あるお客様が、夜に「1セット化粧品のアメニティを持ってきてください」とリクエストしました。すると、翌朝も使えるようにと2セットの化粧品を持ってきて貰えたそうです。
その場かぎりの対処ではなく、先のことまで考えてサービスを提供したのですね。ホテルマンがホテル滞在は生活の延長であるということを理解しているからこそ、できた気遣いではないでしょうか。
なお、以下の関連記事でもお客様・従業員が体験した接客エピソードやおもてなしについて解説しています。
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「ホテルマンはサービス業の最高峰」と言われる理由は、過ごす場所は違えどお客様が生活の延長となるホテルで快適に過ごせるよう徹底しているからです。
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