ホテルのキャンセル料が発生するのはなぜ?
ホテルへの宿泊を取りやめた際に「キャンセル料」が発生することには、きちんとした理由があります。
まずホテルを予約した時点で、ホテル側はお客様のために当日まで部屋を確保することになります。その部屋は予約してくれたお客様に使ってもらうことが前提になるので、突然キャンセルされた場合、宿泊されるはずだった部屋が急に空室となるのです。
せっかく部屋を確保していたのに宿泊予定の人が現れなかったとき、売り上げが全くない状態になってしまいますよね。本来なら別な予約が入ったかもしれないことを考えると、ホテル側にとっては損失となります。
さらに食事の予約もしているならば、食材の仕入れなどの準備を行っているケースが多く、食材のロスにもつながります。
実際に宿泊せずサービスを受けていなくても、ホテル側のお客様を迎え入れる準備などを含めると、予約キャンセルによって受ける損失はとても大きいのです。そうした損失を補う意味でもキャンセル料が設定されていることを理解しておきましょう。
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ホテルのキャンセル料はいつから、どのくらい発生する?
ホテルのキャンセル料の相場は、「価格」「施設」「季節」「イベントなど、周辺の状況」によって決まります。
また、キャンセル料がいつから発生するにかについては、ホテルやプランごとに異なります。一部の格安プランでは「キャンセル不可」を条件にしている場合もあるそうです。
1カ月前から当日にホテルをキャンセルしたケースを、それぞれ見ていきましょう。あくまでも目安ですので、詳しい情報は該当のホテルに問い合わせてみてくださいね。
1カ月前
宿泊予定日の1カ月前にキャンセルすると、料金は発生しない場合が多いでしょう。しかし、人気の高いホテルだとキャンセル料が発生することもあるので注意してください。
1週間前
1週間前のキャンセルになると、宿泊料の20%がキャンセル料として発生するケースが多くなります。1週間前からキャンセル料を発生させているホテルやプランは少なくありません。
3日前
宿泊予定日の2~3日前になるとキャンセル料が発生する確率はグンと上がります。キャンセル料は宿泊料の50%が設定されていることが多いようです。
前日
予約の前日にキャンセルをする場合、宿泊料の80%程度を支払うことになります。前日となると、確実にキャンセル料が発生すると考えていただいても良いでしょう。
当日
当日の急なキャンセルは、宿泊料金の100%が発生します。チェックインの時間前にキャンセルしたとしても、当日のキャンセルは100%発生するという心づもりは必要です。
無断キャンセル
もし無断でキャンセルしてしまった場合、当日のキャンセル料と変わらず宿泊料の100%を支払うことになります。
ただし、キャンセルの連絡がないとホテル側は利用者を待ち続けなければなりません。無断キャンセルについては、ホテル側に多大な迷惑をかけていることを自覚しましょう。
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当日にキャンセルしても料金が発生しないケースもある?
宿泊予約をキャンセルされたとしても、キャンセル料を発生させないホテルがあることは事実です。
キャンセルの理由が「自然災害に遭ってしまった」「身内に不幸があった」「子どもが熱を出した」などの場合、ホテルの心情としてはキャンセル料を請求しにくいといった面があるのです。
宿泊規約にはキャンセル料が発生する旨の記載があったとしても、お客様への配慮でキャンセル料を請求しないケースは多いのだそうです。
また、ホテルによって対応は異なりますが、誠実な態度で連絡をしてくれたお客様にはキャンセル料を請求しないといった場合もあるようです。
しかし、宿泊予定日の1週間前にキャンセルをする場合は、少なからずキャンセル料は発生するかもしれないことは頭に入れておきましょう。
キャンセル料を支払う義務があることは忘れずに
宿泊予約をしたら、「宿泊規約」を必ず確認してください。そこに、キャンセル料に関するルールがある以上、ホテルの利用者にはキャンセル料の支払い義務が発生することになります。
ただし、理由を考慮して実際にキャンセル料を請求するのかは、ホテル側が決めることです。いくら請求されない場合があるといっても、キャンセル料を支払う意志はきちんと持ちましょう。