ホテル業界の就職難易度は高い?低い?
ホテル業界は、ドラマや映画の舞台になることも多く、華やかなイメージが強い業界です。そのため、就職希望者も多い傾向にあります。しかし、激務で離職率が高いというイメージから「就職難易度は低いのでは?」と考える方もいるようです。
結論から言えば、ホテル業界全体で見ればそこまで就職難易度は高くありません。サービス業全般に共通する話ですが、入職者が多い分、退職者も多い業界なのです。
また、2024年3月時点における、接客給仕職業従事者の有効求人倍率は3.06倍という結果が出ています。この倍率にはレストランのウエイターなども含まれますが、ホテル業界も売り手市場であると考えられるでしょう。
ただし、ホテルのタイプや希望する業務の内容によって就職難易度は大きく異なります。この記事では、ホテルタイプ別・職種や関連業務別の就職難易度を紹介します。目指すホテル・職種の難易度をチェックしていきましょう。
参考:一般職業紹介状況(令和6年3月分及び令和5年度分)について/厚生労働省資料
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【タイプ別】ホテル業界の就職難易度
リゾートホテルやシティホテル、ビジネスホテルにカプセルホテルなど、ホテルにはさまざまなタイプがあります。こうしたホテルのタイプによって就職難易度は大きく変わってきます。
一般的に、高級ホテルであればあるほど就職難易度は高くなりやすいようです。業界の特徴も交えながら、それぞれのホテルの就職難易度を見ていきましょう。
鉄道グループ系ホテル
ホテル業界で特に就職希望者が多いのは、鉄道グループ系ホテルです。ホテル業界は景気に左右されやすく、収入が不安定な面がありますよね。
その点、鉄道グループ系のホテルは鉄道事業による収益もあるため、安定した就職先として人気が高いのです。
ライバル多数の上、鉄道グループ系のホテルは高級路線であるため、求める人物像のレベルは高く、内定を取るのは簡単なことではありません。
また、昔ながらの体制が残っているため、学歴や人脈が有利に働くと言われています。就職後のキャリアアップは年功序列の傾向があり、出世を狙うのであれば長く働く覚悟で就職試験に挑みましょう。
外資系ホテル
高級感があり垢抜けたイメージの外資系ホテルも、就職先として人気があります。外資系ホテルは、やはり外国人のお客様が多いため語学力は必須スキルです。しかし、語学力があるだけでは内定の決め手にはなりません。
外資系ホテルは実力主義なので、就職試験の段階から実力を発揮できる人物であることをアピールしなければなりません。コミュニケーション能力や人間力も高いレベルが求められるので、面接対策は万全に整えましょう。
また、採用活動のレスポンスが早いことも外資系ホテルの特徴です。スムーズに行けば早く内定が出るのは良いところですが、募集の締め切りも早い傾向にあるのでスピーディに行動しましょう。
年収は高めですが非正規雇用も多いため、正社員採用を希望する場合は特にスピード感が重要です。
老舗の日系ホテル
老舗の日系ホテルでは大量募集は行わず、少人数を丁寧に育成するところが多く見られます。昔ながらのおもてなしを大切にしているため、学歴よりも人間性が重視され、応募の間口は広い傾向にあります。
ただし、筆記試験が複数回あったり面接の回数が多かったりと、採用の可否は厳しく判定されることでしょう。
初任給は一般的なホテル業界と同じか少し高い程度ですが、役職が付くと年収が大きくアップする可能性があります。
ビジネスホテル・カプセルホテル
ビジネスホテルやカプセルホテルなど、チェーン展開をしているカジュアルなホテルでは、大量募集が多く、入社の難易度は比較的低い傾向にあります。
また、パートやアルバイトの募集も多く、非正規で入社して正社員に昇格する方も少なくありません。
ホテル業界の中では年収は低い方ですが、未経験者でも採用されやすいため、経験を積んでキャリアアップ転職に成功するチャンスはあるでしょう。
ただし、内定が出やすいだけあって「ひとまずどこかで内定を取ろう」と考える応募者もいるため、ライバルは多くなりがちです。
内定が出やすいとはいえ、もちろん誰でも合格できるというわけではありません。気を緩めることなく、しっかり準備を整えて採用試験に挑んでくださいね。
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ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
【職種・関連業務別】ホテル業界の就職難易度
