内定取り消しは違法なの?
企業側による一方的な内定取り消しは違法です。しかし、以下の理由があれば、内定取り消しは認められます。
・病気やケガで働けなくなったとき
・虚偽申告をしたと判明したとき
・反社会的行為を犯したとき
〈 会社の問題 〉・業績や経営が悪化したとき
以上のような理由がない限り、原則として、内定が簡単に取り消されることはないのです。
では、どのようなケースが違法だと判断されているのでしょうか。詳しくチェックしていきましょう。
内定取り消しが無効になるケースとは
違法な内定取り消しは、無効となります。内定取り消しが違法と見なされる主なケースは以下の通りです。
「社風に合っていないから」
「夜の店でのアルバイト経験があるから」
「妊娠したから」
「採用の定員がオーバーしたから」
「採用の定員がオーバーしたから」という理由は会社都合によるものですが、会社都合の内定取り消しとして認められるときは業績や経営が悪化した場合のみです。
しかも、ただ業績や経営が悪化しただけでは、正当な内定取り消しの理由にはなりません。業績不振・経営悪化という理由のなかでも、以下の要件を満たさなければならないのです。
(2)現従業員の解雇を避けるための努力をした
(3)解雇対象を決める基準が客観的・合理的かつ公正である
(4)解雇対象が十分に納得のいく説明を行う
以上のように、企業が従業員を解雇しなければないない状況に陥ったケースは、会社都合の内定取り消しが認められます。
会社都合とはいえ、企業が経営努力なしに内定を取り消すのは違法です。この点についてはしっかりと覚えておきましょう。
もちろん、内定者本人が原因で内定が白紙になることもありますので、十分な注意が必要です。もっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご一読ください!
SNSには要注意!
最近ではSNS上での投稿が原因で、内定取り消しになったケースが増えているようです。
SNSが生活に欠かせないという方にとっては「過去の投稿で内定を取り消されたらどうしよう……」と怖気づいてしまうかもしれませんね。
どのような投稿が原因で内定が取り消されたのか、代表的なケースを見ていきましょう。
・暴力行為を容認するような失言をした
・面接での様子を投稿した
・迷惑行為を投稿した
採用活動において多くの人事担当者が応募者のSNSをチェックしているそうなので、「SNSは不特定多数に見られている」という意識を持つことが大切です。
SNSの投稿で内定が取り消しになるケースは、いずれも企業イメージが損なわれる危険のあるものです。企業イメージが落ちるリスクを回避するには、内定の取り消しが合理的な判断と言えるでしょう。
SNSの扱いに不安のある方は以下の記事を参考に、どのような対策をとれば良いのかチェックしてみてくださいね。
内定後に病気が発覚した場合
内定後に病気が発覚した場合、以下のケースに当てはまると内定取り消しになることがあります。
・健康に問題があるのに虚偽の申告をしたうえに、それがのちに判明した場合
・予測できない、健康状態が悪化した場合(突然の事故も含む)
ただし、健康上に何かしらの問題があっても、なるべく働きやすい環境を整えてくれる企業がほとんどです。体に負担の少ない部署へ配属してくれたり、休みをもらえたりなど、臨機応変に対応してくれるかもしれません。
そもそも「業務に支障が出る」というボーダーラインは、企業によって異なります。もし内定後に病気が分かったら、まずは企業に相談してみてください。
以下の記事には「過去の病気で内定が取り消されることはあるのか」など、病気の発覚で内定取り消しになるケースも併せて詳しくご紹介しています。気になる方は一度確認してみましょう!
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転職で内定取り消しされることはある?
転職活動で内定取り消しになる理由は、冒頭にご紹介したものと同じく〈内定者の問題〉と〈会社の問題〉に分けられます。
ただし転職の際は、内定者に原因がある場合、〈内定者の問題〉に加えて「内定者と企業側で入社日の折り合いがつかない」ことも内定取り消しにつながっています。
また、中途採用において、内定取り消しが違法となるケースは【内定取り消しが無効になるケースとは】で先述した内容とほとんど変わりません。
転職での内定取り消しのリスクを減らすために、対処法などを見ていきましょう。
給与交渉は危険?
