汚い!ホテルの清掃に対するありがちなクレームとは?
お客様に快適な滞在を提供するために、ホテルの清潔を保つことは必要最低限のおもてなしです。清掃が不十分だったり、汚い部分があったりすると、クレームに直結しかねません。
この記事では、ホテルで清掃に対するクレームが起こりやすい汚れや、お客様の目につきやすい汚れについて解説します。館内清掃を向上させるための参考に、役立ててくださいね。
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クレームになりやすいホテルの汚れ
ホテルでクレームになりやすいのは、直接肌に触れるものや、食べたり飲んだりすることに関する部分の汚れです。また、誰の目で見ても「汚い!」と感じる明らかな汚れも、クレームになる確率が高いのでは。
具体的に、どのような汚れがクレームになりやすいのか見ていきましょう。
水回りの汚れ
水回りは汚れがたまりやすく、清掃しにくい部分です。しかし、直接手で触れる水道蛇口がくすんでいたり、体をしずめるバスタブに水垢がこびりついたりしていては、とても使う気にはなれないでしょう。
また、湿気が多いバスルームでは鏡のサビにも注意が必要です。
目に見えるゴミが残っている
目に見えるゴミを残しては、清掃のプロ失格です。客室に紙くずや、抜け毛が落ちているといったことがあれば、「このホテルはまともに掃除をしていない」と判断されることでしょう。
また、ゴミ箱の中にゴミが残っているのもNG。前のお客様の痕跡が完全に消えていなければ「客室清掃が済んだ」とは言えません。
害虫が出た
害虫はホテルの大敵です。万が一、客室に害虫が出た場合は、部屋を変えて対応することがほとんどでしょう。しかし、害虫に遭遇したお客様は「この部屋でもまた出るのでは?!」と恐ろしくなり、落ち着いてくつろげないものです。
どれほど清潔を保っていても、出る時は出るのが厄介なところ。定期的な害虫駆除や防虫対策は、必要不可欠ではないでしょうか。また、天井などの蜘蛛の巣にも要注意です。
客室の備品が汚れている
客室に備えているティーカップやグラス、電気ケトルなどの汚れも、クレームに直結します。直接口をつけるものや、飲むためのお湯を沸かすものが汚れているのは、非常に不愉快なものです。きちんと洗ったティーカップやグラスでも、指紋が残らないように気を付けましょう。
また、電気ケトルに関しては、無害なカルキの付着がサビやカビに見えて、クレームになることもあります。見た目の清潔感を保つことにも、手を抜いてはなりません。冷蔵庫のべたつきにも注意しましょう。
寝具やタオル類の汚れ
直接肌に触れる寝具や、タオル類のシミや臭いは、許容できないもの。シャワーを浴びてさっぱりしたところで、使おうとしたタオルが汚れていたら、嫌な気持ちになりますよね。また、汚れた寝具に包まれて眠りたい人はいないはずです。
清潔で快適な休息を提供するはずのホテルで、寝具やタオル類が汚れていたら、2度と泊まりたいとは思わないでしょう。
タオルの枚数がそろっていなかったり、アメニティが足りなかったりすることも、クレームに直結します。
清掃作業が雑
連泊のお客様や、チェックアウト時間ギリギリまで滞在するお客様は、客室清掃の様子を目にします。たまたま見えた客室清掃作業が雑だったり、使っている掃除道具が汚かったりすると、印象が大きく下がるでしょう。
マニュアルを遵守し、掃除道具も清潔なものを使うことが重要です。
部屋全体の臭い
長時間滞在する客室に、嫌な臭いが漂っているとくつろげません。禁煙ルームのはずなのにたばこの臭いがしたり、前に泊まったお客様の香水の香りが残っていたりということがないように気を付けましょう。
また、エアコンのフィルターや通気ダクトが汚れていると、ホコリ臭さやカビ臭さの原因になります。ひどい場合は、通気口からホコリが降ってくることも。臭いのクレームを防ぐためには、こまめなメンテナンスが必要です。
温泉成分の付着
温泉旅館においては、大浴場や客室露天風呂などに、温泉成分が付着することがあります。これは汚れではなく、正真正銘の温泉である証拠と言えるものですが、お客様によっては「汚い」と感じることもあるでしょう。
汚れではなく、温泉成分である旨の説明書きを添えるなど、安心して入浴してもらうための工夫が必要です。また、「汚いものではないから」と放置せず、定期的に除去して見た目の清潔感を保ちましょう。
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ホテル内のちょっとした汚れにも注意!
お客様は、ホテルの様子を厳しくチェックしているものです。「わざわざクレームを言うほどではないけど……」というレベルの汚れを見つけることも、あるでしょう。
直接指摘されなかったとしても、口コミで悪い評判が広がることが考えられます。以下のようなことにも、十分注意しましょう。
- ・カーテンや壁紙にほころびがある
- ・カーペットが擦り切れている
- ・宿泊約款などの案内物にシミがついている
- ・わずかな水滴の跡
- ・カバー類のジッパーのゆるみ
- ・障子の組子や竪桟にたまったほこり
- ・網戸のスキマに虫の死骸が落ちている
- ・扉の建付けが悪い
クレームを言われなかったからといって、問題がないとは限りません。お客様の視点で、館内をチェックしてくださいね。
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お客様は想像以上に、ホテルの状態をよく見ています。そして、汚い部分があれば、いつまでも印象に残るもの。今回紹介したポイントを参考に、客室清掃を徹底してくださいね。
また、ホテルの清潔を保ち、快適な滞在を提供する仕事に興味がある、よりレベルの高い客室清掃の仕事をしたい!といったことは、おもてなしHRにご相談ください。