正社員登用制度とは?
正社員登用(せいしゃいんとうよう)制度とは、アルバイトやパート、契約社員といった非正規雇用の方が正社員へ雇用の切り替えをおこなう制度です。
最初は非正規雇用として働き、仕事内容や職場環境を見極めてから正社員になれるため、入社後のミスマッチを防ぐことが期待できます。
「いきなり正社員として働くのは不安・・・・・・」という方にとっては、魅力的な制度なのではないでしょうか?
ただし、正社員とアルバイト・パートなどの非正規雇用では、待遇面でさまざまな違いがあります。
例えば、正社員は正規の雇用を受けており、雇用期間が定められていません。
他にも「賞与や福利厚生の制度が充実しており、収入が安定する」「勤務時間が長い」という特徴もあります。
一方で、アルバイトやパートは雇用期間が定められているケースもあり、賞与や福利厚生がなく収入が安定しないことも。
正社員登用するまでは、アルバイトやパート、契約社員として働くことになるため、雇用形態による待遇の違いも考慮してキャリアプランを立ててくださいね。
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正社員登用の実態
アルバイトやパートの求人情報には、「正社員登用制度あり」と記載している求人が多いですよね。
しかし、実際に入社したとき、きちんと制度が適用されるのか疑問に思うことも。
そもそも、実際に正社員登用する人はどのくらいいるのでしょうか?
登用実績について、実績が多い業界をピックアップしました。
- ・医療・福祉業
- ・製造業
- ・不動産・物品賃貸業
- ・金融・保険業
最も登用実績が多かったのは「医療・福祉業」の55%。
次いで「製造業」「不動産・物品賃貸業」が47%と多く、「金融・保険業」は44%です。
また、過去のデータでは「情報通信業」も高い傾向にあります。
なかには、登用制度は設けられていなかったが正社員として雇用してもらった、というケースもあるようですね。
ホテルや旅館といった宿泊業界も、登用制度を設けている求人が多い業界ですが、令和4年の動向調査では登用実績が29%と少ない傾向に。
理由をみてみると、正社員以外からの応募がないことが原因となっている様子。
そもそもアルバイトやパートの応募が少なく、登用までに至らないということですね。
このように、業界によって実績はさまざまです。
制度が設けられていても正社員になれるとは限らないため、登用を目指せる環境が整っている企業を選ぶことが大切ですよ。
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正社員登用の採用基準
正社員登用の採用基準は、企業によってさまざまです。
業績やスキルを重視しているところもあれば、一定期間働くことを登用条件として定めている企業もあります。
また、正社員登用試験を設けていることもあるため、採用基準が気になる方は入社前に条件を確認しておくといいでしょう。
正社員登用試験については、次の項目で詳しく解説します。
正社員登用試験とはどんなもの?
正社員登用試験とは、アルバイトやパート、契約社員の方が正社員に登用するためにおこなう試験のことです。
試験内容は、企業によってさまざま。
主に次のような内容で実施されているようです。
- ・書類選考
- ・面接
- ・筆記試験
基本的に入社時におこなう採用試験とさほど変わりはないといわれています。
なかでも、書類選考や面接で問われる「志望動機」は重視されやすいため、事前にしっかりと固めておきましょう。
また、登用時は試験だけで判断されるわけではなく、普段の勤務態度が評価に大きく影響します。
日頃から仕事に対する姿勢を意識し、企業から信頼を得られるように心がけてくださいね。
あとは、試験の中で企業に貢献していきたい気持ちをアピールできるように、準備を入念におこないましょう。
正社員に登用するメリット・デメリット
正社員登用には多くのメリットがありますが、人によってはデメリットと感じる部分もあるようです。
自身のキャリアプランに合った働き方を選びましょう!
<正社員に登用するメリット・デメリット>
メリット | デメリット |
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正社員は、安定した収入と責任感のある仕事をしたいという方に向いています。
企業は、労働基準法により正社員を簡単に解雇することはできません。
ただし、必ずしも解雇されないわけではないので、解雇の心配がないからと油断せず仕事に励みましょう。
「将来はやりがいのある仕事をこなしていきたい!」と考えている方は、ぜひ正社員登用を利用してみてくださいね。
正社員登用は辞退できる?
正社員登用を目指して就職・転職をしたものの、実際に働き始めたら「あまりこの職場に長くいられそうにない」と感じることもあるはず。
正社員登用は双方の合意を経て成り立つため、辞退することは可能です。
ただし、断りをいれる際はマナーのある対応を心がけるようにしましょう。
<辞退するときのポイント>
- ・断ることに対してお詫びは必ず伝える
- ・辞退の意思はできるだけ早めに伝える
また、辞退理由を述べるときは、できるだけ印象が悪くならないような伝え方をすると角が立ちにくくなります。
合意後に辞退しようとすると、トラブルを引き起こし兼ねないため注意してくださいね。
アルバイト・パートから正社員登用を目指そう!
正社員登用制度の実態や、登用するメリット・デメリットについて紹介しました。
この制度は、仕事を見極めてから正社員を目指せるメリットがあり、実際に制度を利用して正社員登用した方も少なくありません。
しかし、なかには正社員登用制度について明確に固めていない企業があったり、制度があっても必ず登用されるとは限らなかったりすることも。
正社員登用制度を活用しようとお考えの方は、制度について企業にきちんと確認してから入社したほうがいいかもしれませんね。
なお、ホテルや旅館で働くことに興味がある方は、当サイト「おもてなしHR」をご活用ください。