アイスブレイクとは
アイスブレイクはビジネスシーンで取り入れられるテクニックです。その言葉の通り、氷のように静まり返った空間を打ち壊し、緊張をほぐすことで活性化させようというテクニックのひとつです。
面接や研修のような初対面の人が集まる場や、接客におけるコミュニケーションを円滑に進めるための雰囲気作りに役立つものです。
空気を和ませ、積極的に関わってもらえるよう働きかけることで、目的の達成に近づくことが可能になります。
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アイスブレイクの効果
アイスブレイクに期待できる効果はどのようなものでしょうか。アイスブレイクを取り入れることで、場の空気が変わり、その後の時間の過ごし方や得られる結果が変わると言われています。
場の緊張を和らげる
普段はあまり親しくなかったり、日常的に会話をする関係性ではない人が集まる会議などでは、開始前にアイスブレイクを行う時間を設けることがあります。参加者の緊張をほぐすことで、議論の進行をスムーズにする目的があります。
会議では、参加者からの意見が必要な場面があります。場の緊張感を和らげることで、参加者自身の緊張も和らぎます。
コミュニケーションをとる
アイスブレイクの中には、全員で一緒に行うゲームをおこなうことがあります。会議や研修の中で発生する交流が無理なく図られるよう、意図的にコミュニケーションをとる環境を提供します。
アイスブレイクできっかけが作られることによって、参加者同士のコミュニケーションをスムーズにします。
相互理解を深める
アイスブレイクの中には、工夫を凝らした自己紹介を取り入れることで相互理解につなげるものもあります。
年齢や価値観が異なる人が集まるワークショップや、地域の集まりなどでも取り入れられることがあります。趣味や特技などを話題にして参加者の情報を事前に知っておくことで、相手を理解することができます。
積極的な発言を促す
意見交換や発言が求められる場合でも、その空間が静まり返っていたり、お互いのことを全く知らない状態では、積極的な行動をとるのは容易ではありません。
活気のある状態をつくり出すことで、積極的な発言を促す空間を作り上げることができるでしょう。
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アイスブレイクが使われる場面
アイスブレイクが用いられる場面はさまざまです。冒頭に取り入れることによって、その後の時間と得られる結果に効果があると言われています。
会議
社内の会議の場合は、部署や役職の枠を越えて出席者が集まります。緊張感で重苦しくなってしまいがちな会議でアイスブレイクの時間を設けることで、和やかな空気をつくり出すことができます。
面接
面接の場合は、受験者の緊張をほぐすためにアイスブレイクが行われることがあります。緊張が和らぐことで落ち着いて面接に挑むことができますし、面接官にとっても受験者からの情報を引き出しやすくなります。
研修
社内研修や新人研修の中には、参加者が数日間同じ場所に集まるようなことがあります。短時間で仲を深めることで研修の進行をスムーズし、参加者同士の積極的な交流を促します。
営業
アイスブレイクが取り入れられるのは、大勢が集まる場だけではありません。営業活動の場面でも、名刺交換などの場面で取り入れられます。冒頭に雑談などを交えることで、会話の糸口を見つけ、その後の商談をスムーズにします。
プレゼン
プレゼンでもアイスブレイクの時間を設ける場合があります。プレゼンはコミュニケーションが一方的です。
大勢から注目してもらうため、本題に入る前に自分自身の話や誰もが知っているニュースの話などから始めるようなことがあります。
接客
アイスブレイクは、一対一の関係を築く場合にも有効です。接客では、短時間の間に相手のニーズを把握し、商品やサービスを提供しなければなりません。
特に初対面の場合は、相手から細かな情報を聞き出すことが難しいものです。天気や服装など、分かりやすい話題から会話をスタートさせることで緊張を和らげ、相手からの情報を引き出しやすくします。
アイスブレイクの手法
アイスブレイクが行われるのは、会議や研修の冒頭です。一般的には5分~10分程度で終了する内容が取り入れられます。自己紹介やゲームなど、実際に使われる手法についてご紹介します。
ゲーム
アイスブレイクには、ゲームが取り入れられることが多くあります。ペアを組んで少人数で行うもの、参加者全員で行うもの、所要時間もさまざまです。ゲームによってちょっとしてハプニングが起こることも、アイスブレイクには効果的です。
他己紹介
まずは二人一組で自己紹介を行い、その後に大勢のグループの中で相手のことを紹介するのが他己紹介です。他の人を紹介するために、相手を知ろうとする意識が働き、親近感を持つことができます。
自己開示
相手を知るためには、まずは自分の心を開くことが重要です。自分がどんな人間であるかを積極的に表現することで、相手方の信頼を得やすくすることもできます。自己開示の特徴のひとつとして、反報性と言われるものがあります。
これは相手にしてもらったことを、自分も相手に返すというもので、自己開示によってより多くの情報を引き出すことが可能なります。
相手を褒める
ゲームをする時間や特に相手を惹きつけるネタが思い浮かばない場合、簡単に取り組めるのは相手を褒めるというアイスブレイクです。褒められて悪い気分になる人はいないでしょう。
相手の持ち物や身に付けている物をさりげなく褒めることで、相手に好印象を持ってもらうことが可能です。
アイスブレイクをホテルの接客に活かそう
アイスブレイクは、相手との距離を縮めるためには非常に効果的な手法です。ホテルの接客では、お客様が何を求めているのかを正しく察知し、質の高いサービス提供をする必要があります。
お客様の情報を少しでも多く知るためには、お客様から聞き出す作業も必要です。お客様の中には、緊張している人もいるでしょう。突然ゲームを始めるわけにはいきませんが、自己紹介として名乗るだけでも空気が変わるかもしれません。
アイスブレイクによって緊張を和らげ、場の空気を和ませることは、接客の質を上げることにも繋がります。お客様に自分を知ってもらうことを意識して、アイスブレイクを取り入れてみると良いのではないでしょうか。