移住人気がますます加速する昨今
新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、テレワーク・リモートワークが日本の日常に溶け込んだ、と感じる方も多いのではないでしょうか。事実、IT企業を皮切りに、テレワーク・リモートワークを導入した企業は少なくありません。
このテレワーク・リモートワークの風を受け、昨今の日本では、地方移住を検討する方がじわじわと増えているようです。同じ企業に勤めながら移住ができれば、給与水準が下がらないうえに、のびのびとした生活を送ることができそうですよね。
ただ、なんとなく移住を考え出した方であれば、住みたいエリアは決まっていないはず。そんな方へ向けて、移住検討者から人気の高い都道府県を「東日本」「西日本」に分け、それぞれ5つずつご紹介します。移住先を選ぶヒントにしてみてくださいね。
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移住検討者から人気の都道府県:東日本編
まずご紹介するのは、移住検討者から人気の高い「東日本」の都道府県です。5つの都道府県の魅力や、移住支援についてみていきましょう。
北海道
まずご紹介するのは、日本最大の面積を誇る北の大地・北海道です。北海道は、観光地としての印象が強いエリアですが、移住検討者からも注目を集めるエリアとなっています。
北海道へ人気が集まる理由は、なんと言っても食でしょう。海産物や野菜など、新鮮な食材を安価に手に入れることができます。
また、札幌のような大都会から、酪農・漁業などの1次産業で成り立つエリアも少なくありません。北海道内でさまざまな魅力に触れ合えることも、移住検討者を魅了する大きな要因と言えるでしょう。穏やかな北海道民の人柄に惚れ、移住を決める方もいるのだとか。
移住支援の傾向は、自治体によって大きく異なります。180ほどの自治体がありますので、情報収集の前に気候・交通・仕事などの観点から「道央」「道南」「道北」「道東」のどのエリアに興味があるのかを押さえておくのがおすすめです。
人気エリアである札幌市・函館市・沼田町などの移住支援についてご紹介している下記記事も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
長野県
続いてご紹介するのは、関東エリアからの移住人気が高い長野県です。軽井沢・八ヶ岳・蓼科高原などの別荘地は、誰もが1度は夢に見るエリアですよね。
長野県が移住先として人気を集めている理由は、雄大な自然に触れられることでしょう。また交通網も発達しており、新幹線を使えば東京まで1時間30分程度で着くことができます。関東と長野で二地域居住をする方も少なくないようですよ。
長野県全体の移住支援としてご紹介したいのは、「楽園信州ファミリー」という会員制度です。移住検討者あるいは二地域居住をする方を対象に、無料の会員登録をするだけで、引っ越し費用の割引、ローン金利優遇などの特典を受けることができます。
年間降水量が少なく、夏も比較的涼しく過ごすことができることから、暮らしやすさにも定評がある長野県。気になる方は、下記記事もチェックしてみてくださいね。
静岡県
富士山・お茶・駿河湾で水揚げされる水産物など、観光資源・食ともに魅力が多い静岡県もまた、移住先として人気の高いエリアです。
長野県同様、関東圏に移動しやすいことに加え、中京圏へも移動しやすいというメリットがあります。名古屋まで、静岡であれば1時間弱、浜松であれば30分程度で辿り着くことができますので、まさに都会と田舎のいいとこ取りができるエリアと言えるでしょう。
また静岡県は、県全体が移住者の受け入れに前向き、という印象が強いエリアです。県で運営している移住・定住情報サイトでは、各市町村の特徴や、支援制度の検索、求人情報など、充実した移住関連情報が確認できます。
「静岡のことを全く知らない」という方にも、わかりやすいように情報が発信されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。静岡県の気候や、人気エリアの移住支援などについて知りたい方は、下記記事もご覧ください。
山梨県
東京と隣接している山梨県は、関東からの移住検討者が多いエリアです。都会の喧騒から離れたい、という関東在住の移住検討者が真っ先に思い浮かべるのは、山梨県なのではないでしょうか。
山梨県は、清らかな水やぶどう・桃などの果実が手軽に味わえることや、富士五湖・西沢渓谷といった大自然に気軽に触れ合えることが魅力です。日照時間も長く、子どもをのびのびと育てられる環境に移住したい、という層からも人気を集めています。
首都圏から、普通列車を使って山梨に行く選択も、決して非現実的ではありません。首都圏に無理なく通勤できる地域であれば、お試し感覚で移住を決めることができるかもしれませんね。
