出張ビジネスマンのホテルの選び方を知ろう!
ビジネスホテルやシティホテルにとって、出張で利用するビジネスマンは重要なお客様です。ひとりでも多くの出張客を獲得し、リピート利用につなげたいところですが、ビジネスマンはどのような基準でホテルを選ぶのでしょうか。
ビジネスマンが出張先でホテルを選ぶ際の基準や、出張ビジネスマンを呼び込む方法などを詳しく見ていきましょう。
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出張ビジネスマンの基本情報
まずは、出張ビジネスマンの基本情報を押さえておきましょう。
予算相場
出張で利用する宿泊費の相場は、エリアによって変動します。
東京・大阪エリアでは9000円~10000円前後、地方都市では8000円前後が一般的。日本全国では6000円~10000円前後が平均予算と言えるでしょう。
また現代では、会社から決められた額が支給され、差額が懐に入る「定額制」よりも、予算上限範囲内で予約を決定する「実費精算」を取り入れる企業が増えています。出張する社員は「少しでもランクが高いホテルで快適に滞在したい」と考えるため、平均予算は年々上昇している模様。
また、役員クラスであれば宿泊費の上限が20,000円~30,000円という企業もあります。地域や出張者の階級によって、予算に差があることを覚えておきましょう。
予約方法
出張で利用するホテルは、ビジネスマンが自ら探し、予約を取ることが一般的。勤務先が指定したホテルを利用するケースもありますが、大多数のビジネスマンが自分で選ぶと言われています。
また、現代社会において、予約はインターネットを利用することがほとんどです。仕事の合間に短時間で予約が取れることは、忙しいビジネスマンにとって大きな魅力なのでしょう。
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出張時のホテルの選び方:利便性をチェック
ビジネスマンにとって、利便性は重要なポイントです。出張時ならではのホテル選びの基準を紹介します。
駅近かどうか
都市部で、新幹線・電車・地下鉄など交通の便が良い出張地の場合、駅の近さでホテルを選ぶビジネスマンは多いものです。駅から徒歩5分以内がひとつの目安と言えるでしょう。
駐車場の有無
郊外へ出張するビジネスマンは、社有車やレンタカーでの移動が一般的です。そのため、駐車場があるホテル、駐車場が無料のホテル、提携駐車場があるホテルなどが選ばれやすい傾向にあります。
デスク・Wi-Fiなどの仕事環境
ビジネスマンは、業務日報やミーティングなどホテル到着後も何かと仕事をするものです。早朝に仕事を片づけるビジネスマンも多いでしょう。
仕事熱心なビジネスマンは、無料のWi-Fi環境やデスクの広さを重要視します。特に、現代のビジネスホテルにおいて、無料Wi-Fiは必須と言っても過言ではありません。
出張時のホテルの選び方:周辺環境をチェック
出張時は、ホテルで過ごすばかりではありません。仕事以外の部分で、ビジネスマンがホテル選びで重視するポイントを見ていきましょう。
飲食店があるか
出張先での食事は、出張の醍醐味(だいごみ)と言っても過言ではありませんよね。そのため、食事を楽しみにしているビジネスマンは、繁華街に近いホテルや周辺に複数の飲食店があるホテルを選択することが多いようです。
出張手当でおいしいものを食べるビジネスマンもいるため、名物料理を出すお店の近くは良い立地かもしれません。
コンビニエンスストアがあるか
ながら作業をしたい、むだな出費をしたくないと考えるビジネスマンの味方はコンビニエンスストアでしょう。自分の好きなタイミングで食事をとりたいと考える方や、手軽に食事を済ませたい方にも打ってつけです。
効率・節約を考えるビジネスマンであれば、周辺にコンビニエンスストアがあるホテルを選ぶのではないでしょうか。
出張時のホテルの選び方:サービスの充実度をチェック
「とにかく快適な出張にしたい!」というビジネスマンは、ホテルのサービスもしっかりとチェックしています。ビジネスマンがチェックしているのは、どのようなサービスなのか見ていきましょう。
朝食の有無
出張は心身ともに疲れやすいものです。しっかりとした朝食を食べて英気を養おうと考えるビジネスマンは少なくないでしょう。
実費清算であれば上限範囲内で少しリッチな朝食付きプランを、定額制なら「朝食無料」のホテルが選ばれるのではないでしょうか。
大浴場の有無
1日の疲れを取るために、大浴場があるホテルを絶対条件としているビジネスマンも一定数いるはずです。
大抵のホテルは客室にバスタブを設置していますが、お湯をためる手間や入浴時の快適さを考慮して、大浴場ありのホテルにこだわる方は少なくありません。ただのお湯ではなく、温泉であればさらに人気が高まるでしょう。
アメニティ・貸出備品の品ぞろえ
高品質ベッド・加湿器・空気清浄機・アイロン・スリッパ・ズボンプレッサーなど、アメニティや館内の貸出備品などが多いホテルもビジネスマンにも好まれる傾向があります。
出張時の荷物は、なるべく少ない方が良いものです。身軽に移動するために、アメニティが充実したホテルを選ぶビジネスマンは多いでしょう。
出張時のホテルの選び方:感染症対策をチェック
新型コロナウイルスの流行が始まって以来、遠出や外出の際には感染症対策が欠かせなくなりました。
万が一、出張先でコロナに感染してしまうと、関係者に多大な影響を与えることになります。ビジネスマンは「ホテルでどのような感染症対策をしているのか」という点をチェックしていることでしょう。
出張ビジネスマンに選ばれるホテルになるには?