転職活動で企業と給与交渉を行うことはよくありますよね。
内定後、給与交渉を行った結果、内定者と企業側の希望が合わず、まれに内定取り消しとなる場合があります。
しかし、給与交渉がうまくいかなくても、内定を取り消されることは極めて低いでしょう。内定取り消しになってしまうのは、筋違いな希望年収を通そうとしてるケースです。
常識をわきまえていれば、給与交渉をしたくらいで内定は取り消されません。転職先の給与に納得がいかないときは、積極的に給与交渉をしてみましょう。
正当な理由の「内定取り消し」とは?内定後の給与交渉は内定取り消しに影響するのか
休職中の転職活動は内定取り消しにつながりやすい?
休職中に転職活動をしても問題ありません。
しかし、休職の事実を隠せば「経歴詐称」や「職歴詐称」と見なされ、内定取り消しを言い渡される場合があります。
とはいえ、実際は休職がバレたとしても内定を取り消されることはほとんどないでしょう。
ただ、企業からの信頼は失うかもしれませんので、「いつかバレるかも……」と怯えて過ごすよりも最初から本当のことを打ち明けておいたほうが良いかもしれません。
休職中の転職活動について気がかりな点がある方は、以下の記事で詳しくチェックしてみてくださいね。
違法な内定取り消しにはどう向き合うのか
基本的に、会社側からの一方的な内定取り消しは違法です。
内定取り消しを無効にしたいときは、弁護士や総合労働センターなど、専門家に相談すると良いでしょう。しかし、ここでいったん立ち止まって考えてみてください。
内定を無効にできたとして、その会社で働きたいと思えるでしょうか?
現実と向き合うためにも、今一度「違法な内定取り消しを言い渡した会社でずっと働けるのか」について自分自身と対話してみましょう。
あなたを受け入れてくれる企業はもっと他にたくさんあるはずです。
中途採用で内定取り消しになることはある?不当な取り消しへの向き合い方とは
内定取り消しのリスクを回避する方法
内定取り消しを避けるためには、まず自分が問題を起こさないように日々を過ごすことが重要です。
そのうえで企業研究をしっかりと行い、違法な内定取り消しとは縁のない企業を選ぶようにしましょう。転職エージェントを活用し、安全な企業を紹介してもらうのも一つの方法です。
また、念のために内定の連絡を受けたら、その証拠はしっかりと残しておいてください。
より詳しい回避方法を知りたい方には、以下の記事をおすすめします。転職活動を行うときは万が一に備えることをお忘れなく!
転職で内定取り消しされないためには?リスクの回避方法をご紹介!
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
オファー面談後でも内定取り消しされるって本当?
オファー面談の結果で、内定取り消しになることはそれほど多くありません。
面談をする目的は、企業側と内定者側で条件をすり合わせることなので、選考プロセスとは関係ないのです。
内定を取り消されるとしたら、経歴詐称や犯罪への関わりなど、見過ごせない問題があなたに起きたときです。簡単に内定は取り消される心配はないでしょう。
企業からオファー面談を提案されたら、自分が納得のいく労働条件で働けるよう、疑問点や気になる点があれば質問してみてください。
オファー面談の仕組みなども知りたい方は、以下の記事も併せて見てみましょう!
内定取り消しを防ぐには転職エージェントの活用を!
内定取り消しのリスクを防ぐためには、転職エージェントの活用をおすすめします。
企業情報・評判をくまなく調べてくれますし、第一、いい加減な企業を求職者に紹介するようなことはほぼありません。
何かしらトラブルが起きたとしても、求職者と企業側の仲介役になるので、あなたの心強い味方となってくれるでしょう。
内定取り消しが不安……。転職エージェントを活用したほうがいい理由とは?
内定辞退メールの書き方
就職・転職活動では、複数企業の選考に参加する方が多いですよね。その場合、いくつかの企業には「内定辞退」を申し出なければなりません。
内定辞退のメールに盛り込むべきポイントは、以下のようなものです。
・内定のお礼と内定辞退を伝える
・内定辞退の理由を伝える
・内定辞退をメールで連絡することへの申し訳なさを伝える
・就職・転職活動のお礼をする
以下の記事に記載された例文をもとに、誠心誠意を込めたメールを送りましょう!
不当な内定取り消しには「和解金」を求める手段もある
内定取り消しが伝えられたら、まずは企業に具体的な理由の回答を求めましょう。
理由によっては、内定取り消しが違法となるケースがあります。この場合、内定取り消しを無効にできますが、和解金を請求するのもひとつの手段です。
文末のリンク先には和解金や慰謝料の相場が解説されていますので、参考にしてみてくださいね。
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