働き方や暮らし方が多様化するなか、地方移住はもはや特別なことではなく、人生をより良くするための「ひとつの選択肢」として定着してきました。
テレワークの普及や都市部の住宅価格高騰を背景に、移住検討者は年々増加しています。2025年に注目された移住先はどこだったのでしょうか。ランキング形式で紹介します。
相談件数は過去最多の7万件超!2025年の移住希望地域ランキング
国内を代表する移住相談窓口である「ふるさと回帰支援センター・東京」では、移住検討者の動向を例年ランキング形式で公表しています。
東京の有楽町にあるセンターには、44都道府県1政令市の相談員が常駐しており、暮らし・仕事・子育て環境などについて具体的な地域情報をもとに相談に応じています。
2025年の移住相談件数(面談・電話・メール・見学・セミナー参加)は73,003件。
2024年の61,720件から18.3%増となり、5年連続で過去最高を更新しました。移住相談会・セミナー等の開催数も658回にのぼり、対面・オンライン・ハイブリッドなど多様な形式で実施されています。
【窓口相談部門】群馬が2年連続トップ!北関東勢が上位を独占
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ふるさと回帰・移住交流推進機構が公表したランキングは、「窓口相談者数」と「セミナー参加者数」の2部門に分けられています。
窓口での相談者数が多かったのはどの都道府県だったのでしょうか。1位〜3位の都道府県の魅力を紹介します。
1位:群馬県
群馬県は、2年連続の1位。前回1位となったことでメディア露出が増え、移住検討の初期段階で「まずは群馬」とセンター窓口を訪れる方が増加しました。
相談の中心は30代の子育て世帯で、都内への通勤を前提とした物件探しや、都市部の家賃高騰を背景にした相談が目立ちます。高崎市や前橋市などの交通利便性の高さも、移住検討者にとって大きな魅力です。
注目すべきは、2025年夏以降に生成AIに相談した結果を踏まえた来訪が急増したこと。AIで特定の地域を勧められ、さらなる情報収集のために訪れる相談者が増えています。
このほか、副業解禁に伴う50代の二地域居住検討や、20代カップルの「保活」相談、地震の少なさに着目した「安心安全」を求める層など、幅広いニーズの受け皿となっています。
全35市町村が移住交流支援会員となり、相談員3名・就職相談員1名という充実した窓口体制を整えている点も、群馬県の強みです。
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群馬県の求人を見てみる2位:栃木県
ランキング2位の栃木県は、前回の3位からランクアップしました。
前年度に開始したオーダーメイド型の「移住促進コンシェルジュ」制度が定着し、複数市町を巡る現地ツアーが成果を上げています。
県内全市町が参画する移住相談会の開催など、市町と連携した情報発信の充実により、宇都宮市や那須塩原市だけでなく、県全体に検討の裾野が広がっています。
首都圏からのアクセスが良く、2拠点生活の検討者からも人気があります。東京まで新幹線で1時間以内というエリアもあり、首都圏での仕事を維持しながら移住できるのも魅力です。
特筆すべきは女性相談者の増加で、2024年に男女の相談割合が逆転して以降、2025年もその傾向が拡大。「移住婚」ブースの出展など、結婚支援と移住をセットにした取り組みも奏功しています。
栃木県は来年度、移住を担当してきた地域振興課を改組し、結婚支援も含めた「人口未来課」を新たに設置する予定です。
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栃木県の求人を見てみる3位:長野県
ランキング3位の長野県は、ブース設置から10年を迎え「長野の相談はセンターへ」という認知が定着しました。
2025年は移住相談員を3名体制へ増員し就職相談員も配置したことで、11月の相談件数が過去最多を記録するなど窓口利用がさらに活発化しました。
長野県は避暑地としても有名で、軽井沢をはじめとした別荘地のイメージが強いという方も多いでしょう。
恵まれた自然環境があることは、移住検討者にとって大きな魅力です。周囲に8つの県が隣接し、東京や名古屋などの都市圏へのアクセスも良好です。
住宅価格の高騰を背景にコストダウンを目的とした検討者が増えたほか、佐久地域の私立校や伊那市の教育移住担当者配置など教育移住」への関心も高まっています。
また、米不足等の社会情勢を受けた「自給自足・就農」分野の機運も醸成され、就農フェアは過去最多の来場を記録しました。
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長野県の求人を見てみる【セミナー部門】群馬は3年連続1位、和歌山の「関係人口」戦略にも注目
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対面・オンライン・ハイブリッドなど多様な形式でセミナーが開催されるようになり、参加のハードルは年々下がっています。
