ナイトフロントスタッフの仕事内容は?気になる給料やメリット・デメリットも解説!

24時間営業のホテルや旅館を陰ながら支えているナイトフロントのスタッフ。ホテルのフロントと聞けば、日中のチェックイン・チェックアウト業務のイメージが強いものですが、夜間に働くナイトフロントスタッフの存在も欠かせません。今回は、ホテルや旅館のナイトフロントの仕事内容や給料、ナイトフロントで働くメリット・デメリットを解説しますので、仕事探しの参考にしてみてください

【ホテル・旅館のナイトフロントスタッフ】仕事内容

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ホテルや旅館のナイトフロントの働き方には、フロントスタッフがシフトの中で夜勤を割り当てられる場合と、夜勤のみ固定で働く場合の2パターンがあります。ナイトフロントの仕事内容は、日中のフロントの仕事とどのような違いがあるのでしょうか。ホテルや旅館のナイトフロントが実際にどのような仕事をしているのか、見ていきましょう。

事務作業

ホテルや旅館の仕事と言えば、接客が真っ先に思いつくでしょう。

ナイトフロントスタッフももちろん接客は担当しますが、深夜はほとんどのお客様が眠っているため、接客の機会は日中に比べてずっと少ないものです。

深夜から夜明けまでの時間帯、ナイトフロントスタッフが主に行う業務は、事務作業です。

一般的に、伝票作成や顧客データの整理、レジ集計や翌朝の清掃員の割り振りなどを担当します。

深夜のチェックイン・早朝のチェックアウト

深夜になってからのチェックインや、早朝のチェックアウトもナイトフロントスタッフの仕事です。

チェックイン・チェックアウトの業務内容自体は日中と変わりませんが、日中のように絶え間なくお客様がやってくることはめったにありません。

24時を過ぎれば、お客様対応が全くないということもあります。

事務作業の合間に、お客様のチェックイン・チェックアウトを行うことが基本です。

内線対応

夜間でも客室からの内線電話がかかってくる場合があります。

インキーや設備の不具合、体調不良など、困っている状況が多く、迅速、かつ臨機応変に対応する必要があるでしょう。

館内の見回り・清掃

警備員と清掃員がいるホテルや旅館でも、深夜から早朝にかけては不在であったり交代制であったりすることがあります。

施設の規模によっては、ナイトフロントのスタッフが保安要員としての役割を持っていることは少なくありません。

ホテルや旅館は、多くの場合24時間365日営業しています。ロビーに不審者がいたり部外者が裏口から侵入したりということも考えられるでしょう。

そのため、数時間おきに館内を見回ることも業務に含まれています。

見回りの際には、お客様の往来が多い日中には気づかなかった館内の汚れや不備などチェックして、簡単な清掃をすることもあります。

引き継ぎ

ナイトフロントスタッフの業務は、日中のスタッフに引き継ぎを行って終了となります。

一般的に、早朝のチェックアウトや朝食会場の準備などを済ませ、前日の夜の業務の進捗状況や予約状況を引き継ぎます。

特に、夜間にトラブルが発生した場合は詳細に引き継がなければなりません。

日中のスタッフが夜間の状況を正確に把握していないことで、トラブルが大きくなったり退勤後に連絡がきたりしていまいます。

なお、ホテルや旅館のナイトフロントスタッフに興味のある方は「おもてなしHR」にご相談ください。求人の紹介だけでなく、仕事内容や職場環境についても詳しく案内いたします。

【ホテルや旅館のナイトフロントスタッフ】業務の流れ

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ホテルや旅館のナイトフロントスタッフの始業開始は、日勤・夜勤の2交代制であれば21時〜22時頃、早番・中番・遅番の3交代制であれば深夜0時前後が目安になります。

一般的なナイトフロントスタッフの1日の流れを見てみましょう。

  • ~始業開始:日勤からの引き継ぎ/チェックイン対応
  • 1:00~:清算業務/翌日の予約確認/予約者リストの作成/翌日の部屋決め
  • 3:00~:休憩/見回りや清掃/朝刊の設置・配布/朝食の準備
  • 7:00~終業:チェックアウト対応/荷物の配送対応/日勤へ引き継ぎ

