ホテルの実務知識が学べるホテルビジネス実務検定試験。資格取得方法や試験の内容

政府が観光を成長戦略の柱と位置づけ、さまざまな施策を推進する中、宿泊業界では即戦力となる人材の需要が高まっています。ホテルや観光業などから注目されている資格の一つに、ホテルビジネス実務検定があります。今回は、ホテルビジネス実務検定試験とはどのような資格なのか、資格を活かせる職種などをご紹介します。

目次

    ホテルビジネス実務検定試験はどのような資格?

    iStock.com/chachamal

     

    ホテルビジネス実務検定の資格や試験の内容、難易度についてご紹介します。

     

    資格の概要

    ホテルビジネス実務検定試験(Hotelier Proficiency Test)は、略してH検とも呼ばれ、ホテルの実務知識の総合的な理解度を測定するための検定試験です。宿泊や宴会といったサービスオペレーションから、マーケティングや人事、経理などのマネジメント業務に至るまで、ホテル業務に必要な実務知識を体系的に習得することを目的としています。一般財団法人日本ホテル教育センターがホテル業務を調査し分析、開発を行っており、文部科学省や観光庁などが後援をしています。

     

    資格にはベーシックレベルとマネジメントレベルがあり、それぞれに1級、2級が設けられています。試験を通して、業務への理解に長けている分野、弱い分野など自分の理解度を客観的に把握することができ、自分自身のビジョンの明確化にも役立ちます。

     

    現在、ホテルやブライダル、観光やビジネス系など多くの専門学校で、団体受験が実施されています。新入社員教育や人事評価として活用するホテルもあり、宿泊業において実用性が高い資格と言えるでしょう。

     

    試験内容 

    試験は4択問題のマークシート方式で行われ、200問の出題があり、試験時間は各級とも90分です。

     

    ベーシックレベルは、2級と1級で出題範囲が異なります。2級ではホテルの基礎や宿泊料飲、宴会などの業務の内容の出題が中心です。1級では、更にマーケティング業務や人事や経理などの科目が増えます。認定基準は、2級、1級のいずれも各科目の正解率が60%以上、かつ全体の正解率が65%以上であることが条件とされています。

     

    マネジメントレベルでは、正解率によって2級または1級として認定されます。ベーシックレベルより出題範囲が幅広くなり、ホテルの基礎、営業や管理、運営などの業務に関する知識が問われます。マネジメントレベル2級は、各科目の正解率が60%以上、かつ全体の正解率が65%以上で合格、1級は各科目の正解率が80%以上、かつ全体の正解率が85%以上で合格となります。

     

    難易度

    2018年の認定率は、ベーシックレベル1級と2級ともに63%、マネジメントレベルは34.9%となっており、マネジメントレベルでは難易度の高さがうかがえます。日本ホテル教育センターが推奨する各レベルの対象者として、ベーシックレベルは、ホテルや関連企業の一般職、ホテルへの転職を考えている方。マネジメントレベルは、ホテルや関連企業の管理職、および管理職を目指す方向けとしています。

     

    参考:ホテルビジネス実務検定/一般社団法人 日本ホテル教育センター

    ホテルビジネス実務検定試験の資格取得方法

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    ホテルビジネス実務検定試験は学歴や職業に関わらず、誰でも受験することができます。試験への対策方法や、資格取得までの流れをご紹介します。

     

    試験への対策方法

    日本ホテル教育センターでは、試験対象となる実務知識を網羅したテキストや問題集をレベル別に発行しています。公式HPでは、テキストや問題集を使った学習の進め方について紹介しているので、独学でチャレンジする場合にも参考にするとよいでしょう。日本ホテル教育センターが主催する試験対策セミナーへの参加や、専門学校などスクールに通って学ぶ方法もあります。 

     

    申し込みから資格取得までの流れ  

    試験は札幌、東京、大阪、福岡の全国4都市で行われ、ベーシックレベルは年2回、マネジメントレベルは年1回実施されています。公式HPで日程を確認後、インターネットか郵送、またはFAXで受験の申し込みをします。受験票は試験10日前までに届きます。試験当日に必要になるので、大切に保管しておきましょう。受験料はベーシックレベルが5100円、マネジメントレベルが8200円です。試験結果は受験者全員に成績通知表が届く他、認定者には認定書と認定証明書が送られます。また、公式HPで確認することができます。

     

    ホテルビジネス実務検定試験が活かせる職種

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    ホテルビジネス実務検定試験は、ホテル全体の業務についての知識を身に付けることができ、宿泊業の現場で役立てることができます。具体的に、資格を活かすことのできる職種にはどのようなものがあるのでしょうか。

     

    フロント

    フロントは、宿泊の手続きなどお客様が必ず立ち寄る部門であり、ホテルビジネス実務検定で学んだサービスオペレーションを現場で活かすことができるでしょう。また、各部署やスタッフへ情報の共有を行う重要な役割も担います。ホテルビジネス実務検定で得たホテルの体系的な知識を役立て、情報を的確に担当部門に伝えることができるでしょう。社員教育を担うリーダーを目指すなど、キャリアのステップアップにもつながります。

     

    総合職 

    ホテル経営の中枢を担う総合職は、企画や人事、経営戦略などさまざまな仕事を担います。ホテルの運営を支え、現場を牽引していく立場で、検定で学んだ体系的な知識や営業、管理業務に関する幅広い知識を活かすことができるでしょう。

     

    支配人などの管理職

    支配人は宿泊やレストランなど各部門の責任者として、業績や人事、コストなどを管理し、全体を指揮するポジションです。ホテルビジネス実務検定での知識は、責任者としての役割や課題の理解、実務上の意思決定にも役立てることができるでしょう。支配人など管理職の業務を担うためには、マネジメントレベル1級や2級の知識が求められます。

     

    ホテルビジネス実務検定試験にチャレンジしよう

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    ホテルビジネス実務検定試験は、ホテル業務に関する一定の知識を持っていることの証明となり、宿泊業界への転職活動においても、大きなアピールポイントとなります。検定合格に向けて学び得た知識は、実践としておもてなしの現場で活かすことができ、キャリアのステップアップにつながるなど、自身の活躍の場をより広げてくれることでしょう。

     

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