語学を活かす仕事に就きたい!
外国語を使いこなして仕事をすることに、憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。
年々加速する経済のグローバル化に対応する体制を整えるため、日本政府は今後英語教育を強化する意向を示しています。この流れも影響してか、語学ビジネス市場は活発化し、語学力を身に付けたい・語学力が身に付いたという方も増えているようです。
日本語以外の言語を用いて仕事をすることができれば、挑戦の幅が広がるというのは言うまでもないでしょう。加えて、広い視野を持ち仕事をすることができることに期待が持てるため、「語学を活かして仕事をしたい!」と考える人も少なくないはずです。
ビジネスレベルの英語スキルを身につけられれば、スムーズに訪日外国人観光客に対応できインバウンド消費に大きく貢献できるでしょう。
語学を活かせる仕事に就くための基礎知識、具体的な職業をまとめましたので、ぜひ自身のキャリアを考えるうえで参考にしてみてくださいね。
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仕事で活かす場が多いのはどの言語?
語学を活かした仕事がしたいという方にまず覚えていただきたいのが、「どの言語が必要とされているか」ということです。
日本人がビジネスを進める際に期待が持たれている、5つの言語をご紹介します。
英語
世界共通語の代表とされているのは「英語」です。経済のグローバル化が進む今、上場企業を中心に、従業員に英語力を求める企業も増えてきました。
10億人以上が使用し、世界で最も使用されることが多い言語とも言われていますので、ビジネスにおいて最も重要視される言語と言えるでしょう。
中国語
「中国語」は、世界で使用人数が2番目に多い言語です。現代で、中国が世界経済へ与える影響は、計り知れません。マーケットの規模から見ても、中国語を使えることは非常に有利になることでしょう。
これに加え、国別で見た場合の訪日外国人観光客で最も多いのは中国人ですので、日本経済にも大きな影響を与えていることがわかります。国内外問わず、日本人であれば使うことが多い言語が中国語なのです。
フランス語
ヨーロッパ圏で押さえておきたいのが、「フランス語」です。
フランス語は、世界29カ国で公用語として使用され、EU圏内でも代表的な言語の1つとして選ばれています。フランス語は欧米・アフリカでも使用されている言語であるため、欧州外でも使用する機会が多くありますよ。
スペイン語
ヒンドゥー語に次いで、世界で使用される言語の第4位となっているのが「スペイン語」です。およそ4億人に使用される言語で、日本人でも習得が比較的簡単な言語としても知られています。
フランス語同様、国際組織内で認められている言語であるうえ使用人口が多いため、新しい言語を覚えたいという方は検討してみても良いかもしれません。
ドイツ語
ヨーロッパ圏の経済に与える影響が大きいことで知られているのが、ドイツです。
世界経済においても、GDPはアメリカ・中国・日本に次ぎ4位に位置づけていることが多く、「ドイツ語」を習得すればビジネスでの活躍の場は広がることでしょう。
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インバウンド対策で活かせる語学力のレベルとは?