首都圏からの移住検討者が多い山梨県では、移住支援も充実しています。お試し住宅や、家賃補助、空き家の改修にかかる補助など、自治体ごとにさまざまな支援を行っているようですので、まずは県の移住・定住サイトをチェックしてみましょう。
甲府市・南アルプス市・富士吉田市の移住支援をご紹介している下記記事も、ぜひチェックしてみてください。
宮城県
昨今、移住先として徐々に人気が高まっているのは宮城県です。100万人都市・仙台市を有する宮城県は、雪が少なく、東北の中でも過ごしやすい気候として知られています。
太平洋に面していることから、鮮度の高い海産物を味わうことができ、稲作が盛んでお米も美味しいと評判です。都市部では新幹線・飛行機のほか、地下鉄やフェリーも運行しているので、県外へのアクセスも不自由ないでしょう。
宮城県の移住支援に関する特徴は、子育て世帯に対して支援を手厚くしている自治体が多く見受けられることです。保育料が無料な自治体や、出産祝い金・育児用品の補助を行っている自治体もありますので、東北地方に憧れを持つ子育て世帯はぜひチェックしてみてください。
また、地価が全国平均より下回っており、住宅取得のハードルが低いという特徴もあります。空き家取得時、改修のための助成金が支払われる自治体もありますので、「一戸建てを持ちながら、それなりに便利な生活が送りたい」という方におすすめのエリアです。
宮城県への移住の魅力とは?宮城県の魅力や暮らしやすさ、移住支援制度について
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移住検討者から人気のある都道府県:西日本編
続いてご紹介するのは、移住検討者から人気の高い「西日本」の都道府県です。5つご紹介します。温暖な気候で過ごしたい、という方はぜひチェックしてみてくださいね。
広島県
まずご紹介するのは、中国地方の最大都市・広島市を有する広島県です。関西圏へのアクセスも良く、都市部には大型のショッピングモールが点在しているので、利便性の良い土地に移住したいという移住検討者から注目を集めています。
広島県は、中国山地や四国山地に挟まれているため、季節風の影響を受けにくいという特徴があります。気候が安定していることも、人気を後押ししている要因なのではないでしょうか。
広島県の支援としてご紹介したいのは、男性従業員の育休支援制度です。一定の要件を満たす男性従業員の育休に対し、国からの助成金に加え、広島県独自でも奨励金を支給しています。夫婦ともに子育てができる環境が整えたい、という県の思いが伝わる制度ですよね。
移住支援としては、自治体ごとにさまざまな特色があるのが特徴です。起業後の店舗借上料の補助を行う自治体や、子どもの預入費の割引など、ユニークな支援も目立ちますので、興味がある方はぜひ情報を集めてみてくださいね。
福岡県
続いてご紹介するのは、九州の最大の都・福岡県です。食べ物が美味しいことや、アクセスが良く、都市部に観光資源が点在していることから、旅行先として選ばれることも多いエリアです。
福岡県の最大の魅力は、気候・食・交通・仕事、どれをとっても不自由なく暮らすことができるということでしょう。都道府県別の生活意識調査で毎年上位をキープし続けていることからも、暮らしやすい地域ということが伝わりますよね。
中国地方には新幹線で地続き、四国へはフェリー、東日本へは飛行機と、どこへ行くにも困りません。アジア圏へ旅行しやすいというのも、大きな魅力でしょう。
また、福岡県は移住に関する情報提供が豊富ということでも知られています。移住・定住ガイドブック「福岡移住読本」をはじめ、「福岡県移住・定住ポータルサイト」、「ふくおか住みたか会員制度」など、移住者の受け入れにも積極的です。
生活の質を落とさず温暖な地域に移住したい、という方は、福岡県への移住を検討してみてはいかがでしょうか。下記記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
佐賀県
福岡県の隣県・佐賀県も、九州エリアで移住先として人気を集める県です。「都会へのアクセスが便利な場所で、田舎生活を楽しみたい」という層からの支持が厚いのは、想像も容易ですよね。
佐賀県の魅力は、県全体で子育て支援の体制が整っていることでしょう。出会いから結婚、出産、子育てまで、トータルでサポートしてくれますので、単身で移住してゆったりとした生活を送りながら、結婚相手を探すというのも良いかもしれません。
また、全国でも先駆けて小中一貫教育を始めた県でもあります。小中連携教育を含め、幼いうちから広い年齢と交流を深める機会にも期待が持てるでしょう。家賃や物価が安いことも大きな魅力のひとつです。
福岡市に隣接している鳥栖市・基山町や、海沿いの唐津市などの人気エリアでもお試し移住が提供されているようですので、実際の佐賀の暮らしを知りたいという方はぜひ利用してみてください。佐賀県内の移住支援は、下記記事で詳しくご紹介しています。
佐賀県に移住する魅力とは?移住支援の取り組みや住環境について解説!
