2020年ごろから、日本の飲食店では外国人スタッフの雇用が増えてきました。
人手不足が続く中、今ではレストランやカフェ、ファストフード店など、さまざまな現場で外国人が活躍しています。
また、ビザや資格の制度も整備が進み、外国人が長く働きやすい環境が広がりつつあります。
この記事では、外国人が飲食業界で働くメリットや、日本で働くために必要なビザや資格について解説します。将来、飲食の仕事を目指している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
飲食店の外国人雇用はどんどん広がっている
日本では、若い人が少なくなり、年を取った人が多くなる少子高齢化が進んでいます。そのため、飲食店では働く人が足りなくなってきました。
このような中、外国人のスタッフを受け入れるお店が増えています。たとえば、日本にいる留学生や、特定技能ビザを持つ人など、いろいろな外国人が飲食店で働いています。
とくに東京や大阪などの都市部や、観光地では、外国語ができる人や、時間に合わせて働ける人が、お店にとってとても大切な存在になっています。
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飲食の仕事は外国人にとってメリットが多い
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飲食店で働くことは、外国人にとっていい経験になります。日本語や日本の働き方を学ぶチャンスにもなるからです。ここでは、外国人が飲食の仕事をするメリットを紹介します。
日本語力が自然と身につく
飲食店で働いていると、毎日の仕事の中で日本語を使うことがたくさんあります。
先輩やお客さんと話したり、指示を聞いたりすることで、自然と日本語の聞き取りや話す力が上がっていきます。
学校では習わないような言葉や敬語にもふれることができ、日本語のレベルアップにつながっていくでしょう。
日本の職場マナーやルールを学べる
日本では、時間を守ることや、上司や同僚とのコミュニケーションがとても大切です。
飲食店で働くと、「報・連・相(通称:ほうれんそう)」と呼ばれる日本の職場のルールを知ることができます。
また、仕事に責任を持って取り組む経験は、自分の自信にもなります。マニュアルがあるお店も多いため、はじめてでも安心して働けるでしょう。
就職やビザ取得にも役立つ経験になる
飲食店での仕事の経験は、将来の就職やビザの取得にもつながります。
たとえば、特定技能「外食業」のビザを申請するとき、すでに働いたことがあるとビザを取りやすくなることがあります。
また、しっかり働いた経験があると、正社員になれるチャンスや、在留資格を変更するときにもプラスになります。
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外国人が飲食店で働くにはビザや資格が必要になる
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日本で飲食の仕事をするには、「ビザ」や「許可」が必要です。どのように働くか(アルバイトか正社員か)によって、必要なビザの種類も変わります。ここでは、外国人が働くときに必要なビザや条件について紹介します。
アルバイトは資格外活動許可が必要
日本に「留学ビザ」や「家族滞在ビザ」で来ている人は、そのままでは働くことができません。
アルバイトをするには、「資格外活動許可」という特別な許可が必要です。これは出入国在留管理庁に申請してもらうものです。
また、許可をもらっても、学期中は週28時間までしか働けないと決まっています。ルールを守って働くようにしましょう。
フルタイム勤務には就労ビザが必要
日本で正社員としてフルタイムで働きたいときは、「就労ビザ」が必要です。
飲食の仕事でよく使われるのは、「特定技能」というビザです。また、会社の仕事や語学スキルがある人は、「技術・人文知識・国際業務」というビザを使うこともあります。
どのビザが必要かは、仕事の内容や働き方によって変わります。わからないときは、事前に専門の人に相談すると安心です。
飲食業界で働くなら特定技能「外食業」がおすすめ
特定技能「外食業」のビザは、調理や接客のような現場の仕事ができるビザです。
このビザを取るには、特定技能1号技能測定試験の「外食業国内試験」と「日本語能力試験」に合格する必要があります。
また、2025年からは、ホテルや旅館のレストランでもこのビザで働けるようになりました。
今では、飲食店だけでなく、宿泊施設(ホテル・旅館)の調理スタッフとして働く道もあります。
特定技能「外食業」があればホテル・旅館の調理部門でも働ける
飲食の仕事を目指すなら、ホテル・旅館のレストランも選択肢に
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日本の飲食業界では、ホテルや旅館のレストラン・キッチンでも外国人の採用が進んでいます。
ビュッフェやコース料理、宴会調理など、さまざまな料理を作ることができるので、料理の勉強をしたい人にも人気です。
正社員になれるチャンスがある施設も多く、長く安定して働きたい人にとっても魅力的な職場でしょう。
2025年5月からは日本のルールが新しくなり、特定技能「外食業」のビザを持っている人は、ホテルや旅館のレストランでも働けるようになりました。
さらに、外国人が働ける飲食の現場は、ホテル・旅館以外にもいろいろあります。
- ショッピングモールのフードコート
- 会社の社員食堂
- 学校・病院の給食施設
- 空港・駅構内の飲食エリア
こうした職場では、シフトが安定していたり、日本人以外のスタッフも多かったりするため、働きやすいと感じる人もいます。
飲食の仕事を目指すなら、レストランだけでなく、こうしたさまざまな職場も視野に入れて探してみましょう。
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外国人が飲食店で働くときのよくある質問
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日本で飲食店の仕事をしたいと思っている人の中には、いろいろな疑問や不安を持っている人も多いです。ここでは、よくある質問とその答えをわかりやすく紹介します。
留学生でも飲食店で働くことはできますか?
アルバイトと正社員では必要なビザがちがいますか?
日本語があまり得意でなくても飲食店のキッチンで働けますか?
飲食店での経験は将来の就職に役立ちますか?
飲食の仕事を探すときに気をつけることはありますか?
出典:資格外活動許可について/出入国在留管理庁出典:外食業分野/出入国在留管理庁出典:外食業分野における外国人材の受入れについて/農林水産省
外国人でも飲食の仕事を目指せるチャンスが広がっている
日本の飲食業界では、外国人のスタッフが活躍する場がどんどん増えています。
正社員として長く働きたい人も、まずはアルバイトからはじめたい人も、自分に合った働き方を見つけることが大切です。
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