国際ビジネスの中で、最も使用されていることが多く、日本人にも馴染みが深いのは「英語」でしょう。では、英語の語学力を仕事として活かすためには、どの程度の力が必要とされているのでしょうか。
仕事で必要となる英語力のレベルを、TOEIC® L&R TESTを指標に解説します。
【TOEIC® L&R TEST】最低ラインはTOEIC600点
TOEICは、英語力を測ることができるテストとして有名ですよね。受験を進める大学や企業も多くなっていることから、日本でも英語力を測る指標としてTOEICが採用されることが当たり前になってきています。なかには、中学・高校からTOEICを受験する方もいるようです。
そんなTOEICは、リスニング495点・リーディング495点の計990点が満点となりますが、英語力を活かした仕事に就きたい場合は、「600点」が1つの指標となるようです。
言い換えると、TOEIC600点未満であれば、英語を活かすことができる職場で働くのは難しいかもしれません。
【TOEIC® L&R TEST】TOEICのスコア帯ごとのレベルの目安
英語を使用する仕事に就くためには、TOEIC® L&R TESTスコア600点が1つの指標とご紹介しましたが、それ以上・以下の点数では、下記のようなレベルと捉えられるようです。
・400~495点(英検®準2級程度):資格としてのアピールは不可能なレベル
・500~595点(英検®2級程度):簡単な会話ができ、マイナス評価にならないレベル
・600~695点(英検®2級A程度):アピール可能となる程度、ビジネスの最低限のレベル
・700~795点(英検®2A~準1級程度):国際部門の業務遂行ができるレベル
・800~895点(英検®準1級程度):日常生活をはじめ、ビジネスでも困らないレベル
・900点以上(英検®1級程度):英語に関して困ることがないネイティブレベル
なお、英語力を測るテストとして日本で有名な「英検®」は日本独自のテストであり、世界的な権威はありません。ですので、これから資格を取得しようと考えている方であれば、「TOEIC」など世界的権威のある資格を取得した方が就職で有利になるはずです。
※TOEIC is a registered trademark of ETS. This web page is not endorsed or approved by ETS.
▼TOEICを活かした仕事についてはこちらでも詳しく解説しています。
▼その他インバウンドに活かせる外国語についてはこちら
語学を活かせる仕事:事務職
語学を活かせる仕事と考えると、パッと思い浮かぶのは事務職ではないでしょうか。
ただ、外国語を使う事務職はさまざまな種類があるため、自分に合う職種などを見極めてから選ぶ必要があります。
以下に、語学を活かせる事務職の職種を挙げてみました。
- ・秘書
- ・英文事務
- ・貿易事務
- ・通関士
事務職で語学を活かすことができるのは、外資系企業や商社・貿易関連の仕事が多いようです。国際部門を持つメーカーなどでも、語学を活かすことができるでしょう。
多くの事務職で求められるのは、語学を活かした文章力です。会話力に自信は無いものの、読み書きができるという方には向いているかもしれません。
▼その他ホテルの事務職にも語学力があれば有利になりやすいです。
語学を活かせる仕事:営業職
- ・外資企業への国内営業
- ・海外営業
国外への販路を持っている企業であれば、営業職でも語学を活かすことができます。また、海外支社を持っている企業も増えていますので、これからも活躍の場が増え続けることが予想されます。
事務職と比較すると、文章力よりも会話力が求められることが多いでしょう。
▼その他ホテルの営業職についてはこちら
語学を活かせる仕事:金融職
- ・トレーダー
- ・ディーラー
- ・アナリスト
語学力とあわせ、知識や経験が必要になるのが、トレーダー・ディーラー・アナリストなどの金融職です。
外資系企業であれば、年収が数千万~億に及ぶこともあるようですが、実力が給与・待遇に色濃く反映される職種ですので、プレッシャーも相当なものとなるでしょう。気軽に就くことができる仕事ではないということを覚えておきましょう。
語学を活かせる仕事:専門職
- ・パイロット
- ・キャビンアテンダント
- ・空港業務スタッフ
- ・ホテルスタッフ
- ・通訳
- ・翻訳家
- ・日本語教師
- ・語学教師
- ・留学コーディネーター
語学を活かせる専門職の仕事は多岐に渡ります。専門職というだけあって、幼い頃から夢に見て目指す方が多いでしょう。