ホテルによっては、17:00~翌8:00の通し勤務で2日分まとめて働くというシフトもあります。その場合は、勤務時間中に仮眠時間が設けられています。

ナイトフロントスタッフの勤務時間はホテルによって異なるため、応募前に確認しておきましょう。

なお、夜勤の仮眠については以下の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

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【ホテルや旅館のナイトフロントスタッフ】給料・待遇

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ナイトフロントスタッフの仕事内容を紹介しましたが、給料や待遇も気になるところでしょう。ナイトフロントスタッフの勤務は深夜であることが一般的です。そのため、日勤のフロントスタッフと比較すると、給料が高い場合があります。ナイトフロントならではの賃金や手当は、メリットと感じる部分でもあります。ナイトフロントスタッフの給料について詳しくみていきましょう。

給料

ナイトフロントスタッフの給料は、雇用形態によってさまざまです。

求人サイトなどにある正社員や契約社員の給料は、月給21万円〜25万円程度が多く見受けられます。アルバイトの場合は、時給1000円以上であることが多いようです。

フロントスタッフの平均年収は314.8万円であることを考えると、ナイトフロントの給料も同程度といえるでしょう。

しかし、ナイトフロントの場合は勤務時間が特殊であることから、日勤のフロントスタッフにはない賃金が発生します。

そのため、ナイトフロントの専属スタッフとして働くなどの場合は、日勤のフロントスタッフと比べると給料が高くなる傾向があるようです。

ナイトフロントのスタッフの給料に大きくかかわる割増賃金や手当については、次の項目で詳しく説明します。

参考:フロント(ホテル・旅館)/jobtag

深夜割増賃金

ナイトフロントのスタッフは、夜から翌朝にかけて働きます。

労働基準法では、労働者が深夜時間帯に労働した場合の賃金について、以下のように定めています。

使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

深夜の労働に対する割増賃金は深夜割増賃金や深夜労働手当と呼ばれ、夜勤は生活リズムが不規則になり心身に負荷がかかるという理由から、支給が義務付けられています。

ナイトフロントの仕事は勤務時間が22時から翌5時の間であることが一般的です。そのため、ナイトフロントの給料には深夜割増賃金が適用されます。

日勤のフロントスタッフと比較して給料が高くなるのは、この深夜割増賃金が影響しています。

なお、深夜勤務に関する法令や手当については、以下の記事でも詳しく解説しています。参考にしてください。

参考:時間外、休日及び深夜の割増賃金/e-GOV法令検索

夜勤手当

先述した「深夜割増賃金」のほかに、企業が任意で設けている手当に「夜勤(深夜)手当」があります。

夜勤手当は夜勤従事者に対して支払われる手当で、夜勤1回あたり数千円から1万円程度であることが一般的です。

ホテルの中には、ナイトフロントのスタッフに対して夜勤手当を支給する場合があります。

専門のナイトフロントスタッフの場合は、全ての勤務に手当が支給されますので、給料が大幅にアップするでしょう。

しかし、夜勤手当は企業が任意で設けているものです。どの企業でも統一して支給しているものではありません。夜勤手当の有無については、応募の際にしっかりと確認しておきましょう。

ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事

【ホテルや旅館のナイトフロントスタッフ】働くメリット

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ホテルや旅館のナイトフロント=夜勤できついというイメージを持つ人は少なくありません。しかし、ナイトフロントの仕事にはナイトフロントならではのメリットがあるのです。

