ホテル業界の初任給・給与事情を徹底解説|学歴別・勤続年数別の給与も紹介

ネクタイの上に置かれたカラフルな初任給と書いたブロック

ホテル業界への就職や進学を考える際、まず気になるのが「初任給」です。

ただし、初任給だけで就職先を決めるのは危険です。給与は学歴や勤続年数によって大きく変わり、勤務地や職場環境、キャリアプランも判断材料になります。

この記事では、厚生労働省のデータをもとにホテル業界の給与事情を詳しく解説するとともに、進学・就職それぞれのメリットを紹介します。

給与やキャリアを比較して、自分に合った働き方を見つけましょう。

ホテルの初任給|厚生労働省のデータをもとに学歴別・企業規模別に比較

厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査をもとに宿泊業と飲食店の勤続年数0年の所定内給与を紹介します。

学歴 宿泊業 飲食店
高校 22.1万円 22.8万円
専門学校 23.4万円 22.1万円
高専・短大 23.5万円 25.1万円
大学 26.1万円 24.7万円
大学院 25.9万円 20.2万円
出典:令和6年賃金構造基本統計調査/厚生労働省

表を見ると、宿泊業の初任給は学歴別に見ても飲食店より高めの傾向です。ただし、高専・短大卒は飲食店のほうがやや高めとなっています。

また、宿泊業の企業規模別の学歴では、以下の情報が参考になります。

学歴 10~99人 100~999人 1,000人以上
高校 21.6万円 22.5万円 22.1万円
専門学校 22.9万円 23.9万円 22.9万円
高専・短大 22.8万円 23.7万円 23.5万円
大学 22.7万円 27.8万円 26.0万円
大学院 22.9万円 25.5万円 27.2万円
出典:令和6年賃金構造基本統計調査/厚生労働省

地域や企業、職種によって初任給には差があるため、あくまで目安として確認し、給与だけでなく勤務条件やキャリアプランも考慮して就職先を選びましょう。

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初任給だけで決めるのは危険!ホテル業界の給与事情

水色のテーブルの上に置かれた給料明細78art / stock.adobe.com

ホテル業界で働く際、初任給は気になるポイントのひとつです。しかし、給与は学歴や勤続年数だけでなく、勤務地や職種、福利厚生などさまざまな要素によって変わります。

そのため、初任給だけで就職先を決めるのは危険です。ここでは、給与の仕組みや確認すべきポイントを詳しく解説します。

初任給だけで決めるのは危険な理由

初任給は就職先を選ぶうえでひとつの目安ですが、給与だけで判断すると将来的に後悔することがあります。

理由は、ホテル業界では給与は学歴や勤続年数、企業規模によって大きく変わるほか、勤務条件や福利厚生、キャリアプランなども将来の働きやすさや収入に直結するためです。

具体的には以下の点も確認することが重要です。

  • 年間休日や残業時間:ワークライフバランスに直結
  • シフト・夜勤の有無:生活リズムや体調管理に影響
  • 寮・社宅・食事補助など福利厚生:実質的な生活費や負担の軽減
  • 昇給・賞与の仕組み:長期的な収入の安定性に関係
  • 各種制度(研修制度・資格取得支援など):キャリアアップやスキル向上に影響

これらの要素を初任給とあわせて比較することで、より自分に合った就職先を選ぶ判断材料になります。

学歴・勤続年数で変わる給与の実態

宿泊業の給与は、学歴だけでなく勤続年数によっても大きく変わります。以下の表は、学歴別・勤続年数別の給与例です。

初任給の差はもちろんありますが、勤続年数が増えるにつれて昇給幅も異なり、長く勤めるほど給与差が縮まる傾向が見られます。

学歴 1~2年 3~4年 5~9年 10~14年 15~19年 20~24年 25~29年 30年以上
高校 22.6万円 23.5万円 24.3万円 25.3万円 27.2万円 27.7万円 31.2万円 33.3万円
専門学校 24.7万円 24.8万円 27.3万円 28.5万円 32.6万円 35.2万円 37.0万円 39.3万円
高専・短大 22.2万円 25.0万円 26.1万円 25.1万円 29.7万円 30.3万円 31.9万円 33.7万円
大学 27.8万円 27.6万円 29.9万円 31.3万円 34.3万円 37.9万円 38.7万円 41.4万円
大学院 25.4万円 36.0万円 30.6万円 33.4万円 42.5万円 35.9万円
出典:令和6年賃金構造基本統計調査/厚生労働省

表を見ると、大学卒の場合、入社1~2年目の給与は27.8万円ですが、30年以上勤めると41.4万円に達するようです。

専門学校卒でも勤続20年以上で35万円を超え、学歴による初任給の差は徐々に縮まることがわかります。

高校卒や高専・短大卒も同様に、勤続年数が増えるにつれて給与差は小さくなる傾向があります。

給与以外で見るべきポイント

給与は重要ですが、ホテル業界で長く働くためにはそれだけでなく、勤務条件や環境、キャリア形成に関わるさまざまな要素も確認しておくことが大切です。ここでは、給与以外で注目すべきポイントを紹介します。

