いい接客のコツとは?ホテル・旅館でいい接客をするためのポイント!

「いい接客」の定義は、お客様によってさまざまですが、いい接客には共通項があります。基礎の接客マナー、いい接客のコツを自身・対お客様の2つの観点からご紹介するとともに、ホテル・旅館で「いい接客」をするためのポイントをご紹介します。

いい接客とは?

「いい接客」と聞いて、どのような接客を思い浮かべるでしょうか。感じの良い接客、不自由の無い接客など、「いい」の定義は人それぞれですが、いい接客を受けるとお客様は気持ちが良くなるものです。

いい接客が影響を与えるのはお客様だけではありません。お客様が商品を購入したり、再来店が増えることなどから売上があがったり、クレームが減り企業評価が上がるなど、いい接客は企業にとっても良いの影響をもたらすのです。

お客様・企業ともに好影響を与える「いい接客」をするためには、どのようなことを行ったら良いのでしょうか。

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いい接客をするために必要な6つの接客マナー

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いい接客をするためには、接客の基礎ができていなければなりません。いい接客を行うための土台となる、6つの接客マナーをご紹介します。

身だしなみ

接客では、清潔感が重要視されることは言うまでもないでしょう。特に飲食をはじめとした商品を販売するための接客を行う方であれば、清潔感が無いだけで商品自体の価値を下げかねませんので、注意が必要です。

髪型、服装、爪、靴、男性であれば髭、女性であればメイクや装飾品など、企業の定めた規定を逸脱しないように心がけましょう

アイコンタクト

アイコンタクトは、コミュニケーションを取るうえで重要な要素の一つです。「目は口程に物を言う」という言葉もあるように、喜怒哀楽は視線に現れやすいものです。お客様も無意識のうちに従業員の感情を視線から読み取っていることでしょう。

そのため、いくら身だしなみが整っていようとも、従業員と目線が合わなければお客様は「この従業員は何を考えているのかがわからない」、「機嫌が悪く視線を外しているのか?」などと不安に感じてしまいます。

適切なアイコンタクトは、相手に好印象を与えるという研究もありますので、自然なアイコンタクトが取れるように練習を重ねましょう。

笑顔

「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」などの言葉を従業員から声をかけられる時、笑顔を思い浮かべた方もが多いのではないでしょうか。

行動心理学の研究では、「笑顔ではない人よりも、笑顔だった人の顔を覚えていた」という笑顔優位性効果という効果も実証されているようです。

笑顔は記憶に残りやすいうえに、空間の雰囲気を良くする効果、お客様を安心させる効果もあります。常に自然な笑顔を保つことができるよう、意識して接客を行いましょう

言葉遣い

お客様と会話をするには最低限のマナーが必要です。お客様は友達ではありませんので、お客様に合わせ、適切な言葉遣いをする必要があります。

最低限のマナーを守った言葉遣いができれば、お客様が不快に感じることも少なくなるでしょう。企業や店舗によっては、フレンドリーな接客を求められる場合もありますので、お客様の状況や、自分のタイプと合わせ、臨機応変に言葉遣いを使い分けられるようになりましょう

声のトーンなどの話し方

「電話の際は、ワントーン上の声で」という話を聞いたこともある方も多いのではないでしょうか。トーンを意識した方が良いと言われる理由は、低・高それぞれのトーンで、下記のような印象を抱かれやすいためです。

  • 高いトーン:明るい、優しい、愛らしい、感情表現が豊かである
  • 低いトーン:落ち着いている、誠実である、仕事ができる、気品のある

居酒屋や、ホテル・旅館を想像すれば、声のトーンでイメージがつきやすいことが想像できるのではないでしょうか。

声のトーンとあわせて、話すスピードも接客の印象付けに繋がります。企業の印象や自身の目指している接客に合わせ、声のトーンと話すスピードを意識してみるようにしましょう。

距離感

人間には、パーソナルスペースというものが存在します。これは、他人に近づかれると不快に感じる空間のことで、およそ1m以内であれば友人ではない人間に入られると不快に感じる人が多いようです。

