履歴書・学歴欄の記入が難しいのは国公立よりも私立!
履歴書・学歴欄は、「1行目中央に”学歴”と記入する」「学校名を正式名称で記入する」など、基本的なルールがいくつか存在します。
中でも、ややこしいのが「私立学校」の記入ルール。高校・大学で記入内容が異なるなど、国公立の学校よりも複雑なルールが多いので、私立学校出身者は要注意です。
履歴書・学歴欄の私立学校の書き方の基本ルールをはじめ、私立高校・私立大学・中高一貫の私立校など、出身校・パターン別の記入例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
なお、職歴の書き方について詳しく知りたい方は以下の参考にしてくださいね。
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私立学校出身者の履歴書・学歴欄の正しい書き方は?
まずは、履歴書・学歴欄の私立学校の基本的な書き方のルールをみていきましょう。
「私立」が必要なのは中学・高校のみ
学校名の頭に「私立」を記入する必要があるのは中学・高校のみで、専門学校・短期大学・大学では「私立」をつける必要はありません。
これは、履歴書・学歴欄の基本ルールである「学校名は正式名称で記入する」を押さえていれば、迷うことも少ないでしょう。専門学校・短期大学・大学では、「私立」は学校の名称に含まれていないからです。
特に、「私大」という言葉に慣れ親しんでいる方は、履歴書にも癖で「私立」と記入しないよう、注意してくださいね。
「学校法人」や「学園」は記入不要
私立学校では、「学校法人」や「〇〇学園」などのように、学校名の前に運営母体が表記されていることがありますが、基本的には履歴書・学歴欄でこれらを記入する必要はありません。
私立の中学・高校は、「学校法人」「〇〇学園」を「私立」に置き換えれば、スムーズに書き進めることができるでしょう。
ただし、専門学校は「”学校法人”や”〇〇学園”までの記入を推奨」という意見が多く見受けられます。1行に収まるようであれば、運営母体もあわせて記入するのが良いでしょう。
「都道府県名」は記入不要
国公立の中学・高校であれば、「〇〇市立△△中学校」「〇〇県立△△高等学校」のように、頭に都道府県名や市区町村がつくことは多いもの。しかし、私立はいかなる学歴でも都道府県名・市区町村名を記入する必要はありません。
ただ、「〇〇学院大学」のように、エリアが正式名称に含まれている場合もあります。これは、「〇〇県立大学」のような国公立大学も同様ですので、記入時は気を付けましょう。
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履歴書の学歴欄・学校別の「私立」の書き方
高校は国公立・大学は私立など、学歴は人によってさまざまですので、記入に迷うのも無理はありません。出身校・パターン別の記入例を5つご紹介しますので、ご自身の出身校に沿った記入方法を確認してみてください。
私立高校・国公立大学の場合
- 平成XX年3月 私立 〇〇高等学校 卒業
- 平成XX年4月 〇〇県立大学 △△学部□□学科 入学
- 令和XX年3月 〇〇県立大学 △△学部□□学科 卒業
高校は、頭に「私立」をつけます。なお、「高校」は略語ですので、履歴書では省略せず「高等学校」と記入します。大学は正式名称とあわせ、学部・学科も忘れずに記入しましょう。
国公立高校・私立大学の場合
- 平成XX年3月 ××県立〇〇高等学校 卒業
- 平成XX年4月 〇〇大学 △△学部□□学科 入学
- 令和XX年3月 〇〇大学 △△学部□□学科 卒業
「高校」を「高等学校」と正式名称で記入するのは、私立・国公立共通です。また、大学名の前に「私立」をつける必要はありませんが、こちらも国公立大学同様、学部・学科は省かずに記入しましょう。
私立中高一貫校の場合
一般的な中高一貫教育が行われている学校に在籍していた場合、学歴欄には下記のように記入します。
- 平成XX年3月 私立 〇〇中等教育学校 前期課程 卒業
- 平成XX年4月 私立 〇〇中等教育学校 後期課程 入学
- 令和XX年3月 私立 〇〇中等教育学校 後期課程 卒業
エスカレーター式に進学する付属高校(併設型)の場合は、前期過程・後期過程ではなく、中等部・高等部と記入する必要があります。記入は、下記を参考にしてみてください。
- 平成XX年3月 私立 〇〇学園 中等部 卒業
- 平成XX年4月 私立 〇〇学園 高等部 入学
- 令和XX年3月 私立 〇〇学園 高等部 卒業
私立の専門学校・短大の場合
私立高校を卒業、私立の専門学校に入学・卒業した場合には、下記のように記入します。
- 平成XX年3月 私立 〇〇高等学校 卒業
- 平成XX年4月 学校法人〇〇学園 △△専門学校 □□学科××コース 入学
- 令和XX年3月 学校法人〇〇学園 △△専門学校 □□学科××コース 卒業
私立高校を卒業後、私立の短期大学へ入学・卒業した場合には、下記のように記入します。
- 平成XX年3月 私立 〇〇高等学校 卒業
- 平成XX年4月 〇〇大学 △△学部□□学科 入学
- 令和XX年3月 〇〇大学 △△学部□□学科 卒業
専門学校・短期大学ともに、「私立」と記入する必要はありません。いずれにせよ、在籍していた学部・学科・専攻・コース名などは、正式名称でしっかりと記入しましょう。
私立大学・大学院の場合
- 平成XX年3月 私立 〇〇高等学校 卒業
- 平成XX年4月 〇〇大学 △△学部□□学科 入学
- 平成XX年3月 〇〇大学 △△学部□□学科 卒業
- 令和XX年4月 〇〇大学大学院 △△研究科□□専攻 修士課程 入学
- 令和XX年3月 〇〇大学大学院 △△研究科□□専攻 修士課程 修了
大学院の履歴書・学歴欄のポイントは、「卒業」が「修了」に変わることです。修士・博士ともに「卒業」と記入するのは誤りですので、注意しましょう。
また、大学院は修士課程と博士課程に分かれているのが一般的ですが、博士課程を前期・後期に分け、博士課程前期を修士、博士課程後期を博士という位置づけにしている大学院もあります。
記入時は必ずご自身の大学院の区分にあわせ、それぞれの課程を別の行に独立させ、入学・修了を記入しましょう。
なお、履歴書の封筒の書き方などの情報や履歴書写真については以下の記事を参考にしてくださいね。
履歴書の学歴欄「私立」の記入ルールを覚えておこう!
私立学校の履歴書・学歴欄には、中学・高校までは頭に「私立」をつけ、それより先の学歴には「私立」はをつけない、というのが正しい記入ルールです。
国公立学校の記入ルールとは異なる部分も多いので、違いをしっかりと押さえ、スムーズに履歴書の学歴を記入できるよう、準備を整えておいてくださいね。
おもてなしHRでは、学歴の書き方以外にも非常勤や契約社員、フリーターなどの雇用形態別の職歴、保有資格、免許、本人希望欄などさまざまな書き方を解説しています。詳しく知りたい方は参考にしてくださいね。