ホテル・旅館の「味」を支えている調理師。実務経験なしでも働くことはできるのか、疑問に思う方も多いはずです。
いろいろなウェブサイトやネット記事を調べていると、調理師免許の有無についてもよく目にしますよね。
この記事では、実務経験なしから調理師を目指す方法や免許をとるメリットなどを解説します。調理師を志している方は参考にしてみてくださいね。
実務経験なしでもホテル・旅館の調理師として働ける?
実務経験がなくても、ホテルや旅館で調理の仕事に就くことは可能です。
ただし、調理師には「調理師免許」という国家資格があり、取得者を優遇する求人も多いため、採用では不利になることがあります。
未経験の場合は、「未経験OK」と記載された求人に応募するとよいでしょう。経験がない分、熱意や将来性、仕事への意欲が重視されます。
性格や態度など人柄も見られるので、その点も意識してアピールすると採用されやすくなります。
また、調理師免許を取得しておくと、就職・転職に有利になるだけでなく、資格手当や即戦力としての活躍など、待遇面でもメリットがあります。

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実務経験なしから調理師免許を取得する方法
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調理師免許を取得する方法は2通りあります。
(1)調理師試験に合格する
1つ目は調理師試験に合格して免許をとる方法です。
試験には受験資格が定められており、下記に記載している(A)学歴かつ(B)職歴の条件を満たしていなければ受験することはできません。
- (A)学歴
- 中学校卒業以上の者
- 旧制国民学校高等科の修了者、旧制中学校2年の課程の修了者、または調理師法施行規則附則第3項により同等の学力があると認められた者
- (B)職歴
- 調理師法施行規則第4条に定める施設で2年以上調理業務に従事した者
要するに、一般的には中卒以上の学歴があり、飲食店などで調理の実務経験を2年以上積んでいる必要があるということです。
そのため、実務経験がない方がこの方法で資格をとるには、まず経験を積むことから始めなければいけません。
調理に関わる仕事内容であっても、実務経験として認められない業務もあるため注意が必要です。
(2)厚生労働大臣が指定する調理師養成施設を卒業する
2つ目は調理師養成施設に通い、卒業すること。
調理師養成施設とは、調理師として求められる知識や技能を習得するための専門学校や高校・短大・大学という教育機関を指します。
1年以上カリキュラムをこなして学校を卒業すれば、試験を受けずとも免許を取得できるのです。
学校へ通うことに経験の有無は関係ないため、実務経験がないという方はこのルートを検討してみてもいいかもしれません。
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実務経験なしから調理師免許を取得するメリット
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調理師免許を取得することで何か利点があるのか気になる方も多いですよね。
考えられるメリットは以下の通り。
- 就職、転職活動で有利になる(アピールできる)
- 好待遇が期待できる
- 店舗の信頼度に貢献できる
- 自分の仕事に自信がつく
他にも学校のカリキュラム内容や調理師試験の範囲を勉強するうちに衛生面、栄養面といった知識が身についたりすることも。
食に関する知識を増やせるため、調理師としてさらにレベルアップできるでしょう。
特にホテルや旅館は敷居の高いイメージがある場所であり、それ相応の質の高いスキルや技術が求められる場所です。
そのため、調理師免許を勉強するうえで、学んだ知識やスキルを活かせる場面が多いかもしれません。
調理師として活躍していきたいと志している方は、挑戦してみるのもアリですよ。
実務経験なしの方へ!ホテル・旅館の調理師について知ろう
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働くのであれば、できるだけ多くのスキルや知識、アイデアを学ぶことができる会社に就きたいですよね。
求められるスキルや将来性などを理解し、自分が学ぶべきことは何なのか考えておくと企業選びの際にも役立ちます。
ホテル・旅館の調理師について簡単にみていきましょう。
【ホテル・旅館】調理師の仕事内容
ホテル・旅館にはどのような仕事があるのかご存じですか?
一括りに調理師といっても、細かくみていけばその職種は多岐にわたります。
- 総料理長
- シェフ
- ソーシエ
- プッチャー
- ベーカリー
- パティシエ
- 洗い場
調理全体を監督する総料理長だったり、調理スタッフを統括するシェフだったりさまざまな役割があるのです。
ただ単に「調理師になりたい!」というだけではなく、自分がやりたい職種とは具体的に何なのか深堀しておくと、働く目標やビジョンが立てやすいですよ。
【ホテル・旅館】調理師に求められるスキル
ホテル・旅館の調理師に求められるのは、お客様が楽しめる料理を提供することです。そのためには、質の高いおいしい料理を作ることが前提となります。
魚介や肉など多くの食材の中から最適なものを選び、食材の良さを最大限に引き出すためには、目利きや繊細な味覚が欠かせません。常に「どうすればよりおいしくなるか」と考える探求心も重要です。
また、味だけでなく、見た目でも楽しんでもらえるよう盛り付けに気を配ることも必要です。料理を美しく魅せる工夫が、お客様に「特別感」を与えます。
さらにコンビニやスーパーで買える料理ではなく、「ここでしか味わえない料理」を意識することが、ホテル・旅館ならではの魅力となります。
スキルや知識の習得だけでなく、日々「お客様に特別な体験を提供するにはどうすればよいか」を考えながら実践することが、一人前の調理師として活躍するための鍵です。
【ホテル・旅館】調理師の需要や将来性
ホテル・旅館にとって調理師は欠かせない存在であり、安定した需要が見込まれる職業です。
調理師は元々、人手不足が課題となっている職業で、待遇面の厳しさや少子高齢化による養成施設への進学者減少も影響しています。
そのため、就職・転職の機会は今後も安定してあり、将来性のある職業といえるでしょう。
宿泊業の仕事を探す実務経験なしでもOK!調理師として働くために仕事を探すなら
実務経験がなくとも、ホテルや旅館で調理の仕事を担うことはできます。
しかし、調理師として名乗るために必要な「調理師免許」は、実務経験を2年以上積むか養成施設へ通わなければ取得できません。
実務経験がある方と比べて採用の道のりは険しいかもしれませんが、経験の有無はいわば加点対象であり、必須条件にしている求人はそこまで多くないようです。
あまりネガティブに考えすぎず就職・転職活動に臨んでくださいね。
なお、「ホテル・旅館で調理師として働きたい」「調理師免許をとるために仕事を探している」という方は、当サービスおもてなしHRをご活用ください。
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