台風による出勤停止の対応や給与の扱いについて解説！

台風の影響で出勤停止になる？

毎年、夏から秋にかけて到来することが多い台風。台風の進路となる日本に住んでいる以上、避けることはできませんよね。

おそらく、台風の影響で交通機関が動かなくなり、出勤が困難になった経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

ですが、台風の接近や上陸などがあった場合、出勤に頭を悩ませるのは本人だけではありません。会社側も、従業員に対して台風による出勤停止の指示を出すかどうか対応を迫られます。

実際に台風や地震などの天災によって会社が「出勤停止」を指示することはありますので、次の項目から詳しくみていきましょう。

台風による出勤停止の義務

台風によって出勤停止にするかどうかは法律で定められていません。しかし、会社は労働者の安全に配慮する義務を負っています。

そのため、台風のさなかに業務に従事させてしまうと、従業員がケガや事故に巻き込まれた場合、個人の責任ではなく会社が責任を負う可能性があるのです。

雇用する立場である以上、会社側は従業員の判断に委ねるだけではなく、台風などによる出勤の判断基準を設け、明確に指示を出すことが求められます。

台風による出勤停止の休業手当は？

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台風によって出勤停止となった際、気になるのが給与の扱いではないでしょうか。

通常、会社の都合により出勤停止を命じられた場合、従業員の権利として会社側に休業手当を請求できるケースがあります。

台風による出勤停止で休業手当が支給されるかどうかをケース別にみていきましょう。

休業手当が支給されるケース

「会社の都合」で出勤停止の指示があった場合、休業手当が支給されます。これは、会社自体は業務ができるが大事をとって休みにするというパターンです。

現状は問題なく業務を行える状態であっても、「台風の接近で今後交通機関に影響があるかもしれない」と、従業員の安全を守るために会社が判断し従業員を休ませます。

この場合、従業員は働ける環境にあったが会社の指示で休むことになった、という捉え方ができるので、会社都合の休みとなります。

そのため、会社側は従業員に対して休業手当の支給をする必要があるのです。

休業手当が支給されないケース

一方、「会社の都合」ではない休みの場合は、休業手当の支給対象となりません。

台風時の出勤に関して、会社の都合ではない休みに該当するのは、以下のケースです。

個人の判断で出勤しなかった

台風の影響による交通網のマヒや通信障害などが原因で会社に行くことができないため、自主的に出勤しなかった場合はこれに該当します。

災害により出勤できなかった

「台風に伴う暴風や豪雨による浸水のため、会社まで行けるような状態ではなかった」など台風による災害の影響があった場合です。

会社が業務を行うことができない

台風の影響で会社の施設や設備が直接的な被害を受けた場合、「不可抗力により休業せざるを得ない」という捉え方になります。

これらのケースはノーワークノーペイの原則に則り、労働していない時間に対して従業員への賃金補償の義務はないので休業手当は支給されません。

台風による出勤停止の対応で注意すべきこと

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台風の接近情報はニュースなどからある程度予測がつきます。その場合、会社側は従業員に対して、事前の注意と今後の対応を意識することが大切です。

さまざまな情報を元に「従業員に対して早めに周知すること」「就業規則やルールを設けて明確に示すこと」を大事にし、きちんと指示を出してください。

そして従業員側も、自分の会社に災害時の出勤について明確なルールがあるかどうかを確認しておきましょう。

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災害による出勤停止の知識を得て、もしもに備えよう！

日本で暮らしていれば、台風を経験することはもちろん、突発的な自然災害に遭う可能性も十分考えられます。

会社側は、従業員が安心して仕事に取り組むことができるよう、台風時の出勤停止についてルールを明確にしておくことが大切です。

また、従業員側も自分の判断や会社任せにするのではなく、災害で出勤停止になった場合の対応について知り、安全な労働環境を目指しましょう。