勤務地・職場環境

勤務地や職場環境は、通勤のしやすさや生活とのバランスに直結します。

都市型ホテルやリゾート型ホテルなど施設形態によって、業務内容や勤務スタイルが異なるため、自分の希望に合った環境かを確認しましょう。

職種・業務内容

ホテルにはフロント、客室清掃、料飲、営業などさまざまな職種があります。

それぞれの特徴や必要なスキルを理解し、自分の適性や希望する働き方に合った職種を選ぶことが重要です。

将来的に他職種へのキャリアチェンジが可能かどうかも確認しておくと安心です。

福利厚生・待遇

給与だけでなく、賞与や交通費支給、社会保険などの制度や待遇も比較対象に含めましょう。

休暇制度や有給消化率などの福利厚生が充実している職場は、長期的に安心して働ける環境と言えます。

勤務条件や各種制度が整っているかも、就職先選びの大切なポイントです。

キャリアプラン・昇進の機会

昇進スピードや評価制度の明確さも、働く上で重視すべき点です。

将来的に管理職や専門職を目指せる環境かどうか、自分の希望するキャリアパスと会社の制度が合っているかを確認しましょう。

研修制度・スキルアップ支援

入社後の研修内容や教育制度の充実度、資格取得支援や外部研修への参加可否も重要です。

スキルアップやキャリア形成に直結する制度がある職場は、長く働くうえで大きなメリットになります。

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ホテル業界で働くなら進学?就職?それぞれのメリットを徹底比較

ふせんに書かれた就職と進学の文字78art / stock.adobe.com

ホテル業界で働く場合、進学と就職にはそれぞれ異なるメリットがあります。自分に合ったキャリア選択をするためには、両者を整理して比較することが大切です。

進学するメリット 就職するメリット
  • 専門分野の基礎知識や理論を体系的に学べる
  • 実務に直結する資格取得や技能を習得できる
  • インターンシップなどで現場経験を積む機会がある
  • 就職後にすぐ活かせる知識・技術が身につく
  • 早く収入を得られる
  • 実務経験を積みながらキャリアをスタートできる
  • 職場での人脈や現場感覚を早期に養える
  • 勤務しながら資格取得支援を受けられる場合がある

将来のキャリアプランや希望する働き方を考慮して、進学・就職どちらを選ぶかの判断材料にしましょう。

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ホテル業界で長く働くためのキャリア設計

快晴の空を背景にしたホテルの外観soraneko / stock.adobe.com

ホテル業界で長く働くためには、進学・就職どちらの選択でもキャリアステップを意識することが大切です。ここでは、それぞれの典型的なキャリアの流れを紹介します。

進学する場合

  1. 学習期間中(1〜4年):専門分野の基礎知識や理論を体系的に学ぶ
  2. インターン・実習(在学中):ホテルや旅館で現場経験を積む
  3. 卒業直後:学んだ知識や資格を活かしてホテル業界に就職、初級職からスタート
  4. 入社2〜5年目:実務経験を重ね、スキル向上や資格取得に取り組む
  5. 5〜10年目:専門職やリーダー職に挑戦し、キャリアを広げる
  6. 10年目以降:管理職や専門職として活躍する

進学を経て入社した場合、体系的に学んだ知識や資格は入社後すぐに実務で活かせます。

インターンや実習で現場経験を積むことで、入社後の業務への理解も深まり、初期段階からスムーズに活躍できる可能性も高まるでしょう。

また、資格取得やスキルアップを計画的に進めることで、専門職や管理職へのキャリアパスも描きやすくなります。

就職する場合

  1. 入社直後:フロントや客室、料飲などで現場の業務を経験する
  2. 入社2〜5年目:スキル向上や資格取得に取り組み、実務経験を積む
  3. 5〜10年目:リーダー職や専門職に挑戦し、キャリアの幅を広げる
  4. 10年目以降:管理職や専門職として活躍する

就職からスタートする場合は、早期に現場での経験を積むことが強みです。

日々の業務を通してスキルや知識を実践的に身につけられるため、入社後すぐに成果を出せるケースも多いです。

また、職場での人脈や現場感覚を活かして、資格取得や昇進に取り組むことで、専門職や管理職へのキャリアアップも可能になります。

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ホテルの初任給に関するよくある質問

吹き出しの中にある?のマークchristianchan / stock.adobe.com

ホテル業界への就職を考えるとき、初任給について気になる方も多いでしょう。ここではよくある質問をまとめました。

ホテル業界の初任給の全国平均はいくらですか?

厚生労働省のデータでは全国平均は公表されていません。ただし、東京都のデータを参考にすると、高校卒で約22万円、大学卒で約26万円程度となっています。

学歴によって初任給はどのくらい差がありますか?

初任給は学歴によって差があり、一般的に学歴が高いほど初任給も高めです。たとえば高校卒と大学卒では4万円前後の差があります。

初任給は地域によって違いますか?

地域によって初任給は変わります。都市部では生活費に応じて給与水準が高めに設定される傾向があります。

初任給だけで就職先を決めても大丈夫ですか?

初任給だけで決めるのはおすすめできません。勤務地や職場環境、職種、福利厚生、キャリアプランなども総合的に考えて判断することが重要です。

出典:令和7年3月 新規学校卒業者の初任給情報/東京労働局

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ホテル業界で働く際は、初任給が学歴や勤続年数によって変わることを理解し、あくまで目安として確認することが重要です。

給与だけでなく、勤務地や職場環境、職種、福利厚生、キャリアプランなども就職先を選ぶ際の判断材料になります。

進学する場合は、専門知識や資格取得、インターンシップなどを通して将来のキャリアの土台を築けます。

一方、就職する場合は早期に実務経験を積み、職場での人脈やスキルを育むことが可能です。

ホテル業界での給与やキャリアについて理解したうえで、自分に合った働き方を考えたら、次は実際の求人情報をチェックするのがおすすめです。

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