龍神温泉とは
龍神温泉とは、どのような温泉地でしょうか。ここでは、龍神温泉の概要や歴史についてご紹介します
龍神温泉の概要とアクセス
龍神温泉は和歌山県中部、田辺市の日高川沿いに位置する山間の温泉地です。周辺には龍神温泉のほかに、丹生ノ川温泉、釜ノ崎温泉、小又川温泉があり、これら4つの温泉地を総称して龍神温泉郷と言います。田辺市は世界遺産である熊野古道の入り口として「口熊野」と呼ばれ、古来より全国から巡礼者が訪れた地です。龍神温泉の最寄り駅は、きのくに線紀伊田辺駅で、京都・大阪方面から直通の特急列車が運航しています。紀伊田辺駅から龍神温泉までは、車で1時間10分ほどの距離となります。
龍神温泉の歴史と現状
龍神温泉の歴史は古く、飛鳥時代に修験道の開祖とされる人物により発見されたと伝わります。開湯時期については、平安時代の有名な僧侶が、夢の中で龍王のお告げによって浴場を開いたことに始まり、それが温泉地の名前の由来ともされています。江戸時代には紀州藩主が湯治を行うため宿を建て、現存する建物は現在旅館として利用されると共に、国の登録有形文化財に指定されています。
温泉街は古くからの旅館が建ち並び、歴史や文化が薫る街並みを大切に守り継いでおり、保養や療養を目的として、全国から多くの宿泊客が訪れます。
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龍神温泉の泉質と温泉街・観光資源について
日本三美人の湯として名高い龍神温泉。ここでは龍神温泉の泉質や効能、周辺の観光スポットについてご紹介します。
龍神温泉の泉質について
龍神温泉の泉質は、ナトリウム炭酸水素塩泉で、ヌルっとした柔らかい感触が特徴です。効能は慢性皮膚病や神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、やけど、糖尿病、痛風、肝臓病など、さまざまな症状によいとされています。肌がツルツルとして、しっとり感があることから、美肌の湯としても評判の高い温泉です。
龍神温泉の温泉街と周辺の観光スポット
龍神温泉の温泉街には、源泉掛け流しの共同浴場があります。良質な泉質もさることながら、渓流を眺める事ができる露天風呂からは、川のせせらぎと満点の星空を楽しめます。また、紀伊田辺駅の西側には、公道に照明が埋め込まれた「味光路」と呼ばれる、総勢200軒以上の飲食店が軒を並べる飲食街があります。新鮮な海の幸など地元グルメが堪能できることから、きらきら光る夜の街は大勢の人でにぎわいます。
周辺には高野山や熊野古道といった二つの世界遺産、南紀白浜の美しい砂浜、紅葉の名所として知られる小森谷渓谷など、四季折々の大自然を満喫できる観光スポットも充実しています。トレッキングやキャンプ、海水浴などのアウトドアアクティビティを楽しむことができるでしょう。
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龍神温泉にあるホテルや旅館での働き方と暮らし
龍神温泉の旅館やホテルで働く
龍神温泉には、古くから続く老舗の旅館や民宿が建ち並び、収容人数は7名ほどの民宿から180名ほどの規模の大きなホテルまで、個性豊かな宿が揃っています。求人の中には、宿坊での仕事もあり、調理補助や客室清掃、布団の上げ下げなど裏方業務全般を担当するようです。仕事内容はさほど難しくないことから、未経験からはじめて、おもてなしの心を一から学ぶことができます。また、本式の着物を着用し接客を行う仲居の仕事もあります。
お客様の出迎えから見送り、お茶出し、料理の配膳、あと片付けなどが主な仕事内容です。経験者を優遇していることから、これまでのスキルを活かした働き方ができるでしょう。また、熊野古道が世界遺産に認定され、海外にも知られるようになったことから、欧米からの外国人観光客も多く訪れるようになり、外国語スキルの需要も高まっているようです。
龍神温泉の暮らし
約1000平方kmにわたる広大な面積を持つ田辺市。龍神温泉のある龍神村には商店がなく、村から離れた市街地に行く必要があります。また、大手通信会社の携帯電波でも圏外など、不便な面も否めないようです。しかし、食材や光熱費などの生活費は都会よりも安く抑えることができます。
また、子育て中の場合、学校が遠いのですがスクールバスが家の前まで送り迎えしてくれる安心があるそうです。湧水がきれいなことから、子どもを近くの川で遊ばせられるなど、のびのびと子育てを楽しめる環境にあり、田舎暮らしの不便さも、家族みんなで楽しめる方におススメの地かもしれません。
大自然の恵を享受して暮らせる龍神温泉
龍神村に移住した人からは「Iターンする人も多く、移住者が基盤を作ってくれているので馴染みやすかった。20歳のお祝いをしてくれるなど、地元の方が温かくて暮らしやすい」という声がありました。豊かな自然と温かな人柄に囲まれ、のびのびと子育てをしたり、安心して暮らせる環境があるようです。
しかしながら、田舎の不便さも否定することはできません。龍神村への移住は、やりたいことをはっきりさせ、仕事や住まい、子育てのことをしっかりと考えることが大切と言えそうです。