【例文付き】調理師の履歴書の正しい書き方|志望動機・資格・自己PRまで詳しく解説

調理師の転職・就職活動で避けて通れないのが、履歴書の提出です。

とはいえ「志望動機や自己PRをどう書けばいいの?」「履歴書を書くのが数年ぶりでルールを忘れてしまった…」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、調理師免許や実務経験を活かした履歴書を、自信をもって提出するための書き方ポイントを、基本から詳しく解説します。

あわせて、応募先別の志望動機例文や、属性ごとの自己PRの考え方も紹介しているので、履歴書を仕上げる前に確認しておきましょう。

調理師の履歴書でまず押さえるべき基本の書き方

履歴書には、自分の資格や経験、働き方の希望など、採用担当に伝えたい情報を整理して書くことが大切です。まずは、書き始める前に押さえておきたい基本を確認しておきましょう。

採用担当が重視する履歴書のポイントを整理する

履歴書は、あなたが「どんな人で、どんな働き方を望み、何ができるのか」を採用担当者に伝える最初の手がかりです。

特に重視されるのは、志望動機・保有資格・職歴・自己PRの4つの欄

ここに「なぜ応募したのか」「どんなスキルがあるのか」「どんな強みがあるのか」が明確に書かれていると、採用担当者が現場にマッチする人物かどうかを判断しやすくなります。

反対に、空欄が多い、内容がぼんやりしているといった履歴書は、どんなに経歴があっても面接に進みにくくなることも。まずは、相手が何を見ているのかを意識しましょう。

履歴書作成前に準備しておきたい3つのこと

履歴書を書く前に、最低限整理しておきたい情報が3つあります。書きながら迷ったり、内容がぶれたりするのを防ぐためにも、事前に言語化しておくことが大切です。

調理師免許やその他資格の内容と取得年月を確認する

まずは調理師免許の正式名称と取得年月を確認しましょう。職務経歴と紐づけるためにも、どんな職場に在籍していたときに資格を取ったかを思い出しておくとスムーズです。

ほかに衛生管理者や食品関係の資格があれば、あわせて整理しておくと職種によっては強みとなる可能性があります。

自分のこれまでの職歴と、その中で担った役割を整理する

どんな職場で、どんなポジションや作業をしていたかを具体的に書き出してみましょう

「調理」「仕込み」「衛生管理」「スタッフ育成」などのキーワードと紐づけてまとめると、自己PRにも活かせます。アルバイトやパート経験も業務内容が明確なら立派な職歴です。

働きたい職場の特徴と、自分が重視したい働き方を明確にする

「なぜその職場で働きたいのか」を言葉にするために、働き方に対する希望や職場選びの軸をはっきりさせておくことも重要です。

たとえば「家庭と両立したい」「地域密着型の施設で働きたい」「スキルを活かせるポジションで働きたい」といった考えが、志望動機につながります。

資格・職歴・志望動機・自己PRの役割を明確にする

履歴書の各欄には、それぞれ果たすべき役割があります。

  • 資格欄は、業務に必要なスキルを持っている証明
  • 職歴欄は、どのくらいの経験があり、どんな現場を知っているかの履歴
  • 志望動機欄は、なぜ応募先に魅力を感じているかの気持ち
  • 自己PR欄は、自分の強みをどう活かしたいかの宣言

この4つをバラバラに考えるのではなく、一貫性をもたせて繋げることが、伝わる履歴書づくりのポイントです。

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調理師免許の正しい書き方と注意点

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履歴書の資格欄には、調理師としてのスキルや専門性を裏付ける調理師免許を正しく記載することが大切です。ここでは、記載時の基本的なルールやよくある悩みについて整理しておきましょう。

資格欄に記載すべき正式な書き方

履歴書では、資格欄に以下のような形式で記載します。

免許・資格
2018 10  調理師免許 取得
2020 6  食品衛生責任者 取得

履歴書全体で西暦・和暦の表記は統一しましょう。特に指定がない場合は西暦がおすすめです。

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取得日が曖昧な場合の対応法

調理師免許を取得してから年数が経っている場合、「取得日がわからない」「免許証を確認していない」という方もいるかもしれません。

履歴書に記載すべき取得日は、正確には調理師名簿登録年月日です。これは調理師免許証に「登録年月日」として記載されている日付であり、一般的にこの日をもって取得日とみなされます。