しかし中には、語学力に自信があれば比較的簡単に仕事をすることができる職業もあります。空港業務スタッフやホテルスタッフ、対日本人向けの語学教師などがその一例です。
語学を活かせる仕事:公務員
- ・外交官
- ・大使館職員
- ・外務公務員
- ・国際公務員
語学力は、公務員としても活かすことができます。しかし、ご想像の通り、エリート街道を進んできた、一部のエキスパートしか仕事に就くことはできません。
国際機関では、ポストに空席ができたタイミングで後任者を公募することが一般的であるうえ、学位は博士号以上、学位取得分野での実務経験が必要になるなど、相当な狭き門であるということを覚えておきましょう。
語学を活かせる仕事:ホテルスタッフ
語学力を活かせる職種は多岐にわたりますが、インバウンド消費が高まると同時にホテル業界の需要も高まります。
一般的に外資系ホテルは英語スキルを必須としていますが、ホテルの規模や客層によって求める語学レベルは異なるようです。
ただ、日系ホテルでも空港近くの施設の場合は、仕事を問題なくこなせる最低限のスキルが必要なことも。
ホテルスタッフが英語スキルを身につけると訪日外国人観光客に十分なおもてなしができます。
まずは、気になるホテルを見つけたら募集要項を入念にチェックしましょう。
なお、以下の記事ではホテルスタッフに向いている人の特徴について解説していますので、合わせてご参照ください。
語学を活かせる仕事:その他
- ・国際ボランティアスタッフ
- ・青年海外協力隊
- ・米軍基地スタッフ
その他の語学を活かせる仕事は、NPOなどで働く、また米軍基地で間接雇用方式のもと日本で働くということができます。海外、もしくは海外同等の土地で仕事をすることとなるため、日常会話以上の語学力が必要となるでしょう。
ただし、青年海外協力隊であれば、TOEIC® L&R TESTスコア330点以上で応募自体は可能のようですので、気になる方は応募をしてみてはいかがでしょうか。
語学を活かす仕事で就職しやすい職業は?
語学を活かせる仕事の一例として、7分類26種の仕事をご紹介しましたが、就職のしやすさは「年収」である程度導き出すことができると言えるでしょう。
特に外資系企業であれば、給与の高さはその人の能力と直結すると考えられていることが多いため、給与が高ければ高いほど仕事が難しく、成果が出せなければ解雇を告げられる可能性も高いということを覚えておいて損は無いはずです。
そのため、青年海外協力隊などの国際ボランティア、事務職、ホテルなどが比較的就きやすい仕事と言えます。
ただし、事務職は人気の高い職種であるため、「語学を用いて仕事をしながら、さらに語学力を高めたい!」と考える方は、外国のお客様と触れ合うことの多いホテルなどのサービス業で仕事を探すのがおすすめです。
▼その他役立つ資格や英語についてはこちら
語学を活かせる仕事に就くためのポイント
語学力以外に必要なスキルや知識を身につける
一概に語学力だけがあれば、仕事の視野が広がるとは言い切れません。特に、ホテルの仕事は訪れたお客様の要望を叶えるために尽力し、相手の立場に立ったおもてなしの心をもつ必要があります。
さらに、お客様との円滑なコミュニケーションを図りながら、さまざまな業務をこなすタスク処理能力も求められるようです。
自分が希望する職種は語学力以外に何を重視し、何を求めているのかをしっかり把握することも大切だと言えますね。
海外インターンシップなどを体験して経験を積む
事前に英語を活かせるインターンシップを経験しておくと、就職したときのギャップを埋めることができます。
インターンシップとは、実際に企業で働きながら企業理解を深めることができる職業体験です。インターンシップには長期・短期インターンシップがあり、内容も多岐にわたります。
そのなかで、英語を用いた職業体験をすることで異文化交流を深めたり、ビジネス英語などを学んだりできるでしょう。
ただ多くの企業では、インターンシップに来た人材を将来の戦力として見ているそうなので、気を引き締めて業務にあたりましょう。
ホテル・旅館の仕事も語学を活かせる選択肢のひとつ!
語学を活かせる仕事は、これからもまだまだ増えていくでしょう。
早いうちに語学を活かせる仕事に就き、多言語で仕事をする環境に身を置くことは、これからの時代を生き残るための大きな武器となるはずです。興味がある方は語学力を強化しながら、ぜひ就職を目指してくださいね。
また、ホテル・旅館であれば語学力が高いというだけでも即戦力となり得ます。インバウンド需要が高まる中、多くの人材の採用を考えている業界ですので、気になる方は当社サービス「おもてなしHR」にご相談ください!