日中のホテルの仕事とはまた違った、ナイトフロントスタッフの魅力を紹介します。

接客が苦手でも挑戦しやすい

ホテルや旅館のフロントは、夜間になるとお客様の往来が少なくなります。

そのため、接客に多少の苦手意識を持っている人でも、チャレンジしやすいというメリットがあります。

もちろん、接客が全くないわけではありません。時折やって来るお客様にはプロのフロントスタッフとして恥ずかしくない対応をしなければなりません。

それでも常にお客様の姿がある日中に比べれば、ぐっと楽な気持ちで業務にあたれることでしょう。接客に対する苦手意識を克服したい!という人にもおすすめです。

事務作業のスキルが身につく

前述した通り、ホテルや旅館のナイトフロントスタッフの主な仕事は、事務作業です。

ナイトフロントの経験を積むことで、事務作業のスキルを身につけられる点もメリットです。

伝票整理や顧客データの管理などは、さまざまな業界で役に立つスキル。フロントにお客様が少ない時間帯で、じっくり取り組むことができるでしょう。

時間にゆとりがある

日勤のフロントスタッフは、お客様対応と同時にさまざまな業務をこなさなければならないため、時間に追われてしまうことが少なくありません。

事務作業があっても、お客様に呼び止められたり電話が鳴ったりすれば、そちらを優先します。そのため、業務に遅れが生じたり残業が発生したりすることがあるのです。

一方、ナイトフロントは、活動しているお客様が少ないことから比較的時間にゆとりを持って業務を進めることができます。

当日の清算業務や翌日の準備があっても、閑散期などは業務量が少ないということもあります。

そのような場合は、研修の内容を振り返ったり新しい宿泊プランを練ったりなど、通常業務以外のことに時間を使うことができるでしょう。

日中の時間が有効に使える

ナイトフロントの勤務時間は夜から翌朝にかけてです。そのため、出勤前や退勤後の日中の時間帯を自由に使うことができます。

出勤前に買い物を楽しんだり退勤後にジムに行ったりなど、日中に働くのとは違った時間を過ごせるでしょう。

翌日が休みの場合は退勤後の朝から自由な時間になるため、休日を長く楽しむこともできます。

【ホテルや旅館のナイトフロントスタッフ】働くデメリット

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ホテルや旅館のナイトフロントスタッフとして働くことには多くのメリットがありましたが、デメリットも存在します。ホテルや旅館でナイトフロントスタッフとして働くことを前向きに考えているのであれば、以下のデメリットは把握しておきましょう。

昼夜逆転の生活

夜間の仕事に就くのであれば、必ず覚悟しなければならないのは昼夜逆転の生活になることです。

人間は夜行性ではありません。

そのため、日中しっかり眠ったつもりでも眠りは浅くなり、疲労感が取れないことが多くなるようです。

ナイトフロントスタッフとして勤務するのは週に数回程度にしたり、連続勤務にならないようにしたりなど、バランスを考えて働くことが必要です。

泥酔客の対応がある

ホテルや旅館のナイトフロントでは深夜にチェックインするお客様の対応をしますが、夜間はトラブルが起きやすいので注意が必要です。

実際に、お酒によったお客様が体調不良になったり、お客様同士で喧嘩をしてしまったりするケースは少なくありません。

勤務スタッフの人数が少ないことで、対応に苦慮することがあるということも覚えておくべきでしょう。

接客の機会が少ない

接客が好きな人や、ホテルや旅館で接客のスキルをしっかり磨きたい人にとって、接客の機会が少ないことはデメリットと言えます。

ナイトフロントの仕事ばかりでは、物足りなさを感じるかもしれません。

確かに、集中して事務作業ができることや割増賃金は魅力的です。しかし、接客が好きな人やコミュニケーション能力を発揮したいという方にとっては、日中の勤務の方が向いているかもしれません。

ナイトフロントスタッフの求人探しなら「おもてなしHR」

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夜勤は、昼夜逆転によって日々疲労感が増すため、辛いイメージを持つ人が多いかもしれませんが、働く回数を調整し生活リズムのバランスを考えて勤めれば、メリットがある仕事です。

割増賃金や手当によって給料が高めであるため、ホテルや旅館でしっかり稼ぎたいという場合には人気がある働き方です。

ホテルや旅館のナイトフロントにチャレンジしてみたい、興味があるという方は「おもてなしHR」にご相談ください!

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