そのため、お手元の免許証を確認し、登録年月日を履歴書に記載するようにしましょう。

他資格との併記で注意すべきポイント

調理師免許のほかにも、食品衛生責任者や栄養士、製菓衛生師などの資格を持っている場合は、それらをあわせて記載することで、調理に関するスキルや知識の広さを伝えることができます。

資格欄には、取得した順に沿って、古いものから新しいものへと1行ずつ丁寧に書くのが基本です。

記載する際には、それぞれの資格に応じた適切な表現を使い分けることが重要です。

たとえば、調理師免許は「取得」と記載しますが、食品衛生責任者は養成講座を修了して得られる資格であるため、「修了」と書くのが適切です。

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調理師の履歴書|応募先別の志望動機の書き方と例文

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履歴書に記載する志望動機は、応募先の業態に応じて伝えるべきポイントが変わります。職場ごとの特徴を踏まえた書き方を意識することで、より説得力のあるアピールが可能です。

ここでは、それぞれの業態に合った志望動機の方向性と、参考になる例文を紹介します。自分の志望先に近い内容を参考にしながら、履歴書の完成度を高めましょう。

飲食店に応募する場合

飲食店では、スピード感・協調性・繁忙対応・味へのこだわりといった現場力や柔軟な対応力が評価されやすい傾向があります。

特に個人経営や少人数体制の店舗では即戦力性、チェーン店ではマニュアル順守と安定した調理の安心感が求められます。

例文

私はこれまで洋食レストランで4年間、調理全般を担当しておりました。注文ごとの仕込みや盛り付け、スタッフとの連携を通じて、スピーディかつ正確な対応を意識してきました。

貴店では地域に根ざしたメニューと丁寧な接客を強みとしておられることに共感し、これまでの経験を活かしながら、よりお客様に喜ばれる料理とサービスの提供に貢献したいと考え、応募いたしました。

病院・福祉施設に応募する場合

病院や高齢者施設などでは、衛生管理や栄養バランスへの配慮、チームでの大量調理などが重視されます。

食事を楽しみにしている入院患者・利用者に向けた思いやりのある調理姿勢も重要な評価ポイントです。

例文

これまで飲食店にて調理業務を経験してまいりましたが、今後はより多くの方の食生活に関わり、安定した環境で長く働きたいと考えるようになりました。

貴施設では、食事の衛生管理・栄養面の配慮に力を入れておられると伺い、安心して提供できる体制に魅力を感じています。家庭での調理とパート勤務で得た健康と安全に気を配る視点を活かし、利用者様の毎日の楽しみとなるような食事作りに貢献したいと思い、志望いたしました。

ホテル・旅館に応募する場合

宿泊施設では、見た目の美しさやおもてなしの心、非日常感の演出などが求められます

バイキングや会席、朝食対応など施設の業態によっても期待される役割が異なるため、「どのシーンでどう貢献できるか」の明示がポイントです。

例文

私はこれまで洋食レストランで勤務し、仕込みや盛り付けのほか、料理の見映えやタイミングにも気を配りながら調理に携わってきました。

貴ホテルでは、四季折々の食材を取り入れた彩り豊かな料理を通じて、お客様に特別な時間を提供されていると知り、私自身もその一端を担いたいと強く感じました。これまで培った調理経験をベースに、おもてなしの心を込めて、お客様の思い出に残る料理作りに貢献したいと考えています。

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調理師の履歴書|属性別の自己PRの書き方と例文

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自己PRは、経験の有無や職歴の背景によって伝えるべき内容が変わります。ここでは、調理師としての立場や状況に応じたアピールポイントと、履歴書に使える例文を紹介します。

実務経験が豊富な調理師の場合

これまでに調理業務の実績がある方は、即戦力としてのアピールがカギになります。

仕込み・盛り付け・衛生管理・チーム連携など、実際に担ってきた業務の幅を具体的に示すと説得力が増します。

また、後輩指導や現場のマネジメントに関わっていた経験があれば、現場を支える力として強調しましょう。単なる年数ではなく、どんな役割を担っていたかを伝えることがポイントです。

