仕事における3Kとは?
3Kとは「きつい(Kitsui)」「汚い(Kitanai)」「危険(Kiken)」のローマ字表記の頭文字を取った言葉です。労働環境や業務内容が過酷な仕事を表しています。
3Kという言葉は1980年代後半から広がりはじめ、その背景には労働における人手不足の深刻化があります。そのため、マイナスイメージが強く、今でも3Kの仕事を避けたがる人は少なくありません。
しかし、3Kの仕事には悪いイメージが付きすぎているところもあります。3Kと呼ばれる主な仕事の内容から、詳しくみていきましょう。
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3Kと呼ばれる仕事
仕事を大きく分ける名称には、肉体労働を表すブルーカラーと、頭脳労働を表すホワイトカラーという分類があります。
3Kと呼ばれる仕事は、ブルーカラーの仕事を指すことが多いようです。代表的な業種を3Kに沿ってご紹介していきましょう。
看護・介護職
看護や介護職は、人の体を持ち上げたり屈んで作業したりするほか、夜勤があるなど身体的な負担が多い仕事です。
さらに、勤務先の人や患者さんなど、さまざまな年齢層とのコミュニケーションも求められます。そのため、体力的にも精神的にも「きつい」イメージが強い仕事です。
また、場合によっては排泄の手伝いや処理をするので、「汚い」というイメージを持たれることも。
ただ、看護・介護職は、感謝の言葉を直接もらえる機会も多く、働く原動力や喜びにつながる仕事でもあります。
清掃業
汚い場所をきれいにするのが清掃業の仕事。そのため、「汚い」というイメージが持たれやすいようです。
また、ゴミ回収やビルの清掃など身体を動かす仕事が多いので、「きつい」と思われる部分もあります。
しかし、清掃業で働く人のおかげで、私たちは快適な生活を送れています。そう考えると、人の役に立つ大事な仕事と言えるでしょう。
建設業
建設業は、建築中の建物や高所で作業することも多く、「危険」な仕事の一つです。
加えて、肉体労働なので「きつい」仕事でもあり、泥や土埃などで汚れるため「汚い」仕事ともいえるでしょう。
しかし、建設業の人がいなければ、生活に必要な住宅や道路をつくることはできません。建設業は、人々の暮らしを支える大切な仕事でもあるのです。
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3Kの仕事は生活に必要不可欠!
3Kと呼ばれる仕事にマイナスイメージを持つ人は多いかもしれませんが、3Kの仕事は生活に直結し、日々の暮らしに欠かせないものばかりです。
例に挙げた、看護職や介護職、清掃業、建設業においても、どれか一つでも欠けてしまったら生活が成り立ちません。
確かに、3Kの仕事はきつく、汚い部分もあり、危険にさらされることもあります。しかし、こうした仕事があるおかげで、助かったり喜んでくれたりする人がいるのです。
3Kと言われる仕事は、確実に人の役に立てるやりがいのある仕事だといえるでしょう。
新しい3Kとは?
最近では、従来の3Kとは別に、新たな3Kが生まれました。新しい3Kにはいくつかバリエーションがあり、「帰れない」「きつい」「厳しい」「給料が安い」のうちの3つを言います。
これまでの3Kと新3Kの大きな違いは、対象となる仕事です。新しい3Kに当てはまる仕事は、ブルーカラーの業種ではなく、ホワイトカラーの仕事を指します。
残業や休日出勤が多い、労働時間の割に給料が安いなど、従来は楽だと考えられていた仕事にも、実は労働環境の悪さがあったことが、新3Kが誕生した背景です。
そういった環境で働き続けると、心身に悪影響を及ぼす危険があり、近年になってようやく、その問題が見直されるようになってきました。
3Kは仕事の満足度に直結しない
世の中にはさまざまな仕事があり、中には、3K(きつい・汚い・危険)のような仕事もあるでしょう。
しかし、3Kの仕事はマイナスイメージが先行している面もあり、「3Kの仕事=無理をしている」という印象を与えています。
たとえきつい仕事でも、その中にやりがいを見出せたり、好きになったりすることができれば、無理な仕事をしていることにはなりません。
3Kで仕事の満足度が決まるわけではありませんので、[3Kの仕事だから」と否定するのではなく、3Kの知識や理解を深めることが大切です。
ネガティブなイメージだけにとらわれず、3Kと言われる仕事にも目を向けてみてください。