「ホテルが汚い!」というクレームへの対応・正解例
接客業にクレームは付き物。清潔であることが当たり前とされるホテルにおいて、清掃が行き届いていない部分があれば「汚い!」とクレームを受けることが予想されます。
お客様から「汚い!」とクレームを受けた場合、どのように対応すべきなのでしょうか。まずは対応の正解例を把握しましょう。
迅速にお詫びする
お客様から「汚い!」とクレームが入ったら、迅速にお詫びすることが必要不可欠です。たとえ「汚れ」とは言えないほどの、小さなチリひとつのことであっても、それによってお客様が不愉快になったことは事実。
ただし、状況を確認しないまま、無暗に謝罪するのも良くありません。「ホテル側が非を認めた」ということになるため、注意が必要でしょう。
まずは「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」と、お客様の気分を害したことに対して謝罪することがベスト。
その上で、実際に汚い状態を確認してから「清掃が不十分で申し訳ございません」と伝えると良いでしょう。お客様の言葉を遮らず、耳を傾けることも重要です。
クレームの原因を解消する
お詫びの気持ちを伝えたら、すぐにクレームの原因を解消しましょう。指摘された部分をすぐに清掃したり、部屋を交換したりといったことが適切でしょう。また、電気ケトルなど、備品の汚れであれば別のものに交換する方法もあります。
お詫びを伝えただけで何もしなければ「このホテルは口先ばかり」という印象を与えてしまいます。しっかりと対応してくださいね。
プラスαのサービスを提供する
ホテルのグレードや汚れのレベルにもよりますが、お詫びの印としてプラスαのサービスを提供することもおすすめです。
宿泊料金を割り引く、朝食を無料にする、ドリンクやデザートをプレゼントする、ワンランク上の客室に案内するといった気遣いを見せましょう。
クレーム対応が素晴らしければ、ホテルの印象はマイナスからプラスに転じるかもしれません。
クレームを全スタッフに共有する
クレームが起こった後は、再発防止に努めることが重要です。お客様からどのような指摘を受け、どう対応したのかをスタッフに共有しましょう。
ポイントは客室清掃の担当者だけでなく、全スタッフに共有すること。それによってスタッフ全員の意識が高まります。汚れに気が付いたスタッフがすぐに対処すれば、今後のクレーム発生を防げることでしょう。
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「ホテルが汚い!」というクレームへの対応・NG例
続いて、汚れに関するクレームを受けた際に、やってはいけない対応も見ていきましょう。以下のような対応をしないように、十分注意してくださいね。
お客様を悪質なクレーマー扱いする
お客様の中には、些細な汚れでびっくりするほど怒る人もいるでしょう。「こんな程度の汚れでここまで言わなくても……」と思うかもしれません。
しかし、お客様を悪質なクレーマーとして扱うことは絶対にNGです。清掃が十分に行き届いていれば、クレームは発生しなかったはず。そもそもの原因を作ったのはホテル側であることを、忘れずに対応してくださいね。
話を最後まで聞かない
汚れに対するクレームに限らず、お客様の話を最後まで聞かない対応はNGです。話を遮ったり、お客様が納得したかどうかを確認せずに、立ち去ったりしてはホテルマン失格。お客様が最後の一言を言い切るまで耳を傾けましょう。
また、ホテルに長く勤めると「お客様はこう言うのだろうな」といった予想がつくようになりますが、早合点で話を進めないように注意が必要です。
要求を全否定しない
クレームを言う際、お客様は「部屋を変えてほしい」「別のバスタオルを持ってきて!」「ちょっと割引してくれない?」といった要求を伝えてくることがあります。
中には「ピローケースの糸がほつれていて不愉快だから、最上級の部屋に変えて宿泊料金も無料にして!」などと、無茶な要求を通そうとする人もいるかもしれません。
応えられない要求に直面した際は、断り方に注意が必要です。「それは無理です」「できません」だけで終わらせず、代替案を伝えましょう。また、適切にクッション言葉を挟むなど、柔らかく伝えるための工夫も必要です。
ただし、埒が明かない場合は毅然とした態度を取らなければならないことも。判断に迷う場合は責任者に指示を仰いでくださいね。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
「ホテルが汚い!」というクレームへの対応は慎重に!
「ホテルが汚い!」というクレームを伝えた時点で、お客様はすでに不快な思いをしています。
その上、スタッフに嫌な対応をされたりしたら、ホテルの評判は地に堕ちるでしょう。今回の記事を参考に、誠意を持って対応してくださいね。
なお、ホテル・旅館の仕事を探す際には、おもてなしHRをご活用ください。