日本では、少子高齢化や人口の減少などの影響で、働く人が足りないという大きな問題があります。
とくにホテル、レストラン、介護の仕事では、多くの外国人の方が現場で大切な役割をはたしています。
この記事では、日本で外国人の働き手が必要とされている理由や、どんな仕事があるのか、これからの見通しについて、わかりやすく説明します。
日本の人手不足は深刻。外国人労働者の力が必要とされている
今、日本では多くの仕事の現場で「人が足りない」という問題が起きています。その理由には、次のようなことが関係しているようです。
人手不足が起きているおもな理由
人手不足を引き起こしているおもな理由は、以下のとおりです。
- 少子高齢化:若い人が減り、高齢者が増えている
- 人口減少:日本全体の人口が年々減っている
- 都市部への一極集中:都会に若い人が集まり、地方では働き手の確保がむずかしい
- 働き方の変化:きつい仕事や不規則な時間の仕事を避けたい人が増えている
- コロナ後の回復:観光業などで急に人手が必要になった
こうした社会の動きは、データにも表れています。
たとえば、厚生労働省の資料によると、2025年には75歳以上の人が全体の約18%、2040年には65歳以上が35%になると見込まれています。
また、日本の人口は減少が続いており、2070年には9,000万人を下回るという予測されており、今後ますます高齢化と人手不足は進んでいくと考えられています。
外国人労働者が求められているおもな業界
外国人の働き手が求められているおもな業界は、次のとおりです。
- 宿泊業(ホテル・旅館などの接客・清掃・調理補助)
- 外食業(レストラン・カフェ・居酒屋のホールやキッチン)
- 建設業(土木作業・解体工事・設備施工など)
- 介護業(介護施設での身体介助・生活支援)
- 農業・畜産業(農作業・収穫・出荷・牛や豚の世話など)
- 製造業(工場のライン作業・食品加工・機械)
これらの業界では、日本人だけでは人手が足りないという理由にくわえ、外国人だからこそ活躍できる場面も増えています。
たとえば、以下のような特徴が評価され、「外国人であること」が強みになるケースも多くなっているようです。
- 英語や母国語での対応力(観光客の多い場所やインバウンド需要への対応)
- 異なる文化への理解や多様性を受け入れる姿勢(国際的なサービスの向上)
- 柔軟な働き方や意欲の高さ(シフト勤務や体力のいる仕事にも前向き)
また、厚生労働省が公表した「外国人雇用状況」に関する資料によると、外国人労働者の数は年々増えており、2024年10月末時点の数は過去最多の約230万人となっています。
前の年と比べて約25万人増えており、コロナ後の観光需要や人手不足の影響で、12.4%の増加率でした。
外国人の方を雇っている企業の数も増え続けており、全国で約34万社にのぼっているようです。
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宿泊業界での職務経験はありますか?
とくに宿泊業界は外国人労働者が活躍できるチャンスが広がっている
ホテルや旅館では、多くの外国人の方が、清掃や接客などの仕事で活躍しています。ここでは、宿泊業界での仕事や、外国人労働者が活躍している理由を紹介します。
ホテルや旅館では、いろいろな仕事で働ける
ホテルや旅館では、外国人の方が働ける仕事がたくさんあります。
たとえば、客室の清掃や、レストランでの配膳、調理場での補助などがよく見られる仕事です。
また、日本語や英語がある程度できる人は、フロントでの受付や、お客様の接客といった仕事にチャレンジすることもできます。
体力やこれまでの経験に合わせて、自分に合った仕事を選べるのも宿泊業のよいところでしょう。
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外国人スタッフの人数が増えている理由
宿泊業界では、忙しい季節に人手が足りないという問題がよくあります。
とくに観光地や地方のホテルでは、日本人のスタッフが集まりにくいことも多いため、外国人の方を積極的に採用する施設が増えています。
最近では「特定技能」などの在留資格を使って、正式なスタッフとして働いている外国の方も多くなっているようです。
外国人スタッフは、宿泊業の仕事に欠かせない存在になっている
今では、たくさんのホテルや旅館で、外国人の方がチームの一員としてとても大切にされています。
清掃や配膳だけでなく、接客や責任のある仕事をまかされるほど頼りにされる存在になっている人もいるようです。
また、働きながら日本語を上達させたり、接客スキルを伸ばしたりして、どんどん成長している方もいます。
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ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
これからの日本では、外国人の働き手がますます必要になる
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日本では今、外国人の働き手を受け入れる動きが少しずつ広がっています。
帝国データバンクの調査によると、すでに外国人の方を雇っている企業は全体の約23.7%にのぼり、ホテルや旅館などの宿泊業では35.8%と、さらに高い割合になっています。
また、「これからも外国人の採用を増やしたい」と考えている企業は16.7%あり、特に飲食店や宿泊業など、人と接するサービス業でその意欲が強いようです。
最近では「特定技能」や「育成就労制度」など、外国人が働きやすくなる制度も整えられつつあります。
こうした制度の導入によって、企業だけでなく、地域や業界全体で外国人スタッフをサポートしていこうという動きもはじまっているようです。
これからの日本では、少子高齢化や人手不足が続く中で、外国人の力がますます必要になっていくと考えられています。
外国人としての経験や言語力、多文化理解などが、働くうえでの大きな強みになっていくでしょう。
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日本で働きたい外国人労働者の方からのよくある質問
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外国人として日本で働くことに不安がある人は多いようです。ここでは、実際によくある質問を紹介します。
日本語があまり上手じゃなくても安定して働けますか?
宿泊業では、どんな仕事がありますか?
日本のホテルで働く外国人は、本当に増えているのですか?
今、日本の会社は外国人をどれくらい雇っていますか?
日本で仕事を探すとき、どうやって探せばいいですか?
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出典:我が国の人口について/厚生労働省出典:「外国人雇用状況」の届け出状況【概要版】(令和6年10月末時点)/厚生労働省出典:外国人労働者、企業の16.7%が「採用を拡大」 昨年初の200万人超え、今後も緩やかに増加か/PR TIMES
ホテル・飲食店を中心に、外国人の採用は今後も広がる見込み
ホテルやレストラン、カフェなどでは、外国人スタッフの活躍がどんどん広がっています。
観光客が増えていることや人手不足の影響で、これからも外国人を採用する動きは続くと考えられています。
とくに宿泊業界では、外国人が働ける仕事がたくさんあります。たとえば、客室の清掃、料理の補助、フロントでの接客など。
日本語が得意でない方でも、体力やこれまでの経験に合わせて、自分に合った仕事を選ぶことができます。
こうした中、宿泊業界に特化した就職・転職サービス「おもてなしHR」では、外国人歓迎のホテルや旅館の求人紹介にくわえて、履歴書の書き方や面接の相談などもサポートしています。
「日本で働きたいけれど、どう進めればいいかわからない」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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