深夜勤務は何時から何時までを指す?
深夜勤務に該当する時間帯は、
と「労働基準法第37条4項」で定められています。
深夜勤務がある仕事はさまざまですが、中でも、
- ホテルスタッフ
- エンジニア
- 販売員
- 警備員
- 清掃員
- 介護職員
- コールセンター
- 土木作業員
- 工場スタッフ
- 運転手
- 医療スタッフ
などの職業を連想する方が多いのではないでしょうか。
大多数の人々が休んでいる夜間に労働をするということで、深夜勤務は日勤に比べて給料が高くなるという特徴があります。
これを「深夜労働手当」といいますが、どのような方法で算出されるのか、次の項目でご説明していきます。
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深夜労働手当とは
深夜労働手当とは、午後10時から午前5時までの間に業務を行う従業員に対し、「通常の労働時間の賃金に25%以上を上乗せした手当を支払う」というものです。
つまり、時給が1,000円の仕事を深夜勤務として行った場合、1時間当たりの給料は1,250円になるという規定があり、休日労働かつ深夜勤務のケースでは、35%以上の上乗せが必要となります。
また、深夜勤務かつ時間外労働・休日労働が重なることもあるでしょう。その場合は、
- 深夜労働+休日労働……60%以上上乗せ
- 深夜労働+時間外労働……50%以上上乗せ
という計算になります。
深夜労働手当に関する取り決めは、「労働基準法第37条4項」「労働基準法施行規則第20条」で定められています。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
深夜勤務にはいくつか制約がある
深夜勤務自体は法律で認められているものの、すべての人が働ける・働かなければならないということではありません。
深夜勤務にはいくつかの制約がありますので、あらかじめチェックをしておきましょう。
年少者に深夜労働を課すことはできない
深夜労働には年齢制限があり、使用者は年少者に深夜労働をさせることができません。
- 交代制の仕事……満16歳以上
- それ以外の仕事……満18歳以上
上記の年齢を満たしていない者に深夜労働を課した場合は法令違反にあたりますので、注意が必要です。
妊産婦には深夜労働を拒否する権利がある
妊産婦から請求があった場合、使用者は妊産婦に深夜労働をさせることはできません。
家族的責任を有する労働者は深夜労働を免除される
家族的責任、つまり、
- 未就学児の養育する労働者
- 要介護者の介護にあたっている労働者
は、深夜業の免除を求めることが可能です。
なお、以下の記事ではホテル・旅館のナイトスタッフ、ナイトマネージャーについて解説しています。併せてご参照ください。
深夜勤務は賃金が高いぶん心身への負担も大きい
深夜勤務は賃金が高く、短時間で効率よく稼ぎたい労働者にとって魅力的な働き方ですが、一方で心身への負担が大きくなる可能性が非常に高いです。
そのため、労働者自身も健康管理に十分に気をつけることが重要でしょう。
使用者は深夜労働に関する法令を守り、労働者に正当な賃金を支払う義務を果たすこと、そして労働者の健康をリスクに晒さないことに、尽力する必要がありますよ。