飲食店を辞めたいと思うスタッフは多い!
お客様の笑顔が身近に感じられることなどに大きな魅力を感じて飛び込んだ飲食店。しかし、ブラック企業が多い業界としても有名な外食産業では、入社後すぐに「辞めたい……」と思ってしまう正社員は少なくないようです。
また、パートやアルバイトとして就業した方の中にも、過酷な労働環境や企業の体質についていけず、悩んでいる方がいるのではないでしょうか。
厚生労働省の資料によると、2022年における「宿泊業・飲食サービス業」の離職率は26.8%。 宿泊業界の離職者も含まれているものの、数値からも飲食店の退職者が多いことが見て取れます。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
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飲食店を辞めたいと思う理由とは?
飲食店を辞めたいと思う理由として多く挙げられるのは、雇用条件や労働環境に関することです。具体的な例を見ていきましょう。
長時間労働が当たり前
飲食店は慢性的な人手不足に陥っていることが少なくありません。
過酷な労働に耐えられず早期離職する方が多い上に、学生アルバイトがテスト期間で来られない・パートタイムの方が家族の都合で急に欠勤するといったことが影響しているのでしょう。
必要な人員がそろわないため、長時間労働が常態化している店舗では、長時間労働が当たり前になりがちです。
10日以上連勤が続いたり、半休を取ったにも関わらず通常通りフルタイムで働いたりした経験をもつ方は少なくないでしょう。特に正社員の方は、シフトに穴があいた際、「社員だから」という理由で出勤を余儀なくされることも珍しくないようです。
給料が安い
飲食店は、他業界と比較しても給料が安い傾向にあります。給料明細を確認して、「あんなに働いてこれだけか……」と肩を落とす従業員も少なくないようです。
長時間労働かつ給料が安いともなれば、辞めてしまいたくなるのも無理はないですよね。
休みが取りづらい
休みが取りづらいことも、飲食店からの離職者を増やす一因です。サービス業界全体に言える話ですが、有給休暇を使う暇がなくたまる一方、という方も珍しくありません。
また平日よりも休日の方が忙しくなりやすいため、パートナーや友人となかなか休みが合わないことに痺れを切らしてしまう方もいるようです。
週末・連休にゆっくり食事を楽しむお客様の姿を見ながら忙しく働き続けることがつらく、辞めたいと感じるケースもあるでしょう。
職場の人間関係が悪い
他人との距離感が近い飲食店のノリやテンションについていけなくなる従業員もいます。店舗の雰囲気や方針にもよりますが、飲食店は体育会系の体質になりやすく、合わない方には居心地が悪く感じるかもしれません。
また、店舗の正社員が少ないことも悩みの種として挙げられます。そのため、正社員はアルバイトやパート勤務の従業員から理由もなく距離を置かれてしまうなど、疎外感を感じることもあるでしょう。
お客様対応に疲れた
お客様の中には、怒鳴り散らすようなクレーマーや、無理難題を押し付けてくるクレーマーもいます。しかし、お客様あってのお店。従業員は、どれほど理不尽なクレーマーに対してもしっかり向き合うことが求められます。
「私は悪くないのに、なぜこんなに怒られなければならないのか……」というストレスがたまる一方で、休みが少なくストレスの発散ができないという負のループに陥り、飲食店から身を引くスタッフもいるようです。
また、クレームだけでなく食べ物を扱うお店ならではのお客様対応にも神経を使います。お客様食べ物をこぼしてしまったり、時には吐いてしまったりということもあり、他のお客様に気配りしながら速やかに対処しなければなりません。
食中毒やアレルギー、異物混入にも細心の注意が必要で、気が休まらないこともストレスになるでしょう。
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飲食店を続けたほうが良い方・辞めても良い方のタイプとは
「飲食店を辞めたいな……」と思った時は、本当に辞めるべきかどうかは慎重に考えることが大切。飲食店を続けた方が良い方と、辞めても良い方の特徴を見ていきましょう。
続けた方が良い方
- ・退職後に何がしたいかがわからない方
- ・他業界の転職活動に自信がない方
- ・職場に尊敬できる上司がいる方
- ・飲食業界への思い入れが強い方
上記に当てはまる方は、飲食業界から無理に身を引く必要はありません。
特に、「何がしたいかがわからない」という方が早期退職を選ぶのは賢明とは言えませんよね。仕事を続けながら転職活動をすることもできるので、まずは自分の中の目標を定めましょう。
辞めても良い方
- ・「職場に迷惑がかかる」という理由から辞められない方
- ・職場での目標がない方
- ・辞めたいという気持ちが日々大きくなる方
- ・飲食以外で気になる業界がある方
上記に当てはまる方は、飲食店を去る決断をしても問題はないでしょう。
責任感が強い従業員ほど「今辞めるのは申し訳ない」と考える傾向がありますが、退職を先延ばしにしても辞められる日は訪れません。
心身ともにボロボロになってからの転職や、年齢を重ねてからの転職は成功確率も低くなりやすいもの。「むだな時間を送っているかもしれない」と危機感を覚えた方は、思い切って転職に踏み出しましょう。
飲食店を辞めたい方には宿泊業界への転職もおすすめ
食を通じてお客様を笑顔にすることができる飲食店の従業員は、夢のある仕事です。しかし、当の本人が笑顔で接客できなくなってしまえば、元も子もないでしょう。
飲食業での経験はホテル・旅館でも役立ちます。宿泊業界の大手企業は労働環境が整っている傾向が見られ、より働きやすい環境で培ってきた接客スキルをいかせるかもしれません。
宿泊業界への転職には、おもてなしHRが力になります。