子どものいるパートは履歴書・本人希望欄に悩むもの
労働時間が短いパートは、主婦層に人気ある働き方です。特に、子育てをしながら働くのであれば、「パートぐらいがちょうど良い」と考える方は多いことでしょう。
そんな子育て世代がパートへ応募する際に頭を抱えやすいのは、履歴書の「本人希望欄」です。仕事はしたい、でも優先度が高いのは子ども。となれば、さまざまな希望・要望が思い付くのも無理はありません。
採用が遠のくことを恐れ、「未記入の方がいいのでは?」という考えに至る方もいるようですが、これではたとえ入職できたとしても、気持ち良く働き続けることはできませんよね。よって、入職前に子どもがいることを企業に伝え、状況を理解してもらうよう努めるのが重要です。
では、希望や要望はどの程度記入して良いものなのでしょうか。子どもがいる方がパートに応募する際に、履歴書・本人希望欄に記入して問題ない項目や、記入を避けるべき項目、ケース別の例文をご紹介しますので、参考にしながら本人希望欄を書き進めてみてくださいね。
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パート履歴書・本人希望欄の書き方の基本
まずは、パートの履歴書・本人希望欄の基本ルールをご紹介します。記入OK・記入NGの項目を例に挙げますので、ぜひ覚えておきましょう。
記入OKな項目は?
- ・勤務時間帯
- ・シフト(週の勤務日数/希望する曜日など)
- ・希望職種
- ・勤務地
- ・通勤方法
- ・扶養の範囲内
- ・入社可能日
- ・連絡が繋がりやすい時間帯
上記は全て、記入してもマイナスに働かない項目です。子どもの送迎があることから、「10時~15時」など時間を限定して働いているパートも多いものですので、臆せず記入しましょう。
記入を避けるべき項目は?
- ・時給/給与などのお金にまつわる希望
- ・賞与/交通費/福利厚生などの待遇への希望
- ・募集要項で定められている項目に対する希望(勤務地/職種など)
上記は、記入すると採用が遠のく恐れのある項目です。具体的に記入すればするほど、採用担当者からは「がめつい応募者」に映ってしまうので、賃金や待遇は仕事への対価であることを念頭に、本人希望欄で言及するのは控えましょう。
どうしても気になるという方は、履歴書には記入せず、面接の場で聞くが賢明です。「要望を通す」から「質問をする」という形になるので、担当者からの不要なイメージダウンは避けられるはずですよ。
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子どものいるパート履歴書・本人希望欄のポイント!
パート履歴書・本人希望欄の基本は前述の通りですが、子どものいる応募者ならではの記入ポイントも押さえておけば、より良い印象に繋がります。4つのポイントをご紹介しますので、ぜひ押さえておきましょう。
子どもの体調により休む恐れがあることは記入不要
子どもが小さければ、急な発熱や体調不良などで幼稚園・保育園のお迎えが必要になることもありますよね。しかし、わざわざこのことを履歴書に明記する必要はありません。
小さな子どもがいることがわかれば、企業側もある程度考慮したうえで採用を検討するはずです。子どもを持つ方が働きやすいような職場を量るひとつの指標にもなりますので、子どもがいる事実のみを記入し、必要に応じ、面接の場で話すようにしましょう。
希望する理由を簡潔にまとめる
子どもがいれば、仕事に対する希望・希望する理由・希望に至った背景など、状況は家庭事情によってさまざまですが、ここで注意すべきなのは、親切心で状況を一から説明しないということです。
採用担当者がじっくりと履歴書に目を通す時間は、そう多くありません。状況がパッと確認できない履歴書であれば、かえって「説明下手」「言い訳がましい」と、仕事の能力も低いと思われてしまうリスクも高まりますので、まずは簡潔に記入することを意識しましょう。
プラスの表現を使う
- ・水曜、土曜、日曜は出勤できません。ご配慮いただけますと幸いです。
- ・平日(月・火・木・金)は出勤可能です。
これらは同じことを伝えている例ですが、どちらが良い印象になるかは明白ですよね。書き出しが否定文であれば、後から丁寧な言葉を綴っても印象回復は難しくなるうえ、担当者が「できること」を逆算する手間が発生してしまいます。
よって、マイナス表現をプラスに変換し、「できること」を伝えるよう意識しましょう。
企業に寄り添った書き方を意識する
希望が通るかは、応募の段階ではわかりません。しかし、採用担当者も人間。企業や職場のことまで考えられている応募者には、なるべく配慮ができないかと検討したくなるものです。
協調性のない人物よりも、協調性のある人物が求められるのは、どんな職場にも言えることでしょう。企業を配慮した言い回しで希望を伝えれば、「気遣いができる応募者」という印象にも繋がりますので、入職後もイメージしながら希望を記入してみてはいかがでしょうか。
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子どものいるパート履歴書・本人希望欄の記入例
子どもがいる方がパートに応募する場合、具体的にどのような履歴書・本人希望欄を書けば良いのでしょうか。4つのパターン別の例文をご紹介します。
送迎が必要な子どもがいる場合
勤務時間:子どものお迎えがあるため、10時~15時までの勤務を希望いたします。
シフト :週3日~4日勤務を希望いたします。平日であれば、どの曜日でも出勤可能です。
希望の項目が明確に分かれていれば、箇条書きのように記入するのもおすすめです。
学校行事などで休みをもらう可能性がある場合
勤務時間・勤務日は貴社求人の募集要項に準じますが、通学中の子どもがおり、学校行事や長期休暇と重なる日はお休みをご相談させていただく場合がございます。予定は1カ月ほど前に分かりますので、早めにご相談させていただくよう努めます。
実際に勤めた未来を想定しながら、企業に寄り添っている記入例です。計画性のある人物と捉えられることにも、期待が持てるでしょう。
産休・育休明けで子どもの預け先がある場合
パートナーや親類が子育てに協力的な場合は、全面に押し出しましょう。小さな子どもがいても業務に支障をきたすことがない、ということが企業に伝われば、採用される可能性も高まります。
乳幼児がいるシングルマザーの場合
週4~5日、5時間程度の勤務を希望いたします。保育園に通う子どもがおりますが、休園する日曜と年末年始以外であれば、どの曜日でも出勤することができます。
残業がある場合は、15時まででお願いしたいと考えておりますが、可能な限り調整し、対応させていただきます。
履歴書の配偶者の有無や、扶養家族数によってシングルマザーであることは企業にも伝わりますので、あえて「シングルマザー」と明記する必要はありません。希望はたくさんあるはずですが、優先順位の高いもののみを書くようにしましょう。
また志望動機では、子どもがいることによって、仕事に対する意欲が高いということを伝えられるのがベストです。
子どものいるパートは履歴書・本人希望欄を上手に活用しよう!
子どもがいれば、少なからずイレギュラーが発生してしまいますので、申し訳なさを感じながらパートへ応募をする方もいるかもしれません。
しかし、子どもはこれからの未来を作る宝。後ろめたさを感じる必要は、一切ありません。 企業に寄り添って書かれた希望は、きっと通るはずです。ぜひ子どもがいることに胸を張って、パートの履歴書・本人希望欄を書き進めてくださいね。
また、勤務時間の自由度が高く、子育て中でも働きやすいホテル・旅館の仕事を探す際には、おもてなしHRが力になります。