脱プラに取り組んでホテル業界の無駄を省こう!対応策を理解して新たな魅力を引き出す方法

プラスチック資源循環促進法が施行され、「脱プラ」の取り組みはホテル業界にも求められています。歯ブラシやくしなどの素材の変更や廃止といった対応がありますが、入念な準備と告知が必要です。当記事では、ホテル業界に求められる「脱プラ」についてや取り組み事例を詳しく紹介します。施策内容に悩んでいる方は、参考にしてくださいね。

「プラスチック資源循環促進法」とは?

地球

iStock.com/Valentina-Shilkina

2022年4月1日より施行された「プラスチック資源循環促進法」通称「プラ法」

この法律は、生産されたプラスチック製品をできるだけ再生利用しながら長く使う、という「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の考えに沿って作られました。

そのため、プラスチック資源を扱う際は、採用から廃棄方法すべてにおいて責任を持つことを強調した法律となっています。

また、プラスチック資源循環促進法は、多くのアメニティ製品を取り扱うホテル業界にも適用されるのです。

では、ホテル業界にはどんな取り組みが求められているのでしょうか?

次の項目より詳しく解説します。

参考:環境省/プラスチック資源循環法関連

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ホテル業界に求められる「脱プラ」

ホテルの部屋の様子

iStock.com/MangoStar_Studio

プラスチック資源循環促進法において、ホテル業界に求められることは、基本方針の中にある「特定プラスチック使用製品の使用の合理化(ワンウェイプラスチックの使用の合理化)」です。

ここで言われる、※特定プラスチック使用製品12点を以下にまとめてみました。

  • フォーク
  • スプーン
  • テーブルナイフ
  • マドラー
  • 飲料用ストロー
  • ヘアブラシ
  • くし
  • かみそり
  • シャワーキャップ
  • 歯ブラシ
  • 衣類用ハンガー
  • 衣類用カバー

ホテル業界の場合、主に歯ブラシ・カミソリ・ヘアブラシ・くし・シャワー用キャップを取り扱う際は、脱プラスチック製品・通称「脱プラ」への変更や有料化、もしくは廃止などといった対応が求められるそうです。

ただ、突然有料や廃止となったら、お客様が困惑することは容易に想像できます。

そのため、「脱プラ」の方向性を確定させたら、早めにお客様へ周知するとともにトラベルグッズ持参の協力を得る必要があるのではないでしょうか。

※飲料パックとストローが一体となっている商品や、プラスチック製品ではないものは対象外

参考:環境省/特定プラスチック使用製品の使用の合理化

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「脱プラ」のためにホテル業界ができること

アメニティ

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ここでは、今後の「脱プラ」に向けてホテル業界ができることを5つ紹介します。

施策内容に悩んでいる方は、自ホテルに取り入れてみてくださいね。

アメニティをフロントのみに設置する

1つ目は、これまで客室に設置していたアメニティを取りやめ、必要分をフロントで提供する方式に変える方法です。

この方法を取り入れることで、製品の過剰化を防げたり、廃棄量を削減できたりします。

設置場所はフロント以外にも、専用のアメニティコーナーを作ることでお客様の目が届きやすくなりますよ。

導入する際は、前もってお客様に案内することを忘れないでくださいね。

繰り返し使えるものは有料化にする

2つ目は、カミソリやヘアブラシといった繰り返し使用できる製品のみ有料にする方法です。

ここでのポイントは、使い捨てプラスチック製品ではないことを条件にしているので、歯ブラシやシャワーキャップは代替素材にして無料提供すること。

ただ、有料に切り替えるときは、必ずお客様へ説明したうえで理解を得なければなりません。

一部の商品を有料化にする場合は、入念な下準備が必要でしょう。

プラスチックを削減した素材に変更する

3つ目は、プラスチック素材を使用せず、環境に配慮した素材に変更して無料提供を継続する方法です。

たとえば、コットン100%のフェイスタオルやもみ殻(もみがら)を配合したヘアブラシや歯ブラシなどさまざま。

ホテルの中には、アメニティの包材をバイオマス素材配合の製品に切り替える施設もあるそうです。

植物由来の資源を使用したアメニティを採用することで、ホテルのアピール材料にもなるでしょう。

使用済みアメニティをリサイクルする

4つ目は、使用済みプラスチック製品のアメニティを回収してリサイクルする方法です。

使用済みプラスチック製品は、分別収集物(一般廃棄物・産業廃棄物)と廃棄物以外に分別してリサイクルされます。

簡単に処分するのではなく、新たな製品として再利用されることで資源循環の役目を果たしていると言えるでしょう。

参考:環境省/プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律に係る製造・販売事業者等による自主回収・再資源化事業計画認定申請の手引き

連泊時の客室清掃の有無を確認する

5つ目は、連泊されるお客様に清掃の有無を確認する方法です。

一般的に、連泊される部屋の清掃は毎日おこない、その度に歯ブラシやバスタオルなどの交換をおこないます。

その清掃を一切なしにすると、利用・処分するプラスチック製品の量が減るうえ、業務量の削減にもなりますね。

もしお客様から清掃不要の申し出があったら、割引券など別のサービスを提供すると今後のリピートにつながるでしょう。

「脱プラ」に取り組んで自ホテルをアピールしよう!

清掃をする女性

iStock.com/macniak1

多くのホテルは、「脱プラ」に対するさまざまなアイデアを生み出す必要があります。

そのためには、前述でご紹介した事例などを参考にして自社に合う方法を見つけてみてくださいね。

なお、ホテルの「脱プラ」の取り組みに興味がある方や、ホテル業界で働きたいと検討している方は、当社サービス「おもてなしHR」をご活用ください!

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