あまりに近い距離で接客を行ってしまうと、お客様は「デリカシーの無い人だ」と不快感を抱いてしまいますので、特に初対面のお客様には、適度な距離を保って接客を行うようにしましょう。

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いい接客のポイント1:自身の細部まで気を配る

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前項では接客の基礎をご紹介しましたが、ワンランク上の「いい接客」を行うためにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

「個人で気を付けられること」と、「対お客様」という観点でポイントをご紹介します。まずは、個人で気を付けることができる「細部まで気を配る」という観点から4つのポイントをご紹介します。

指先を揃える

接客のプロは、細部にまで気を配っています。販売であれば、商品を持つ手や添える手、販売の際のお金の受け渡しなどがその一例です。サービスの提供であれば、ご案内時の手や、お辞儀をする際に組む手など、指先にまで気を配ることで、より動作が美しく見えます

自身の見え方までを意識し、接客を行っているとお客様に気付いてもらうことができれば、人一倍の気遣いができるという印象を与えることができ、「いい接客」に近づく一歩となるでしょう。

綺麗な姿勢を保つ

指先はご案内など、直接お客様と対峙する際に見られやすいポイントですが、姿勢はふとした瞬間にお客様の目に入るものなので、常に意識をしておく必要があります。

座ったままの接客であれば背筋に意識し、立ったままの接客であれば背筋とともに足を揃える・重心を意識することが大切です。

綺麗な姿勢を保つことは、一朝一夕にはいきませんので、はじめのうちは「〇〇の動作をした後に、自身の姿勢を振り返る」など、ルーティンと組み合わせるのがコツです。

口角を上げる

姿勢を保つことと同時に行っていただきたいのが、口角を上げることです。感じの良い接客を行っている従業員は、どの場面を切り取っても自然と口角が上がっているのではないでしょうか。

笑顔の重要性は前述の通りですが、対面時でない場合でも口角を上げ続けることは、綺麗な姿勢を保つことよりも難易度が高いとされています。一度身に付いてしまえば、接客以外でもいい印象を与えられるので、ワンランク上の接客を目指す方はぜひ訓練を行ってみてください。

目で笑う

「目が笑っていない」という言葉は誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。基本の接客マナー「アイコンタクト」でもご紹介した通り、目は感情が出やすく、お客様も感情を読み取りやすい部分です。

自然に目で笑えるようになるのが一番ですが、目で笑いを表現することを習慣づけたいという方は、半円の弧を描くようなイメージを持ち、目尻を下げる、または下まぶたの中心を上に上げるということを意識しましょう。

いい接客のポイント2:お客様を気にかける

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「個人で気を付けられること」の4つのポイントと合わせて意識して欲しいのは、「対お客様」という観点での意識です。前項同様、4つのポイントをご紹介します。

一言を加える

「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」のようなマニュアル接客からいい接客へとステップアップするためには、状況に適した一言を付け加えるのが良いでしょう。

ホテル・旅館などであれば、「お足元の悪い中、ようこそいらっしゃいました」や、「ありがとうございました、〇〇のお話しをまた聞ける日を心待ちにしております」など、お客様の状況に合わせ一言を付け加えることで、お客様一人ひとりを気遣ってくれている、と印象を与えることができます。

声をかけるタイミングを気遣う

声かけのタイミングを誤ってしまえば、「空気が読めない」という評価をされ、お客様を不快にしてしまう可能性が高まりますので、注意が必要です。

お客様の電話中に話かける、お客様同士の会話が続いているという中で、急ぎで無いことで話しかける、などという場合、いくら「失礼します」と一言をかけていても礼儀知らずだと思うお客様もいらっしゃるでしょう。

一方、お客様の求めているタイミングで声かけを行えた場合、評価は高まります

辺りを見渡しているお客様、案内表示を凝視しているお客様には、「何かお探しのものはありますか?」という一声や、レジ待ちのお客様に「先に商品をお預かりしておきましょうか?」などの一声をかければ、いい接客だと感じて貰えるはずです。

