履歴書の志望動機が書けないのはなぜ?
就職・転職活動の際、「履歴書の志望動機がなかなか書けない……」と嘆く方も少なくないようです。なぜ、履歴書・志望動機が書けないという事態に陥ってしまうのでしょうか。考えられる3つの原因を知り、対策を考えていきましょう。
自己分析が甘い
志望動機の筆が進まない1つ目の原因は、自己分析の甘さです。自分が心から携わりたいと思う仕事や、仕事を通して将来どうなりたいかが明確でなければ、入職後のイメージも湧きませんよね。
「何がしたいのかがわからない」「何ができるのかがわからない」という方は、まずは、やってみたい仕事・楽しい仕事・得意な仕事・将来の姿など、自分と仕事の関係に向き合ってみましょう。
業界・企業研究が不足している
志望動機の筆が進まない2つ目の原因は、業界や企業研究が不足によるものです。たとえ、自己分析ができていたとしても、業界研究・企業研究が充分に行われていなければ、企業と自分の接点を見つけられず、自分語りが中心の志望動機になってしまいます。
「企業の強みや魅力がわからない」という方は、同業界の複数の企業を比較してみてください。企業の強みや、自分との接点がきっと見つけやすくなるはずです。
「条件さえあえばどこでも良い」と思っている
中には、仕事に価値を見出せず、「お金がもらえれば何の仕事でも良い」と考える方もいます。このような方であれば、志望動機が書き進められないのも無理はありませんよね。
しかし、大学卒業後の22歳から65歳まで働くと考えれば、仕事と関わることになるのは実に43年もの歳月。仕事は、生活と切っても切り離すことはできませんから、せっかくなら自分の望む仕事に就きたいものです。
今一度、自分自身が興味のあることを見直してみてはいかがでしょうか。
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履歴書の志望動機がない人は採用されない?
そもそも、志望動機は無理にでも書かなければならないものなのでしょうか。結論から言えば、必ずしも記入する必要はありません。履歴書を提出せずに、応募ができる企業も存在します。
しかし、「履歴書は不必要」と謳っている企業でない限り、選考突破の確率は格段に下がると言っても過言ではないでしょう。「貴社で働きたい!」とアピールする応募者と、志望動機が空白の応募者であれば、前者を採用したいと思うのは自然なことです。
よって、「学歴・職歴だけで判断する企業で働く!」と、不採用覚悟の気持ちで求職活動にあたることができないのであれば、試行錯誤しながら、志望動機を記入する努力をしましょう。書く内容が思い浮かばない方は、次項の対処法もぜひ参考にしてみてくださいね。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
履歴書の志望動機が思いつかない時の対処法
履歴書の志望動機は、「自己分析や業界・企業研究を進めれば記入できる!」とされていますが、具体的にどう動けば良いのかわからないという方もいることでしょう。履歴書の志望動機が思いつかない方へ向け、作成のヒントを5つご紹介します。
業界や職種に興味を持ったきっかけを思い返す
気になる業界や職種がある方は、いつ、どんなきっかけで興味を持ったのかを思い出してみましょう。志望動機では、具体性・独自性があることも重要なポイントです。
「〇〇をきっかけに興味を惹かれ、貴社を志望しました」という書き出しで全く問題ありませんので、今一度、興味を持ったきっかけを思い返してみましょう。
興味のある業界や職種がわからなければ比較をする
「自分がどの仕事に興味があるのかすらわからない……」という方は、もっと広い視野から考えてみることをおすすめします。考え方のヒントをご紹介します。
- ・サービス業で接客
- ・製造業で検品
- ・農業で苗植えや収穫
上記は、異なる3つの業種・職種です。仮に労働時間・賃金など、条件が同じであったとしても「全てに応募する」という方はそういませんよね。このように、興味の方向性を徐々に絞り込んでいけば、自身の目指すべき業界や職種が見えてきます。ぜひ試してみてください。
仕事の軸・自分がやりたいことを明確にする
ざっくりと方向性が見えてきたら、自分自身が仕事をする上で大切にしていることの優先順位をつけていきます。下記は、仕事の軸となる例です。
- ・高い給与がもらえること、待遇が良いこと
- ・成果主義であること/勤続年数に応じて確実にキャリアが積めること
- ・残業が少ないこと
- ・仕事が楽しいこと
- ・チームで働くこと/1人で仕事を進められること
- ・出勤時間や退勤時間が固定されていること/シフト制であること
求める全ての条件が揃う企業への就職は、簡単なものではありません。しかし、優先順位を付ければ、「絶対に譲れない条件」があることが見えてくるはずです。その条件を売りにしている企業を探せば、志望動機も書き進めやすくなるはずですよ。
企業との接点を見つける
自分自身の持つ仕事の軸と、企業の接点を見つけましょう。仕事の軸が待遇面以外である場合は、企業の持つ魅力をそのまま書けば、れっきとした志望動機になります。
一方、待遇面を全面に押し出す志望動機はNG。たとえ心では「給料がいいから志望する」と思っていても、わざわざ志望動機に書く必要はありません。待遇は仕事の対価ということを念頭に置き、業務に直接関わることから接点を見つけていきましょう。
基本構成に沿って文章を作成する
読みやすいとされる志望動機の構成は、下記の通りです。
- 1.「結論」:どこに惹かれて志望したのか
- 2.「現状」:どんなスキル・経験があるか
- 3.「未来」:どう貢献し、何を実現したいか
自己分析や、業界・企業研究をしていればすんなりと書き進めていくことができるはずです。例文付きの下記記事も参考にしながら、作成を進めてみましょう。
上手く使い回す
完璧主義の気がある求職者であれば、1社ごとに、一言一句異なる志望動機を書かなければならない、と考えている方もいるかもしれません。しかし、これではなかなか筆が進みませんよね。
そんな時は、特定のワードを使い回してみてはいかがでしょうか。応募先の企業同士で履歴書を共有することはありませんので、似た志望動機になってしまっても、全く問題はありません。下記記事も参考にしつつ、要所を押さえ、作成に取り掛かってみてくださいね。
それでも履歴書の志望動機が書けない時は?
「そう言われても、書けないものは書けない!」と、半ば諦めムードになってしまっている方もいるかもしれません。
そんな方は、冒頭でも述べた「履歴書不要」の求人に焦点を絞り、応募を行ってみましょう。ただし、面接選考時は必ず志望動機を問われるはずですので、それまでに準備しておかなければならないことは忘れないでくださいね。
また奥の手として、志望動機を空白にし、効率度外視で複数求人に応募をし続けることも可能です。できない、と二の足を踏んでいるよりかは健全でしょう。
どちらのスタイルも自分に向いていないと感じた方は、転職支援サービスに申し込み、アドバイザーと一緒に志望動機を考えるという方法もあります。当サイト「おもてなしHR」では、宿泊業界の就職・転職支援を行っていますので、お困りの際は、気軽にご相談くださいね。
履歴書・志望動機「特になし」を脱却しよう!
「履歴書の志望動機が書けない……」と悩んでいる方は、自己分析や業界・企業研究が足りていないことが原因であることも多いもの。
集中して自分と企業に向き合う時間を作ってみたら、思ったよりも簡単に書き進められた、というのもよく聞く話ですので、ご紹介したヒントを参考に、まずは着手できることから始めてみてはいかがでしょうか。