派遣社員から正社員になる方法とは?
世の中にはさまざまな働き方があります。非正規の雇用形態として広く知られているのは、派遣社員ではないでしょうか。
派遣社員は派遣会社に所属して、派遣先の企業で働くというスタイルです。実際に働く現場と雇い主が異なる点が特徴と言えるでしょう。派遣社員には契約期間に定めがあります。期限を迎えるごとに更新して働き続けるか、契約期間満了でその現場を離れるかを選択できるため、フットワーク軽くさまざまな職場を体験できる点はメリット。
しかし、本人が契約更新を希望しても更新がかなわないケースもあります。また、派遣社員が同じ現場で働けるのは最長で3年間等制限もあり、その時点で直接雇用に切り替えるか、別の現場に行くかしなければなりません。
気に入った職場でも、長く働けるとは限らないのですね。このように、雇用が不安定であることや、ボーナスや退職金が出ないといった理由で、「派遣社員から契約社員になりたい!」と考える人もいるでしょう。
この記事では、派遣社員が正社員になるための道筋や、押さえておきたいポイントを解説します。キャリアアップのための参考に、役立ててくださいね。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
社員登用?転職?派遣から正社員になる道筋4選
派遣社員から正社員になる道筋は、一般的に以下の4通り。それぞれを詳しく見ていきましょう。
派遣先の正社員登用を狙う
派遣先の正社員登用を狙う方法があります。比較的、採用ハードルの低い派遣社員として入社し、実績を作って正社員になるのですね。派遣社員は働ける期間が過ぎれば、現場からいなくなりますが、優秀な人材であれば、派遣先の企業も「手放したくない」と考えるのではないでしょうか。
ただし、派遣先の正社員になる場合、勝手に話を進めることはNGです。雇用主はあくまでも派遣会社のため、契約違反と見なされるリスクがあるので注意しましょう。まずは派遣会社に相談することがおすすめです。
紹介予定派遣で働く
紹介予定派遣は、正社員になれる可能性が高い働き方です。派遣先への直接雇用を前提として派遣されるので、お互いに問題なしと判断できれば、6カ月後には直接雇用に切り替えて働くことができます。
正社員として入社する前に、社風や業務内容との相性を確認できる点はメリットでしょう。ただし、業務態度が悪かったり、仕事に適性がないと判断されたりした場合は、直接雇用に至らないケースもあります。
また、直接雇用といっても正社員ではなく、契約社員やパート・アルバイトとして雇われることもあるので、注意しましょう。
派遣会社の正社員(無期雇用派遣社員)になる
派遣先ではなく、派遣会社の正社員になる方法もあります。派遣会社によっては「〇年以上働いたら正社員(無期雇用派遣社員)にする」といったルールを定めている場合も。
派遣会社の正社員(無期雇用派遣社員)は、さまざまな現場を渡り歩き、派遣スタッフのリーダー役を務めることが多い模様。また、現場が決まらず、働いていない間も給料が発生するので、生活が安定するのではないでしょうか。
派遣会社の内勤として働くケースもあります。
正社員として転職する
最短で正社員を目指すなら、正社員の求人情報に応募し、転職することが確実です。「一定期間働いたら」「正社員登用の基準を満たしたら」といった条件がなく、最初から正社員なので時間をむだにするリスクはありません。
ただし、正社員になるということは、生活の中心を仕事にするということです。入社の前に実際の現場を体験することもできません。ミスマッチがあると「せっかく正社員になれたのに……」と後悔することになるでしょう。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
派遣社員から正社員にステップアップするためのポイント3選
「正社員になる前に仕事を体験したい」「さまざまな仕事を経験して自分の天職を見つけたい」という人は、いったん派遣社員として入社し、正社員を目指す方法がおすすめ。派遣社員から正社員にステップアップするためのポイントを紹介します。
正社員登用の制度や実績があるか確認する
正社員を目指して派遣社員として働く際には、派遣先に正社員登用の制度があるかどうかを、必ず確認しましょう。どれほど優秀な派遣社員であっても、派遣先に制度がなければ正社員にはなれないので注意してくださいね。
また、正社員登用の制度があっても、機能していないかもしれません。正社員登用の実績も要確認。正社員登用されるまでの期間や、割合といった具体的な数字もチェックしましょう。
実績があっても時間が掛かりすぎたり、割合が低すぎたりすると、正社員になれないままで、転職が厳しい年齢を迎えてしまうかもしれません。
まじめに勤務する
派遣先で正社員を目指すにしても、派遣会社の正社員を目指すにしても、勤務態度はまじめでなければなりません。
遅刻や欠勤が多かったり、何度注意を受けてもミスが減らなかったりする人を、正社員にしたいと考える企業はないでしょう。毎日の仕事が採用試験だと思って、まじめに取り組むことが重要です。
また、円滑なコミュニケーションが取れるかどうかもポイント。周囲の人への気配り・目配りも忘れずに、業務にあたりましょう!
正社員になりたいことを伝える
受け身の姿勢で、正社員化の話がやってくることはめったにないでしょう。派遣会社と派遣先に、自分から「正社員になりたいです!」とアピールすることを忘れずに。
また、「正社員にしてもらえたら、もっと貢献できます!」と主張するための材料も必要不可欠。正社員化に見合う実績を作ることも重要です。
正社員として転職するためのポイント3選
「早く正社員になりたい」「やりたい仕事は決まっている」という人には、正社員として転職することがおすすめです。正社員の求人情報に応募する際のポイントを見ていきましょう。
自分にとって有利な求人を選ぶ
転職活動では、正社員として経験を積んできたライバルが現れるかもしれません。派遣社員の職歴が不利になることもあるので、自分にとって少しでも有利な求人情報を選ぶことが、転職成功のポイントです。
派遣の仕事で身につけたスキルをいかせる求人や、未経験者歓迎の求人、人材の需要が高い業界などが適しているでしょう。
企業研究をぬかりなく
派遣から正社員を目指すとなると、「とにかく正社員になりたい!」という思いが強くなりがちです。雇用形態にこだわって仕事を探すのは良いことですが、正社員なら何でも良いというわけにはいきませんよね。
ブラック企業の正社員になるなら、派遣社員のままでいた方が人間らしく生活できるということもあるでしょう。正社員の求人だからといってすぐに飛びつくのではなく、企業研究を重ねて「無理なく働ける環境かどうか」を見極めることが重要です。
ブラック企業の見分け方については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご一読ください。
転職エージェントに相談する
正社員としての転職を目指す際には、転職エージェントへの相談もおすすめです。
転職エージェントはさまざまな企業を知っています。ひとりひとりの経験やスキルに合わせて求人情報を紹介してくれます。また、さまざまな企業や転職者を知っているため、ブラック企業を避けることにも活用できるはず。
面接日時の調整や、応募書類の添削といった細かなサポートも受けられるので、派遣社員として働きながら、転職活動を進められることでしょう。
業界に特化した転職エージェントもあるので、自分に合ったサービスを選んでくださいね。
派遣社員も正社員になれる!
派遣社員という働き方によって、「自分の職歴に自信が持てない……」と悩むこともあるでしょう。
しかし、派遣社員から正社員になる道筋は多く、努力すればチャンスをつかめるはず。転職エージェントの活用なども視野に入れて前向きに取り組んでくださいね!
なお、ホテル・旅館で正社員の仕事を探す際には、おもてなしHRが力になります。