例文

これまで洋食レストランを中心に約7年勤務しており、前職ではキッチン全体の動線を意識した盛り付けや衛生管理にも注力してきました。

仕込みから提供まで一貫して携わってきた経験を活かし、現場全体を支える即戦力として貢献できればと考えています。

ブランクから復帰する調理師の場合

出産・育児・介護などで一度職場を離れた方は、現場を離れていた理由と再就職への前向きな思いをセットで伝えることが大切です。

「調理から離れていた」とマイナスに受け取られないよう、パート経験や家事を通じたスキル維持などを具体的に挙げましょう。

また、生活者としての目線や効率性など、ブランク期間中に得た強みを調理の仕事にどう活かせるかを言語化できると印象が良くなります。

例文

出産・育児のため一度現場を離れておりましたが、家族の食事作りやパート勤務を通じて調理の感覚は継続して保ってまいりました。

今後は正社員として再び現場に立ち、生活者目線の工夫や、限られた時間で効率よく対応する力を活かして貢献したいと考えています。

パート・アルバイト経験が中心の方の場合

パートやアルバイト中心の職歴でも、日々の積み重ねを丁寧に伝えれば十分な自己PRになります。

特に、同じ店舗で長く勤務していた経験や、ピークタイムに責任を持って動いていた姿勢などは、正社員希望でも評価の対象となります。

また、「これまではパート勤務だったが、今後は正社員として腰を据えて働きたい」という意欲などを添えると、キャリアアップを見据えた前向きな印象を与えられます。

例文

これまで約5年間、飲食店のパートスタッフとして調理業務に携わってきました。仕込みや簡単な調理を任される中で、忙しい時間帯でも臨機応変に対応する力を養ってきました。

今後は正社員として、これまでの経験をより責任ある立場で発揮したいと考えています。

若手・未経験からのスタートを目指す方の場合

未経験から調理の道に進もうとしている方は、まず「なぜ調理の仕事を選んだのか」という素直な動機を大切にしましょう。

家庭での料理経験や、食への関心など、実務外で培った意識も十分アピール材料になります。

そのうえで、これから学んでいきたい姿勢や、仕事を通して成長していきたいという前向きな熱意を伝えることで、経験不足をカバーできます。

例文

飲食店での勤務経験はありませんが、もともと食や料理に関心があり、家庭では毎日の献立を工夫して楽しみながら作っています。

未経験からのスタートとなりますが、基礎からしっかり学び、現場で必要とされる調理師として成長していきたいと考えています。

調理師の履歴書に関するよくある質問

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履歴書を作成するうえで、多くの方が迷いやすいポイントを整理しました。形式や記載ルール、内容の書き分け方など、実際の応募前に確認しておきましょう。

飲食バイト・パート経験は職歴として書いても大丈夫でしょうか?

問題ありません。実際にキッチン業務や接客などに携わっていた経験は、雇用形態に関わらず立派な職歴です。働いていた期間や担当した業務内容を具体的に記載することで、信頼性や実績の説得力が増します。

志望動機と自己PRはどう書き分ければよいですか?

履歴書の様式によっては、志望動機と自己PRをひとつの欄でまとめて記入する形式が一般的なため、両方の要素を意識的に織り交ぜることが大切です。前半では「なぜその職場を志望するのか」、後半では「自分の経験や強みがどう活かせるか」を記載すると、構成にまとまりが出ます。

履歴書だけでなく、職務経歴書も用意すべきですか?

職歴が複数ある方や、ブランク明け・職種転換などを伝えたい方には、職務経歴書の併用をおすすめします。履歴書では書ききれない経験や工夫を詳しく補足することで、実務能力をより具体的に伝えられます。

調理師の履歴書は、資格と経験を伝える大事な書類

履歴書は、調理師としての資格や経験を採用担当に伝える大切な書類です。職歴や取得資格を正しく整理し、自分らしい志望動機や自己PRを添えることで、あなたの強みがしっかり伝わる履歴書になります。

応募先やこれまでの経歴によって、アピールすべきポイントは少しずつ異なります。「うまく言葉にできない」「書類選考を通るか不安」という方は、履歴書作成のサポートを受けながら準備するのもおすすめです。

宿泊業専門の就職・転職支援サービスのおもてなしHRでは、求職者様の経験や希望に合わせた調理師求人の紹介だけでなく、履歴書の書き方や面接対策もサポートしています。

少しでも不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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