未経験からホテル・旅館の正社員に転職はできる?
結論から言えば、未経験であってもホテル・旅館の正社員に転職することは可能です。
理由は、大きく分けて2つ。1つは宿泊業界に広がる「人手不足」の慢性化、もう1つは業界としてスキルや経験はもとより「人柄採用」が多いことが理由です。
ホテル・旅館をはじめとした宿泊業界は、長らく需要に対し就業者数が追いついていない状況が続いています。加えて、お客様に最高のおもてなしを提供するために重要なのは、何と言っても人となりです。
言い換えれば、未経験でも「ホテルや旅館で働きたい」とやる気のある人には十分なチャンスがある、そんな業界がホテル・旅館業界なのです。
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宿泊業界での職務経験はありますか?
未経験でのホテル・旅館の正社員転職を観光業の近況から考える
未経験でも正社員としての転職は可能、というのは前述の通りですが、宿泊業界は景気に左右されやすい業界としても有名です。近い将来、未経験から正社員に転職することはできるのかを、観光業の近況から考えていきましょう。
2019年まで訪日外国人旅行客は順調に増加
観光庁によると、2019年の訪日外国人旅行者数は3,188万人。初めて3,000万人を突破した2018年をさらに上回り、過去最高を記録しました。
それに伴い、大都市圏を中心にホテルの建設が相次いだ一方で、宿泊業に従事する人は増えず、宿泊業界は慢性的な人手不足に陥っていた、というのがこれまでの観光業界・宿泊業界の動向です。
しかし、2019年末に突如として現れた新型コロナウイルスの影響を受け、2020年の訪日外国人旅行者数は412万人と激減。
観光先進国となるため政府が掲げた「2020年までの訪日外国人旅行者数4,000万人」という目標は儚い夢に終わり、2021年3月現在、今もなお多くのホテル・旅館が苦難に耐え忍んでいます。
これからのホテル・旅館業界はどうなる?
新型コロナウイルスの影響により、廃業や倒産を余儀なくされたホテル・旅館は少なくありません。また、倒産には至らなかったものの、従業員を雇い止め・解雇するという苦渋の選択を迫られたホテル・旅館もたくさんあります。
しかしその一方で、採用を続けるホテル・旅館があるのは事実です。2008年のリーマンショックや、2011年の東日本大震災を乗り越えた後、右肩上がりの成長を続けた過去を持つ観光業界の未来を、そこまで悲観的に考える必要はないでしょう。
コロナ終息後の観光需要の高まりを見越し、積極的に採用活動を行っているホテル・旅館もありますので、「未経験だから」と理由だけで、決して正社員への転職を諦めないでくださいね。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
ホテル・旅館の正社員転職で未経験者が活かせる経験やスキルは?
