ホステルとホテルの違いとは?
宿泊施設の定義を示すものとして、旅館業法が存在します。旅館業の種別は、ホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の4つに分類され、それぞれに設備や面積の規定があります。
ホテル営業の定義は、「洋式の構造及び設備を主とする施設を設けてする営業」で、一般的なホテルはこれに分類されるでしょう。
一方ホステルは、「宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を設けてする営業」の簡易宿所営業に該当します。
定義により分けられるホステルとホテルですが、実際にどのような違いがあるのか、具体的な例を挙げつつみていきましょう。
※参照:厚生労働省 旅館業法概要
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ホステルとホテルの違い:客室の違い
ホステルとホテルの大きな違いは、ホテルは部屋全体がプライベート空間であるのに対し、ホステルはベッドの上がプライベートでその他は共用部分であることでしょう。
ホステルは基本的に相部屋の場合が多く、1人1部屋という感覚よりも、1人1ベッドという感覚に近いです。施設によっては、二段ベットが用意されていることもあります。
最近では、男女混合の部屋だけでなく、男女別の部屋を設けるホステルも増え、利用しやすい環境が整っています。
また、ホテルは部屋全体が個人に与えられた自由空間なので、自分の好きな時にテレビやシャワー、トイレを使用することができます。
しかし、ホステルではベッド以外は全て他の宿泊者と共有しなければなりません。トラブルにならないためにも、ホテルのように完全にプライベートが守られる空間ではないことをしっかりと認識しておくことが大切です。
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ホステルとホテルの違い:環境の違い
ホステルとホテルの環境にはどのような違いがあるのでしょうか。施設内のサービスや他の宿泊者との交流、安全面について確認してみましょう。
サービス
サービスに関する大きな違いは、アメニティやタオルなどの設備の有無でしょう。ホテルには、タオルをはじめ、歯ブラシ、石けん、シャンプーなどアメニティが備え付けられている場合がほとんどです。
一方、ホステルではアメニティの用意がありません。タオルのみ置いてある施設もありますが、基本的に自分で準備しなければならないと思っていた方が良いでしょう。
交流
ホテルは部屋に入ってしまえば、完全にプライベートが守られた空間のため、他の宿泊客と関わることはありません。
接することがあるとすれば、ホテルで働くスタッフくらいでしょう。しかし、ホステルでは、他の宿泊客とのコミュニケーションを取らざるを得ません。
ホステルには、ベッドルーム以外に、宿泊客が集まることのできるリビングなどの共有スペースが用意されています。
そこでは同室の人だけでなく、施設を利用する他の人との出会いがあり、コミュニケーションを深めることができるのです。
安全面
ホステルの利用で最も不安に感じることは安全面ではないでしょうか。相部屋のため、貴重品の管理は特に重要です。
ホステルには、ホテル同様フロントがあるので、利用客以外が入ってくることはないと考えて良いでしょう。
ただし、部屋での貴重品の管理には注意が必要です。施設によっては、盗難防止のため、鍵付きのロッカーや金庫などが用意されている場合もあります。
ホステル利用時は、自分だけの空間ではないことを意識し、自己管理をしっかりとすることが大切です。
ホステルとホテルの違い:料金の違い
ホステルを利用する最大のメリットは、安価な宿泊料金でしょう。国内のホステルの多くは、1泊3,000円程度で宿泊できるところが多く、施設によっては1泊1,000円から宿泊できるところもあるようです。
最近では、若者を中心に宿泊代にあまりお金をかけたくないという利用客も増えているため、低価格設定のホステルが増加することが見込まれます。
一方、ホテルは一室を貸切ることに加え、サービス料も含まれるので、1泊あたり10,000円前後になる場合がほとんどです。
ホステルとホテルの違い:仕事内容の違い
ホステルもホテルも宿泊業であるため、基本的な業務内容に違いはなく、特別な資格も必要ありません。ただし、ホステルの利用客の多くは外国人旅行者のため、英語力は必須でしょう。
また、さまざまな文化の人々と交流する機会があるため、十分なコミュニケーション能力も欠かせません。
ホステルはホテルのように規模が大きくないので、フロント対応から事務作業まで、仕事内容は多岐にわたります。そのため、ホステルの仕事の多くに関わることができるので、やりがいを感じられる場面が多いでしょう。
ホステルとホテルの違いを知って選択肢を広げる
ホステルは、比較的新しい宿泊形態です。このように、様々な宿泊スタイルを提供されることは、利用客の選択肢が増え、喜ばしいことでもあります。旅の目的や内容は、宿泊施設の選択により変わるといっても良いでしょう。
ホステルを選ぶか、ホテルを選ぶか、それぞれの特徴や違い、魅力を理解して、自分のニーズに合った宿泊施設を選ぶことが大切です。