動作の速度を気遣う

声のスピードもそうですが、動作のスピードにまで気を遣うことができれば、さらにいい接客へと繋がります。

特に、小さなお子様やご年配など、あまりに速いスピードであれば従業員の動きについてこれません。引き連れて案内をする際、何かを渡す際などは、意識的にゆったりとしたスピードで対応をするように心がけましょう。

逆に、ビジネスマンなどは、キビキビとした動作が好まれる場合があります。お客様に合わせたスピードを察知し、適切に動作スピードに反映させることができれば、いい接客という印象を与えられることでしょう。

小さな感動を与える

「こんなところにも気を遣ってもらえるのか」というような小さな感動は、お客様の心に長く残るものです。カップにメッセージが添えられているコーヒーチェーンの対応に、感動したという方も多いのではないでしょうか。

マニュアルの接客であることは、お客様にも伝わりますので、マニュアル接客のみで感動を与えることは至難の業です。小さな感動を与えるのは、日常からお客様一人ひとりを思い、行動に移している従業員にのみ行うことができます。

お客様を思い、心からお客様にまた来て欲しいと思った際には、ひとりでに行動を起こしているはずです。「感動を与える」と意気込むのではなく、まずはお客様一人ひとりに寄り添う気持ちで接客をするよう心がけてくださいね。

ホテル・旅館で「いい接客」と感じてもらうには?

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ホテル・旅館で「いい接客」だと感じてもらうためには、どのようなことに意識をすれば良いのでしょうか。「いい接客」だと感じてもらうために大切な3つのコツをご紹介します。

時間と空間を提供していることを意識する

他の接客業と比較しても、ホテル・旅館はお客様に提供する時間が長いこともあり、常に気を張って接客を行う必要があります。また、ホテル・旅館ではお客様は無形のサービスにお金を支払うため、有形のサービスよりも接客に対する期待値が高くなることでしょう。

ビジネスホテルなどであれば、そこまで高いレベルの接客は求められることはありませんが、他のホテルよりも感動を与えられれば「また来よう」と優先的に利用してもらえ、リピーターに繋がるかも知れません。

また、高級なホテルや旅館であれば、お客様もそれなりの価値提供に期待を抱き、宿泊に訪れます。「また来たい」や「他の人にも薦めたい」と思っていただけるような、素敵な時間と空間を提供できるように、企業全体で接客の質を高めましょう

リピーターへの配慮をする

ホテル・旅館での売上は、新規のお客様が割合が大半です。しかし、これからの時代で生き残っていくには、獲得単価の低いリピーター比率を上げることが重要となってきます。

リピーターを増やすためには、顧客管理をしっかりと行うのはもちろんのこと、従業員一人ひとりがお客様の特徴をしっかりと覚えることが重要です。

複数回宿泊をされたお客様には、「〇〇様」と名前で呼びかけたり、「出張お疲れ様です」などという声かけをするだけでも、印象に残りやすいはすです。

健康状態を気にかける

体調不良時に気遣われたことで、ホテル・旅館への思い入れが深くなったという方も多いようです。これは、自身の身に不安や恐怖が降りかかったタイミングでの会話や対応が記憶に残りやすい「吊り橋効果」が現れていると言えるでしょう。

ホテル・旅館には、遠方からいらっしゃるお客様、長く宿泊されるお客様もいらっしゃいます。体調不良であってはお客様も旅行を楽しめません。お客様の顔色の確認、昨日との違いなどに気をかけてあげると、思わぬ所で感動を与えることがあります。

体調不良時の対応ひとつで「いい接客」、「悪い接客」の判断が下されてしまう可能性が大きいので、常にお客様の健康状態は気にかけるようにしましょう。

お客様全員からいい評価をもらえる接客を目指そう!

全てのお客様に「いい接客」と思ってもらうことは難しいですが、全てのお客様に「いい接客」だと思ってもらえるように意識をし、行動をすることは重要です。

基礎の接客マナーを意識をせずとも扱うことができるようになり、その上でワンランク上の接客をできるようになれば、あなた自身のファンができ、仕事もより楽しくなることでしょう。

また、「いい接客」と評価をされるような質の高い接客を体得するには、ホテル・旅館業界で働くのも一つの手です。

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