愛媛県
愛媛県は、四国で人気が高い県のひとつです。最近では、若い世代から支持を集めている自治体も目立ちます。
みかんの名産地ということを想像しただけで、太陽の光を存分に浴びられる地域というイメージが湧いてきますよね。瀬戸内海に囲まれていることから、海産物も豊富です。地域によっては、自給自足のような生活も夢ではないでしょう。
また、県外からの移住者を温かく迎え入れてくれる住民が多く、馴染むのも時間がかからないのだとか。住民の人柄も、移住検討者が愛媛県を魅力的に感じる要素のひとつになっているようです。
そんな愛媛県の移住支援は、子どもの医療費を免除している自治体が多いという特徴があります。中学卒業までの医療費を無料としている自治体であれば、きっと大きく家計の負担を減らしてくれることでしょう。
移住者が多いことで、かゆい所に手が届くようなサポートも豊富な愛媛県。ふわっとした移住相談にも、笑顔で応えてくれるはずですよ。愛媛県についてもっと知りたいという方は、ぜひ下記記事もチェックしてみてくださいね。
和歌山県
最後にご紹介するのは、関西圏で年々人気が高まっている和歌山県です。大阪・奈良と隣接しているため、関西都心に勤めながらの二地域移住がしやすいエリアでもあります。
和歌山県の魅力は、都心にほど近い地域でありながら、手つかずの自然が多く残っていること。太平洋に面し、紀伊の山々が連なる和歌山県では、海と山どちらも存分に満喫できるはずです。
三重に続く熊野古道は、世界遺産としても有名で、パワースポット・トレッキングスポットとしても注目を集めています。白浜温泉や勝浦温泉など、青い海を見渡せる温泉があるのも魅力的ですよね。
そんな和歌山県もまた、移住者の受け入れに積極的で、移住に関する情報の発信量が多いという特徴があります。移住者間のコミュニティもあるようです。
県全体の取り組みとして、移住の下見にかかる交通費を補助する制度もあるようですので、思い切って足を運んでみるのもひとつの手でしょう。和歌山県の移住支援についてもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ下記記事もチェックしてみてください。
パワースポットと大自然に癒されよう!和歌山県の移住支援を紹介
移住人気の高い都道府県の共通点は?
東日本・西日本、それぞれ移住先として人気の高い都道府県を5つずつご紹介しましたが、人気の移住先にはいくつかの共通点が見られました。3つの共通点をご紹介しますので、人気の10都道府県以外に興味がある方や、市町村選びで迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
田舎すぎず不便が少ない
人気が落ちないエリアの最大の特徴は、多くの人にとってちょうど良い暮らしができる、という点です。
移住先での暮らしで最も重要なのは、自分にとっての過ごしやすさでしょう。過ごしやすさは人によって千差万別ですが、実際に移住してみたら想像以上に不便で、家からほとんど出なくなってしまった……なんてことになっては、せっかくの移住も台無しです。
固い決心を持ち移住をしても、極端に生活レベルが落ちるようであれば移住後の後悔に繋がりやすいもの。ただ、ある程度まちの開発が進んでいれば、日常生活でも、少し遠出して羽を伸ばすという点でも、負担は少なく済みますよね。
特に、都心から移住するという方であれば、いわゆる「ど田舎」ではなく、地方都市などの「ほど良い田舎」にしておく方が、ギャップを感じずに済むはずです。
夢・やりたいことが叶えられる環境がある
「移住をしたい!」と考える方の多くは、ポジティブな理由から移住を検討しています。起業したい、のびのびと子育てがしたいなど、都会ではできないことを求めて移住を決めるのです。
その夢が叶えられそうな環境であれば、自然と移住者は集まってくることでしょう。同じような目的で移住者が集まった地域であれば、移住者間のコミュニティ・情報交換も活発に行われているはずですので、良い刺激を与えあえる関係を築くこともできるかもしれません。
自治体の情報発信量が多い
移住支援が手厚い自治体は、情報発信量が多いという特徴があります。移住先として選んでもらうために、まずは支援を手厚くし、多くの移住検討者の目に留まるようわかりやすく情報を発信し続けているのです。
言い換えれば、情報発信量が多い自治体は、移住者の受け入れにも前向きであり、受け入れ体制が整っていると捉えることもできます。移住先選びのひとつの判断材料として、情報の発信量はぜひ気に掛けてみてくださいね。
人気の高いエリアは移住の取り組みが手厚い!
東日本エリアで移住地としての人気が高い都道府県は、北海道・長野県・静岡県・山梨県・宮城県です。同じく、西日本エリアで人気なのは、広島県・福岡県・佐賀県・愛媛県・和歌山県です。
もし、興味の湧いた都道府県があれば、都道府県の移住・定住のポータルサイトなどを参考にしながら、思い描く理想の移住生活ができるであろう自治体を、リストアップしてみてくださいね。
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