いわき湯本温泉とは
いわき湯本温泉は、日本三古泉の1つで千年以上の歴史を持つ温泉地です。開湯には鶴の伝説が残されており、その温泉を守るために地元の人たちの思いが詰まっています。ここでは、いわき湯本温泉の概要やアクセス、歴史などについて焦点をあてていきます。
いわき湯本温泉の概要とアクセス
いわき湯本温泉は、最も古い記録によると927年の「延喜式神名帳」に記録されています。さらにそこには、「三箱御湯」と書かれており、道後温泉、有馬温泉とともに書かれていました。そのことから、日本三古泉と称されるようになりました。
いわき湯本温泉へのアクセスは、JRいわき駅から電車で8分のJR湯本駅目の前にあります。
いわき湯本温泉の歴史と現状
いわき湯本温泉には伝説があります。その伝説は「鶴の伝説」といわれており、開湯伝説でもあります。「2人の旅人が、ここ佐波古(現在の湯本)の里を訪ねると、傷ついた丹頂鶴が降りてきて、湯気立ちのたちのぼる泉につかっていました。かわいそうに思った2人が傷口を洗ってあげると、鶴は元気に飛び立っていきました。数日後、巻物をもった高貴な美女が訪ねてきました。巻物には『この佐波古の御湯を2人で開いて天寿を全うし、子孫の繁栄をはかるべし』と記していました。
これが湯本温泉の始まりです。この伝説は最も古い記録によると927年の「延喜式神名帳」以前からあるといわれており、千年以上前からあった温泉といわれています。
戦国大名も愛したこの温泉郷は、明治に入ると大規模な石炭採掘をはじめました。それにより、大正8年には湯脈が断たれ温泉地としての機能を失ってしまいます。反面、出炭量は増大し、石炭景気で湯本は栄え昭和40年まで続きました。ですが、何とか温泉を復活させようとした地元の人たちが会社を立ち上げ、毎分5万トンの揚湯に成功しました。昭和40年中頃から日本の炭鉱事業は衰退していき、閉山する場所も多く出てきました。それに伴い人口の流出や町が衰退する場所もありました。その中で、湯本は温泉事業でさらに活気のいい街になりました。
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いわき湯本温泉の泉質と温泉街・観光資源について
ここでは、いわき湯本温泉の泉質や周辺の観光地について紹介していきます。
いわき湯本温泉の泉質について
いわき湯本温泉は、源泉名を「常磐湯本温泉」「湯本温泉源泉」といわれています。源泉温度は58℃と高温泉で、お湯の色は無色透明です。泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉です。
全国的にも珍しい泉質で、効能には「美肌効果」として解毒作用や末梢血管拡張作用などがあります。また「心臓の湯」としても知られていて、血圧を低下させる効果や動脈硬化などの作用があるため高血圧の方などにおすすめの温泉です。
いわき湯本温泉の温泉街や周辺観光地について
いわき市は太平洋に面しており、夏になると海水浴場を楽しむ場所もあります。子どもも楽しめるスポットも多く、いわき駅から出ているバスに乗って水族館やスパリゾートなどにも行くことができます。
また、1160年に岩城則道公の冥福を祈るために建てられた国宝・白水阿弥陀堂など歴史を感じる建造物が数多く残されています。
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いわき湯本温泉にあるホテルや旅館での働き方と暮らし
ここでは、いわき湯本温泉のホテルや旅館での働き方や暮らしについて触れていきます。
いわき湯本温泉の旅館やホテルで働く
いわき湯本温泉の宿泊施設には、20件のホテル・旅館が存在しています。求人にはフロントや客室清掃、配膳、料理人などの業種が多いです。
アルバイトやパートの求人が多く募集しています。仕事時間は朝だけや夕方のみの仕事が多いです。
正社員での求人もあり、事務や料理人などの業種が多く募集されています。住み込みや寮を完備している場所もあります。年齢や学歴は問いません。未経験者でも研修があるため、安心して働くことができます。また、季節限定の短期バイトなどもあり、そこから長期で働くこともできます。
いわき湯本温泉の暮らし
いわき市はとても賑わいのある町で、1つ1つの町を見ても病院やスーパーがあり快適に過ごせる町といえます。保育園や小学校、高校までそろっており、子育てしやすい町とも言えます。また、湯本駅から2駅先はいわき駅があり、新幹線も通っているためアクセスはとてもいいです。
いわき市の平均家賃は6.3万円といわれています。新しい建物なども多く、アクセスがいいため少し高めなのかもしれません。
地元の人たちの愛がつまったいわき湯本温泉
福島県いわき市は東日本大震災で大きな被害にあいました。早く温泉地を復興させなければという思いで、地元の方々が力を合わせて築きあげてきました。千年も愛され続けた温泉を守る、いわき市に足を運んで見るのはいかがですか。