秘湯と呼ばれる法師温泉とは
数々の名湯がある湯どころ群馬県。その中でも古き良き温泉旅館の佇まいを残した法師温泉は、特別な存在と言えるでしょう。ここでは、法師温泉の概要やアクセス、歴史と現状などについてご紹介します。
法師温泉の概要とアクセス
法師温泉は、群馬県のみなかみ町に位置し、長野県、新潟県、群馬県の3県にまたがる国立公園内にある秘湯の温泉宿です。明治の面影が感じられる建物や浴場などは国の登録有形文化財になっており、囲炉裏や重厚感のあるくりぬき火鉢、趣のある内装など歴史溢れる空間となっています。
法師温泉へのアクセスは、新幹線も停車する上毛高原駅からバスを乗り継いで約50分です。
法師温泉の歴史と現状
法師温泉の始まりは古く、開湯の正確な時期については不明です。弘法大師が巡錫の際に発見したのが名前の由来とされており、一説には法師温泉の歴史は1200年以上遡るとも言われています。過去には、日本の歴史に大きな影響を与えたさまざまな文人墨客も訪れており、この地で数々の作品を生み出しました。
旧国鉄時代、割引切符の宣伝ポスターの写真が法師温泉で撮影されたことから全国的に有名な温泉となり、近年でも映画のロケ地に使われるなど話題性も高く、現在関東圏にある温泉の中で最も予約が取りにくいと言われるほど、人気の温泉宿となっています。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
法師温泉の泉質や周辺の観光の魅力
法師温泉の泉質や、周辺の観光の楽しみ方などについてご紹介します。
法師温泉の泉質
法師温泉の泉質は、カルシウムやナトリウムの多い硫酸塩温泉です。法師温泉の大浴場は1895年に建てられたもので、天然温泉が浴槽の真下から自然に湧き出でているため、有効成分がそのまま生きた湯は体のさまざまな不調に効能があると言われます。疲労回復や健康増進など一般適応症の他、切り傷や火傷、慢性皮膚病、動脈硬化症などに良い効果が期待できるでしょう。
法師温泉周辺の観光の魅力
法師温泉があるみなかみ町は山と川の豊富な自然に囲まれており、大自然を舞台にしたさまざまなアクティビティが体験できます。ツリートレッキングやラフティング、カヌーやカヤックの他、水面に浮かべたボードに立ってパドルで漕ぐSUPや、身一つで渓谷を下るキャニオニングなど新しいスポーツが体験できる場も豊富です。
みなかみ町には9カ所のスキー場もあり、年間を通してさまざまなアウトドアスポーツが楽しめるでしょう。少し足を延ばせば、季節ごとの高山植物が見られる尾瀬や、「東洋のナイヤガラ」と呼ばれる吹割の滝など、全国的に有名な観光スポットも存在します。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
法師温泉にある旅館での働き方や周辺の暮らし
法師温泉にある旅館での働き方や、周辺の暮らしについてご紹介します。
法師温泉の旅館やホテルで働く
法師温泉の旅館で客室係として働く際は、お客様の出迎えや見送り、ご案内の他、お茶出しや食事の配膳、清掃など幅広い業務を担います。教育制度が整っているため、未経験の人も安心して働くことができ、丁寧な言葉遣いやマナー、所作など接客のスキルやパソコンスキルなどを実際に働きながら身に付けることができます。社員寮もあるため遠方の人も働きやすく、さまざまな働き方にも柔軟に対応しており、学生や主婦なども活躍しています。
法師温泉では、調理の仕事の募集もあり、仕込みや調理担当などの経験を積んだ後は、仕入れや新メニューの考案などに携わることもできます。
法師温泉周辺の暮らし
法師温泉が位置するみなかみ町は、「扇岩」や「衣掛けの松」など8つの景勝が見られる黒岩渓谷や気軽に自然とのふれ合いが楽しめる大峰山など、暮らしのすぐ近くに自然を感じることができる街です。その景色の美しさや、アウトドアが手軽に楽しめる環境に惹かれて首都圏から移住を決める人も多く、登山や釣りなど、それぞれの趣味を思いっきり楽しむ充実のプライベートを満喫しているようです。
みなかみ町では、移住者へのサポートとして新幹線通勤費補助金を実施しており、水上町から東京など群馬県外への通勤や通学を支援しています。移住者への住まいへのサポートとして、空き家バンクに登録された空き家などを住まいとして賃借、又は購入する場合などに補助金が交付されます。
また、みなかみ町の利根川の源流域にある集落、藤原地区では空き店舗のリノベーションやイベント開催などを通してオフィス移転や移住の促進に積極的に取り組んでおり、移住支援のためのサイトを設置して地域の暮らしなどの情報発信を行っています。
仕事もプライベートも充実の法師温泉
豊かな自然に囲まれ、都会の喧騒を忘れて身も心もリラックスできる法師温泉。明治の面影を残す建物や浴場は、初めて訪れた人もどこか懐かしいと感じるような温もりに満ちています。プライベートではアウトドアも楽しめ、気軽にリフレッシュできることも魅力です。
自治体の移住支援制度は年度によって変更することもあるため、引っ越しの時期も考えながら情報収集すると良いでしょう。