出張ビジネスマンがホテルを選ぶ際のチェックポイントをしましたが、どうすれば利用者を増やすことができるのでしょうか。ホテルがビジネスマンの出張利用を増やすためにできる取り組みを紹介します。
ビジネスマンに刺さる情報の公開
最も手っ取り早く実施できるのは、宿泊予約サイト上の情報をビジネスマン向けの表現に変えることです。
ここまでに解説した「ビジネスマンがホテル選びで重視するポイント」の中で、自ホテルとして押し出していくものを決定・的確なPRができれば、きっと売上アップに近づくはずです。
また、ポイントが割増で付与されたり、ギフト券がもらえたりといった、お得感のあるプランを作る手法もあります。
急な予約やキャンセルへの対応
急に出張が入った、あるいは出張がなくなった際も、柔軟に対応してくれるホテルは高い評価を得るものです。
イレギュラー対応に近いため、決して簡単とは言えません。しかし、ビジネス利用のお客様はリピーターにつながりやすい、別の社員にも利用してもらえるといった特長を持つ、重要なお客様。多少の特別対応をしても損にはならないはずです。
企業からの指定や提携を目指す
企業によっては、従業員の出張時に使うホテルを指定していたり、提携を結んでいたりすることもあります。
指定や提携は、ホテルの柔軟な対応がきっかけにもなることもあるでしょう。プライベートで訪れたお客様が、企業の重役だということも考えられるので、ひとりひとりのお客様を大切に扱うことが、チャンスを生み出すのですね。
また、ホテルの営業職が、提携を結びたい企業へアプローチする方法もあります。提携すると、1名あたりの宿泊料金は幾分か下がることが一般的ですが、間違いなく利用者の増加にはつながることでしょう。
使用可能な支払方法を増やす
キャッシュレス決済が普及している今、多くの支払い方法に対応することは非常に重要です。
また、出張利用であればビジネスカードやコーポレーションカードと呼ばれる法人向けのクレジットカードで払いたい、というお客様が多いはず。そのため、法人カードが利用できなければ選ばれることはないでしょう。
キャッシュレス決済に対応するためには、手数料を負担する必要がありますが、トータルで考えて機会損失のないようにしてくださいね。
感染症対策の実施と周知
前述のとおり、ビジネスマンは感染症対策を非常に気にしています。出張時の滞在先として選ばれるためには、安心・安全の提供が重要。
しっかりと対策を施した上で、どのような取り組みをしているのか、お客様に周知しましょう。ホームページやSNSで対策内容を発信することがおすすめです。
出張ビジネスマンに選ばれるホテルになろう!
出張ビジネスマンは好アクセス・無料Wi-Fi・アイロンの有無など、ビジネスマン視点でホテルを選ぶ方がいる一方で、出張を楽しもうと朝食・大浴場・近隣飲食店の有無を重要視する方もいます。つまり、出張に対する個人の価値観によってホテルの選び方は大きく異なるのです。
いずれにしても、出張ビジネスマンに強くアピールできれば、売上アップにつながるはず。今回紹介した取り組みを参考に、できるところから取り入れてみてはいかがでしょうか。
また、ホテル・旅館の仕事に興味のある方は、おもてなしHRにご相談ください。