セミナー参加者数が多かったのはどの都道府県だったのでしょうか。
1位:群馬県
セミナー参加者数でも3年連続の1位に輝いたのは群馬県でした。
年間60回に及ぶ多彩なセミナーを開催。空き家を活用した「カフェ」「ゲストハウス開業」、「子どもと一緒!移住ステップ」といった実践的テーマから、「ハーブの寄せ植え」「親子で土偶作り」等のワークショップ形式まで、幅広いラインナップが特徴です。
集客面では、SNSでの継続的な発信に加え、テーマに応じて関心のある相談者や過去の参加者への情報配信を実施。オンライン・対面・ハイブリッドを戦略的に使い分け、さまざまな年代の参加を集めました。
2位:長野県
2位にランクインしたのは、前回の4位から大きくランクを上げた長野県です。
年間40回のセミナーを開催し、オンライン比率を高めるとともにハイブリッド形式を拡充。気軽に情報収集を行いたい層の参加を促進しました。
車を持たずに生活する先輩移住者の体験談や、JAFによる県内の運転事情の解説を行った「長野県のクルマ事情〜信州では車なしで生きていけないのか」は特に関心が高かったそうです。
子育て世帯向けのセミナーでもオンライン・ハイブリッド開催を増やし、小さな子どもがいる家庭でも参加しやすい環境を整えました。
さらに、15〜18自治体が参加する大規模相談会を2回開催し、7月には1,200名以上が来場する大規模移住フェアも実施するなど、接点の創出に努めました。
3位:和歌山県
3位にランクインしたのは、前回の5位からランクアップした和歌山県です。年間26回のセミナーを開催しました。
従来の移住一辺倒ではなく、その前段階である関係人口の形成を意識した取り組みが特徴です。
12月には関係人口の創出を強く意識したフェアを初開催し、認知度拡大の入口として和歌山への関心を高めることに注力しました。
定評のあるシリーズ企画に加え、女性のキャリア・複業・食といった新規テーマを組み合わせるとともに、群馬県や栃木県とのコラボレーションも企画。
セミナーの切り抜き動画をYouTubeやInstagramで公開するなど、接点の拡大にも積極的です。
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和歌山県の求人を見てみるAI相談・教育移住・移住婚など、2025年の移住トレンドを読み解く
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2025年の移住相談件数は73,003件と、初めて7万件を突破しました。
都市部の住宅価格高騰に加え、記録的な猛暑が人々の目を自然豊かな地方での暮らしへと向かわせるきっかけになったと見られています。
秋口に開催された「ふるさと回帰フェア2025」は過去最多の3万人超が来場するなど、移住への関心はますます高まっています。
2025年の特徴的なトレンドとしては、以下のような動きが見られました。
- 生成AIの活用:AIで移住先の候補を調べたうえで窓口を訪れる相談者が急増
- 住宅コスト意識の高まり:都市部の家賃・住宅価格高騰を背景に、コストダウン目的の移住検討が増加
- 教育移住:子どもの教育環境を重視した移住への関心が拡大
- 移住婚:結婚支援と移住を組み合わせた新しいアプローチが登場
- 女性相談者の増加:一部の県で男女比が逆転する動きも
かつては「定年後のセカンドライフ」というイメージが強かった地方移住ですが、今や20〜30代の若い世代が主役になりつつあります。
移住の目的も、自然環境やコスト面だけでなく、教育・結婚・キャリアなど多様化しており、各自治体もそれに応える形で支援の幅を広げています。
AIを活用した情報収集が当たり前になるなど、移住検討のスタイルそのものも変わりつつある点は、今後の大きな注目ポイントと言えそうです。
ランキングも参考にしながら移住を検討しよう!
地方移住は、より自分らしく、さらに暮らしやすい理想の生活を手に入れる手段として広く認知されるようになりました。ランキングを参考にしながら、ぜひ移住を検討してみてはいかがでしょうか。
移住を考えるうえで、やはり気になるのが「仕事」のこと。テレワークで今の仕事を続ける方も多い一方、移住先で新しいキャリアをスタートさせたいという方も増えています。
地方には、その土地の魅力を活かしたホテルや旅館など、観光・宿泊業の求人が豊富にあります。
「地域の魅力を発信する仕事がしたい」「人と接する仕事にチャレンジしたい」という方には、移住先での新たな選択肢になるかもしれません。
ホテル・旅館のお仕事探しなら、宿泊業専門の就職・転職エージェント「おもてなしHR」がお力になります。移住先での働き方についても、お気軽にご相談ください。
\宿泊業の仕事探しはおまかせ/
おもてなしHRに相談する 出典:【2025年】移住希望地ランキング公開/公益社団法人ふるさと回帰・移住交流推進機構

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