ワーケーションで地方活性化!ワーケーションの受け入れ事例とは?
目次
ワーケーションで地方活性化
今、地方活性化のためにワーケーション客の誘致に力を入れる自治体が増えています。ワーケーションとは、国内外のリゾート地などへの旅行を楽しみながらオンラインで仕事をするという働き方です。
有給取得率を上げたり、社員のモチベーションを維持する目的で導入する企業が増えています。活発になりつつある、この働き方をする人を誘致することで、地方活性化のチャンスがあるのです。
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ワーケーション誘致に積極的な自治体の事例
日本国内ですでに、ワーケーションの誘致に乗り出している自治体があります。どんな取り組みが行われているのか、事例を紹介します。
和歌山県の事例
和歌山県では白浜町のエリアで、積極的なワーケーションの誘致がされています。
ワーケーション=白浜町のイメージを固めるため、自治体のブランディングに取り組み、2ヵ所のサテライトオフィスを設けています。白浜町のサテライトオフィスは、2004年にオープンした当初から長い間、空室が目立つ苦しい状況が続いていました。
しかし、2015年にアメリカの大手IT企業のサテライトオフィスが入居したことで注目が集まり、現在は2ヵ所の建物の両方が満室になっています。
また、東京のオフィスと白浜のサテライトオフィスで同じ業務をしたところ、白浜のオフィスの方が成果が大きかったという企業もあります。東京のような通勤ラッシュのストレスが無く、美しい自然に囲まれた場所では仕事の効率が上がるのですね。
個人旅行でのワーケーションは自由度が高いですが、仕事と遊びの線引きがあいまいになりがちです。その点、リゾート地にサテライトオフィスがあれば、メリハリを付けてワーケーションが楽しめるでしょう。
長野県の事例
長野県では、昔から人気の高いリゾート地である軽井沢町、白馬村、茅野市へのワーケーション誘致に取り組んでいます。このエリアは東京からのアクセスが良好な上に自然が豊かです。都会を離れてリフレッシュしながら働きたいという、ワーケーション客のニーズに非常にマッチしているのです。
県では商店街の空き店舗などを、コワーキングスペースとして活用しています。また、ワーケーション対応に力を入れているホテルや、民間のコワーキングスペースへの設備投資もしています。
北海道の事例
広大な自然を誇る北海道も、ワーケーションの誘致に、力を入れています。道内17箇所の市や町で、仕事を中心とした「仕事・業務型」と、観光やアクティビティを中心とした「休暇・観光型」のふたつのワーケーションプログラムが用意されています。
主に首都圏の企業で働く社員や、その家族を対象にして各所に点在する短期滞在型サテライトオフィスでの就業を推進しています。
また、北海道では、一か所にとどまらず、道内のあちこちのサテライトオフィスを周遊しながらの滞在も提案しています。土地が広い北海道ならではの取り組みですね。
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ワーケーションのPR・導入企業の事例
ワーケーション誘致に向けて、日本各地でさまざまなPR活動が行われています。また、従業員のワーケーションを推奨する企業もあります。ワーケーションを広く浸透させるためのPR活動の内容や、どのような企業がワーケーションを推奨しているのかについて紹介します。
親子ワーケーションの事例
ワーケーションを誘致する各地方では、さまざまなPR活動がされています。その一環として、評価が高かったのが「親子ワーケーション」です。
長野や北海道、沖縄などの自然が豊かな場所へ、夏休みなどを利用して親子でのワーケーションを試してもらうという企画です。
日中、親が仕事をしている間に子どもは自然遊びに参加し、夜は家族で団らんするという内容で、参加者の満足度は親子ともども高かったということです。
ワーケーションを取り入れた企業の事例
社員にワーケーションに行くことを推奨する企業も増えています。特に積極的なのは、大手旅行会社や航空会社、カーシェアリングなどの旅行に携わる企業です。
旅行先に専用のワークスペースを用意したり、社長自らがワーケーションを体験するなどの取り組みがされています。旅行関連の企業がこぞって導入するほど、ワーケーションは注目されている働き方なのですね。
ワーケーションを誘致するメリットは
全国各所の自治体が、ワーケーションの誘致に積極的に乗り出しています。それでは、ワーケーションの誘致によって、各自治体にはどのうようなメリットがあるのか考えてみましょう。
仕事の都合で休暇を諦めなくて済むので客足を確保できる
一般的に旅行は、余暇で行くものです。ある程度まとまった休みが取れないと旅行に行けない、計画を立てても仕事が忙しくなって行けなくなった、ということもありますよね。
しかし、ワーケーションであれば、仕事の都合で旅行をあきらめずに済みますよね。それによって、客足が伸びることが期待できるのです。
様々な業種の人が交流、新しいアイディアが生まれる
ワーケーションで活用されるコワーキングスペースやサテライトオフィスには、さまざまな業種の人が集まります。
異業種交流がさかんになると、新しいアイディアが生まれやすくなります。企業に利益をもたらすだけでなく、その地域の役に立つアイディアが出ることも大いにあるはずです。
ひいては、日本全体の経済を活性化させることにつながる可能性もあるのではないでしょうか。
一極集中を回避する
ワーケーション誘致は、地域の客足を伸ばすだけではなく全国の観光地で今、大変な問題になっているオーバーツーリズムを緩和することにも役立ちます。
観光だけが目的の旅行とは違い、平日やオフシーズンでも誘致しやすく、コワーキングスペースを点在させるなど、一極集中を避けるための工夫もできます。
また、地方にワーケーションに行く人が増えることで、都市部の通勤電車や道路の混雑も緩和される可能性があります。都市部も地方も、ワーケーションでうまく回れば、日本はもっと暮らし国になるのではないでしょうか。
ワーケーション誘致に必要なこと・課題点
ワーケーション誘致を成功させ、訪れた人に快適な仕事と遊びを提供するには、しっかりとした受け入れ態勢が欠かせません。ワーケーションに必要なモノ・コトや、ワーケーションが抱える課題をクリアにするには、次のような対処が必要です。
Wi-Fi環境やコワーキングスペース
ワーケーションは、ラップトップパソコンなどを活用し、オンラインで仕事をすることが一般的です。そのため、旅先ではWi-Fi環境は不可欠で、デスクや複合機などを配置したコワーキングスペースがあることが望まれます。
また、ホテルなどの宿泊施設でも、ワーケーションで訪れる人への配慮が必要です。ホテル内にビジネスセンターを設けたり、仕事に適した内装の客室を作るなど、適切な対応をしましょう。
情報セキュリティ対策
ワーケーションが抱える課題点のひとつに、情報セキュリティをどう守るかということがあげられます。移動しながら仕事をするとなると、ラップトップパソコンやスマートフォンの盗難・紛失の恐れがあります。
貴重品の管理はお客様の責任ですが、監視カメラの設置や、警備員を巡回させるなど、できる限りの対策を取る必要があるでしょう。
また、ネットワークを通じて情報が漏れる恐れもあります。安全性の高いWi-Fiを導入することはもちろん、万が一情報漏洩のトラブルが起こった時の対応や、責任の所在についても明文化しておくべきですね。
事例を参考に、快適なワーケーションを提供しましょう
ワーケーション目的で地方を訪れる人が求めているものは、「快適さ」です。風光明媚な地域の快適なコワーキングスペースで適度に働き、その場所ならではのアクティビティを楽しむ。
そんな快適なワーケーションが実現できれば、地域が活性化する可能性があります。今回紹介した長野や北海道の事例を参考に、ワーケーション誘致に取り組んでみてはいかがでしょうか。