ホテルの仕事の代表格はフロント係やベルボーイなどの接客ですが、そのほかにも多くの仕事があります。業務別の就職難易度や、求められる人物像を見ていきましょう。
接客系
フロントやレストラン、バンケットや客室係といった接客系の仕事は、ホテルの顔ともいえる重要なセクションです。それだけにハードルが高そうなイメージがありますが、実はそうとも限らないのです。
ラグジュアリーホテルともなれば、経験や品格など、求められることは数多くありますが、カジュアルなホテルであれば未経験から応募可能なことがほとんど。
求人が出ることも多く、パートやアルバイトでもチャレンジできるので、ホテルのタイプにこだわらなければチャンスは多い職種と言えるでしょう。
調理系
レストランや宴会場の調理係も、ホテルの運営には欠かせない重要な仕事。朝食バイキングの仕込みからフルコースの調理まで、さまざまなタイプの求人募集が多い職種です。
本格的なシェフになるには深い知識と豊富な経験を積む必要がありますが、調理スタッフとしての入社のハードルはさほど高くはありません。
パートやアルバイトの求人も少なからず存在します。調理の仕事が未経験でも応募は可能である場合があるので、キャリアアップの足がかりになることでしょう。
企画系
ホテルで行われるウエディングやパーティーの企画の仕事は、学歴不問・未経験で応募可能としているところが多く見受けられます。
ウエディング等の専門学校を出た方の方が有利ですが、アルバイトでアシスタントの経験を積んで正社員を目指す道もあります。
「キャリアアップを目指したい!」「一流ホテルで企画の仕事をしたい!」という方は、ウエディング関連の資格を取得すると強みになるでしょう。
メンテナンス系
メンテナンス系の業務は、ホテルを支える縁の下の力持ちです。表舞台からは見えない仕事ですが、エレベーターや空調、建物の保守や食器類の管理など、メンテナンスにもさまざまな種類があります。
無資格・未経験でも応募可能としている企業もありますが、管工事施工管理技士やボイラー技士、危険物取扱などの資格があればより有利です。
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難易度が高いホテルへの就職を狙うには?
就職の難易度が高いホテルは収入も高い傾向にあります。また「一流のおもてなしを提供したい!」という気持ちが強い方ほど外資系や高級ホテル、老舗の日系ホテルなどを志望するのではないでしょうか。難易度の高いホテルへの就職を有利にするためのポイントを見ていきましょう。
学歴をつける
宿泊業において学歴はそれほど重視される要素ではありませんが、学歴によってチャンスの幅が広がることはあり得ます。ホテル業に必要な語学などを、深く学べる点もメリットといえるでしょう。
また、経営やサービスを学べる大学・専門学校で、実務に近い勉強をする道もあります。中学生・高校生のころから「高級ホテルで働きたい!」と決めている場合は、それに適した学歴をつけることを考えてみてくださいね。
資格を取得する
ホテル業界は、特別な資格がなくても働ける業界ですが資格を取ることで就職・転職がスムーズに決まりやすくなったり、実務で役に立ったりすることもあります。
ホテル業界をめざす方におすすめしたいのは、語学やサービス、マナー関連の資格です。「ホテルの仕事に必要な資格を持っている」という証明になるので、取得して損はないでしょう。
接客の経験を積む
ホテル業は人手不足の傾向が強く、即戦力になり得る人材を強く求めている傾向があります。「未経験のまま就職するのは難易度が高いのでは?」といった不安を感じる場合は、接客経験を積んでからチャレンジしても良いでしょう。
飲食店や販売店のスタッフなどは、アルバイトの募集も多いので学生時代に実務経験を作ることもおすすめです。
また、就職難易度が比較的低いビジネスホテルなどで経験を積んでから高級ホテルなどへの転職をめざす道もあります。
転職エージェントに相談する
転職を有利に進めるためには、転職エージェントへの相談もおすすめ。応募書類の作成や面接に関するアドバイスを受けたり、ライバルが少ない非公開求人を紹介してもらえたりする可能性があります。
特に、就職難易度が高いとされる高級ホテルや外資系ホテルへの転職をめざす場合は活用すると良いでしょう。
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難易度が高いホテルの就職はおもてなしHRに相談しよう
今回解説したとおり、高級ホテルや外資系ホテルなどは就職の難易度が高い傾向にあります。また、職種によっても難易度は異なる場合もあるので、しっかりと準備を整えて就職活動に臨んでくださいね!
「ホテル業界で働きたい!」という希望がある方は、おもてなしHRをご活用ください。