転職の履歴書「学歴・職歴欄」の基本ルール
まずは、履歴書の「学歴・職歴欄」の基本ルールをみていきましょう。
学歴・職歴共通の基本ルール
- ・学歴/職歴の書き始めは、中央寄せで「学歴」「職歴」とだけ記入
- ・西暦/和暦は、どちらかで統一する
- ・学校名や企業名は、正式名称で記入
- ・隠ぺいや経歴詐称はNG
履歴書の学歴・職歴欄は、学歴ごと・職歴ごとに枠が区切られていないものが大半です。それぞれの項目を書き始める前にはまず「学歴」「職歴」と中央寄せで記入してから、詳しい学歴・職歴の記入を進めましょう。
学歴の基本ルール
- ・書き出しは高校生からでOK
- ・記入は「入学年月」と「卒業年月」が基本
履歴書に記入する学歴は、義務教育終了後の高校からで良いとされています。4年制大学出身者であれば、高校卒業・大学入学・大学卒業の年月を、それぞれの行に記入しておけば問題ないでしょう。
ただし、私立高校や専門学校出身者の学歴の書き方は、注意が必要です。学歴の書き方について不安を覚える方は、下記記事をぜひチェックしてみてください。
職歴の基本ルール
- ・原則、全ての職歴を記入する
- ・基本的には、正社員/契約社員の職歴のみでOK
- ・記入は「入社年月」と「退職年月」が基本
- ・「所属」や「業務内容」は、記入されることが多い
- ・最終職歴を書き終えたら、「以上」を右寄せで記入
履歴書に記入する職歴は、社会人になってからの全ての職歴というのが原則です。正社員あるいは契約社員の職歴のみの記入が基本とされています。
最も多く使われるのは、入社年月・業務内容・退職年月をそれぞれの行に記入する形式。最終職歴を書き終えたら、「以上」を右寄せで記入し、「学歴・職歴欄の終わり」を伝えるのが基本ルールです。
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転職の履歴書「職歴」の書き方:入社と退職
採用担当者にとって履歴書は、応募者のスキルや入社意欲を見るツールであるのと同時に、ビジネスマナーを見るためのツールであることも忘れてはなりません。特に間違いやすい「入社」と「退職」の表現をご紹介しますので、一般企業以外の職歴がある方は要チェックです。
入社の表現
株式会社や有限会社などの一般企業に勤めていた職歴を持つ方は、「入社」「退職」と記入すれば問題ありませんが、公務員や銀行員の職歴がある方は表記が異なります。「入社」と記入すべきでない法人の例をみてみましょう。
- ・一般企業 :入社
- ・公務員/病院 :入職
- ・省庁/都道府県庁:入庁
- ・銀行 :入行
- ・テレビ局 :入局
該当者は、間違えずに記入しないよう注意してください。判断に迷うような職歴がある方は、法人名や勤め先の情報とあわせ、「入職」と記入しておくのがおすすめです。
退職の表現
退職は、退職理由によって表現を変える必要があります。下記は、退職理由別の書き方の例です。
- ・自己都合の退職:「一身上の都合により退職」
- ・会社都合の退職:「会社都合により退職」
- ・契約社員の期間満了退職:「契約期間満了につき退職」
「自己都合退職」は自ら退職を決定したもの、「会社都合退職」は倒産などのように会社から退職を言い渡され、退職せざるを得なかったものです。
割合で見れば自己都合退職者の方が圧倒的に多いものですが、「退職=一身上の都合により退職」と安易に記入を進めないよう、注意してくださいね。
また親切心から、自己都合の退職理由まで記入しようと考える応募者もいるようですが、履歴書に記す必要はありません。「出産のため退職」などのように、致し方無いと思われる退職理由でなければ、「一身上の都合により退職」のテンプレートで留めておきましょう。
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転職の履歴書「職歴」の書き方:在職中のポイント
在職中の求職者は、履歴書の職歴欄でも在職中であることを伝える必要があります。記入は「現在に至る」を使うのが一般的です。
「現在に至る」を書き忘れてしまえば、採用担当者が「退職済みですぐに働き出せる応募者」と勘違いしたまま選考が進んでしまう恐れもゼロではありません。お互いの時間を無駄にしないためにも、書き忘れには充分注意しましょう。
「現在に至る」のほかには、退職予定日や希望連絡時間帯の記入が推奨されています。それぞれの書き方や、在職中に水面下で転職活動を進めるためのポイントをご紹介している下記記事も、ぜひチェックしてみてくださいね。
転職の履歴書「職歴」の書き方:アルバイト歴は記入する?
前項までに、履歴書の職歴欄に記入するのは「正社員・契約社員が基本」とご紹介しましたが、アルバイトや派遣社員として働いた職歴は記入しない方が良いのでしょうか。
結論から言えば、アルバイトや派遣社員の職歴を履歴書に記入しても、全く問題はありません。プラス評価になる可能性は低いものの、「空白期間が長い」というマイナス評価は避けられるはずですので、必要に応じて記入を検討しましょう。
ただし、3カ月未満の職歴を複数記入するのは「長続きしない応募者」というネガティブなイメージを与えかねません。記入は避けるか、1行に職歴をまとめておくのが賢明でしょう。アルバイトの職歴の書き方は、下記記事で詳しくご紹介しています。
転職の履歴書「職歴」の書き方:職歴が多い時の対処法
転職回数が多い方や、複数のアルバイト先や派遣先で働いた経験があるという方であれば、「履歴書に職歴が書ききれない……」と、焦る方も少なくないようです。中には、不要と感じた職歴を記入しない方もいるかもしれません。
しかし、履歴書は「これまでの全ての職歴」を記入するのが原則。記入する・しないを自己判断で決めるのは少々危険です。書ききれない際はまず、下記の職歴の省略・抜粋方法を試してみましょう。
- [1] 書き出し・書き終わりを見直す
- [2] 職歴のみを記入する
- [3] 入社・退職を1行にまとめる
- [4] 一定期間をまとめる
履歴書・職歴欄への書き方は、下記記事で詳しく解説しています。職歴が書ききれない恐れがある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
転職の履歴書「学歴・職歴欄」は正しく記入しよう!
転職活動の履歴書では志望動機・自己PRなど、内容に時間をかける方が多いはず。しかし、ビジネスマナーがなっていない履歴書は、内容以前の問題です。
特に、書き始めの基本情報や学歴・職歴欄でミスがあれば、採用担当者は悪いイメージを持ったまま、履歴書を読み進めることになります。そうならないためにも、履歴書の基本情報や学歴・職歴欄は正しいルールに沿って記入を進めましょう。
「本当にこの書き方で大丈夫かな?」と不安を覚える方は、当サイト「おもてなしHR」の転職アドバイザーにチェックしてもらうのもおすすめ。