外国人に心地よさを提供できる接客をめざそう
外国人の接客では、文化や言葉の壁で嫌な思いをさせてしまったり、トラブルが発生することがあります。しかし、工夫や気遣いで回避することができる場合も多く、外国人のお客様が心地よく感じるサービスは、日本人のお客様にとっても、プラスになるはずです。
どの国のお客様にも、快適なサービスを提供するためにはどんな工夫ができるのか見ていきましょう。
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外国人の接客には多言語化が必要不可欠
外国人のお客様へのサービス提供には、まずは多言語化が必要不可欠です。
- 多言語メニューを用意する
- 英語の接客フレーズ集を作る
- 翻訳アプリを導入する
- 従業員の語学習得の費用を負担する
こうした工夫は、外国人のお客様が多い地域のホテルや飲食店ではすでに実行されています。接客業における多言語化についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
外国人観光客を迎えるために必要なことは?役立つ資格や英語を紹介
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外国人の接客で注意したいポイント
外国人のお客様は、日本らしさを楽しむために来ています。お客様の国の文化に全て合わせるよりも、日本ならではのおもてなしが喜ばれるものですが、国際社会の一員として注意したいポイントもあります。
お店のルールを分かりやすく
居酒屋は日本らしい食事を楽しめる場所として、外国人のお客様から高い人気があります。居酒屋と言えば、オーダーしなくても出てくる有料のお通しですが、これがトラブルのもとになりやすいので注意が必要です。
無料サービスだと思って食べたらお会計に入っていて、レジで揉めることになるのですね。反対に、無料で提供されるお冷やお茶に「勝手に出されたけどこれは有料なの?」と疑問を抱く外国人も少なくありません。
こうしたトラブルの発生や、余計な不安を与えないためには、お店のルールを分かりやすく掲示するのが効果的です。多言語で、お店の入口に掲示すると良いでしょう。
また、使えるキャッシュレス決済の種類も掲示すれば、より安心してお店に入って貰えます。キャッシュレス決済についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
ビーガン・ベジタリアンのお客様への対応
ビーガン・ベジタリアンのお客様は外国人ばかりではありません。しかし、日本語が流暢でないと、調理器具は肉や魚の調理にも使うものなのか、肉・魚の出汁は入っているかといった細かなところまでの確認は困難ですよね。
また、かつおや煮干しなど、外国人のお客様には馴染みのない食材は、自分の主義に反する食べ物なのかどうかの判断ができないことがあります。ビーガン・ベジタリアン向けのメニューを提供するのであれば、多言語での説明書きをメニューに記載しましょう。
商品説明は丁寧に
海外から旅行で来ているお客様は、買い物の失敗は避けたいはずですよね。購入商品に不満があっても、帰国後の返品交換はとても手間がかかります。
お買い物に満足てしてもらうには、丁寧に商品説明が必要です。丁寧な説明はどのお客様に対しても、もちろん必要なことですが、外国人のお客様となると「私の英語では通じない」などと思って消極的になってしまうことがあるのではないでしょうか。
しかし、他のバリエーションの商品を見せたり、手で指し示すなどのジェスチャーで意外と伝わるものです。購入商品を「日本での良い思い出の品」として楽しんで貰えるように、伝える努力は必ずしましょう。翻訳アプリを導入するなどの手段もあります。
レディーファーストを心がける
レディーファーストは、高級ホテルや高級レストラン以外では、あまり日本に根付いていない文化ですが、れっきとしたプロトコールです。カップルやグループで来店した外国人のお客様に対して、男性から先に案内してしまうと、違和感を持たれる可能性があります。
国際社会で、全てのお客様に良い接客を提供するためには、レディーファーストに限らずプロトコールを守りましょう。マナー・プロトコールの検定試験もありますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
人種差別は絶対にNG
言うまでもないことですが、人種差別は絶対にNGです。人種によって態度を変えることなく、どの国のお客様にも敬意をもって接する必要があります。また、差別のつもりはなくとも差別問題に敏感な人から見ると「差別的」と取られてしまうことがあります。
例えば欧米人のお客様の対応に不慣れで緊張した感じの接客をする一方、アジア人のお客様には親しみを感じてフレンドリーな接客をする店員は、どう見えるでしょうか。欧米人のお客様にだけとても丁寧・アジア人のお客様にだけ愛想が良い、という風に見えますよね。
悪気が全く無いにしろ、接客のスタンスが異なると誤解が生じる恐れがあるのです。どのお客様にも嫌な思いをさせないため、そして自分と勤務先を守るためにも、接客態度には充分に気を配りましょう。
ホテル・旅館では外国人接客が特に重要
宿泊施設は、旅行の際はほぼ必ず利用する場所です。海外から日本に来るお客様も、当然宿泊しますよね。また、飲食店やお土産店よりも滞在時間がずっと長く、提供するサービスも多岐にわたります。
外国人のお客様に、快適に過ごしていただくために、ホテルや旅館では特に、インバウンド対応が必要なのですね。ラグジュアリーホテルやシティホテル、高級旅館に限らず、ビジネスホテルやカジュアルな旅館でも、インバウンド対応はもはや「しているのが当たり前」のものになっています。
多言語での案内表示や、バイリンガル・トリリンガルのスタッフを配置するのはもちろん、お祈りの場所を提供したり、通訳機能を備えたタブレット端末の貸し出しを行っているホテルもあります。
いかに他ホテルよりも優れたインバウンド対応ができるかということが、今後の宿泊業界の課題となるのではないでしょか。宿泊施設におけるインバウンド対応についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
外国人の接客に興味がある人はホテル・旅館への就職を検討してみよう
外国人への接客は、言葉や文化の壁を乗り越える必要があります。簡単ではありませんが、真心のおもてなしが伝わって喜んで貰えるのはとても素敵なことですよね。接客の仕事を通して、日本と海外との架け橋になれるのです。
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