未経験からホテル・旅館に転職する場合には、どんな経験やスキルを活かすことができるのでしょうか。ぜひご自身の経験・スキルと照らし合わせながら、読み進めてみてください。
接客業
ホテルや旅館はゲストを相手に、トップレベルのサービスを提供する仕事です。どんな対応をすればゲストが安心して気持ちよく過ごせるか、常に考えながら業務にあたらなければなりません。そうしたホスピタリティ精神は、ホテル業界や旅館業界以外の接客業でも培われます。
宿泊業界で働いた経験がなくとも、営業やカスタマーサポート、販売、飲食業のアルバイト経験などはありませんか?ご自身の経験や接客スキルをホテルや旅館でどう活かせるか、考えてみてください。
語学力
ホテルには、世界各国からゲストが訪れます。日本語を母国語としない方にも安心して過ごしてもらえるよう、ホテルスタッフには多くの言語を習得することが求められるため、高い語学力は大きな強みになります。ホテルによっては、TOEICのスコアを採用基準として設けているケースもあります。
TOEICについては以下の記事もご参照ください。
コミュニケーションスキル
ホテルにはたくさんの部門が存在し、それぞれのスタッフが連携を取りながらゲストをもてなします。コミュニケーションスキルなくして成り立ちません。
ホテルの仕事ではゲストへの対応だけでなく、スタッフ同士の円滑なやり取りにもコミュニケーション力が問われるのです。これまでの仕事で、チームとして働いた経験をからめてアピールしてみてください。
柔軟な発想力
先にご紹介したコロナウイルスのように、ホテル・旅館をはじめとした観光業界は、未曾有の事態にも臨機応変に対応する能力が求められます。もしかすると、その傾向は今後ますます強くなっていくかもしれません。
トレンドに敏感な方や、固定観念にとらわれず新しいことにどんどんチャレンジしていく方はきっと、これからのホテル・旅館業界に求められる人物になるはずです。
未経験でのホテル・旅館の正社員転職に役立つ資格
ホテル・旅館など、宿泊業界で働くのに必要な資格はありません。しかし持っていた方が転職時に有利になる資格はあります。下記はその代表例です。
- TOEICなどの語学検定
- ホテルビジネス実務検定試験
- ホテル実務技能認定検定
- サービス接遇実務検定
これらは面接の際のアピール材料になりますし、実際に業務が始まってからも役立ちます。未経験から宿泊業界・正社員への転職を考えるなら、受検を検討してはいかがでしょうか。
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※L&R means LISTENING AND READING.
ホテル・旅館に未経験で正社員転職する際のアピール方法
正社員転職の成功率を高めるために最も重要なのは、事前準備です。、未経験・で異業種からの転職を成功させるためのアピール方法とコツを押さえ、スムーズな転職を成功させましょう。
求められる人物像、性格を把握しておく
ホテル・旅館で働く人には、ホスピタリティ精神が求められます。これは、「人と接するのが好き」「人の役に立つことがしたい」という人でなければ、なかなか務まらない仕事です。
逆をいえば、たとえホテル業界や旅館業界で働いた経験がなくとも、こうした思いを持つ人を起用したいとホテル側は考えます。
このほか、「常に明るく笑顔で接客できる」「相手の立場になって考え、臨機応変な対応ができる」といった性質も求められます。
履歴書・面接でのポイント
未経験から宿泊業界に飛び込んでいくためには、いかに自分をアピールできるかが大切。そのために必要なのが、熱量とそれを裏打ちする根拠です。
例えば、「人に喜んでもらうのが好き。だからゲストと近い距離で接客できるホテルや旅館で働きたい」とアピールする場合について。
「学生の頃アルバイトしていた飲食店で、お子さまがジュースをこぼしてしまった。すぐに新しいものをお持ちしたら、とても喜んでもらえた経験から、人を笑顔にする仕事に就きたいと考えていた」などと具体例をまじえつつアピールできると、よりあなたの熱量が相手に伝わります。
加えて、「他のホテルではなく、このホテルが良い理由」や「このホテルで成し遂げたいビジョン」などを語ることでより相手に熱意が伝わり、面接で好印象を抱いてもらえるはずです。
転職エージェントを活用する
転職活動のやり方はさまざまですが、昨今ではエージェントなど転職のプロのサポートを受けながら転職を進める人が増えています。
転職サポートを活用するメリットは、求人を探したり条件を交渉したりといった作業を代行してもらえることや、自分に合った転職先が見つかりやすくなることです。
未経験からの転職には、戸惑うことも多いはず。困ったときは一人で悩まず、こうしたサービスを活用することも考えてみましょう。
未経験でもホテル・旅館の正社員転職はできる!
未経験であっても、これまでの社会人生活で得た経験やスキルを生かして宿泊業界の正社員へ転職することは可能です。
接客が好きな人、人の役に立つことに喜びを感じる人にとって、ホテルでの仕事は天職といえるほどやりがいを感じる仕事。ホテル業界や旅館業界に興味があるなら、思いきってトライしてみてはいかがでしょうか。
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