調理業務従事証明書とは?
調理業務従事証明書とは、調理の実務経験を証明するための書類。調理の専門学校などには通わず、2年以上の実務経験を積んで調理師免許試験を受験する場合に必要です。
飲食に携わる職場なら何でも実務経験として認められるわけではなく、調理師法施行規則第4条で定める条件を満たしていなければなりません。
調理師免許の受験資格を得られる実務経験の条件や、調理業務従事証明書の入手方法について詳しく見ていきましょう。
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調理業務従事証明書を取得できる実務経験とは?
飲食や調理に携わる仕事には、調理師免許試験を受けるための実務経験として認められるものと、認められないものがあります。条件を満たしていない仕事では試験を受けられないので、働きながら調理師免許の取得をめざすのであれば、就業前によく確認することが重要です。
具体的には週4日以上かつ1日6時間以上の勤務をしていることや、勤務先の仕事内容に関する条件が定められています。また、セントラルキッチンで作った料理を温めたり、盛り付けたりして提供するなどの簡易的な調理や、喫茶店の営業許可のみで営業している施設での業務などは認められないので注意しましょう。
以下の記事では、実務経験を積んで調理師免許を取得する方法を解説しています。実務経験として認められる仕事・認められない仕事についても詳しく触れているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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調理業務従事証明書の取得方法
調理業務従事証明書はどのように取得し、誰に書いてもらえば良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
入手方法
調理業務従事証明書の配布場所は都道府県によって異なりますが、保健所や役所などで配布している願書に同封されていることが一般的。
また、ホームページ上でPDFによる配布がされている場合もあります。
書いてもらうべき人
調理業務従事証明書は原則的として、勤務する飲食店などの施設長に書いてもらうものです。複数の施設で働いて通算2年以上になる場合は、施設ごとの証明書が必要なので、それぞれの施設長に記入を依頼しましょう。
また、実務経験を積んだ施設が二親等内の血縁者である場合は、同業種の施設長や調理師協会・飲食組合といった団体の長など、第三者による証明が必要です。
書いてもらうべき内容
調理業務従事証明書にはさまざまな記入欄が設けられています。依頼を受けた施設長は、フォーマットに従って記入を進めればOK。書いてもらうべき内容について迷うことはないでしょう。具体的には、以下のような内容です。
- ・受験者の氏名や生年月日
- ・施設名/所在地/連絡先
- ・施設の種類
- ・許可を受けた保健所/許可年月日/許可番号
- ・調理業務の内容
- ・勤務形態/週あたりの勤務日・勤務時間
- ・証明年月日
- ・証明者の情報(法人名・役職名・氏名など)
- ・実印または職印
調理業務従事証明書の記入例も配布されるはずなので、依頼時に添えて渡すと良いでしょう。
調理業務従事証明書を書いてもらえない場合は?
施設長に調理業務従事証明書の記入を依頼しても「忙しいから」といった理由で書いてもらえないことも考えられます。
施設長に「依頼されたら書かなければならない」という義務はないので、強く出ることは控えたほうが無難でしょう。チェーン店であれば本社に相談したり、血縁者の施設で働いた場合と同様に第三者による証明を受けたりする方法があります。
また、実務経験は「願書提出の日から何年前まで」といった制限はありません。遠い過去の経験でも認められますが、働いていた店舗などがすでに廃業していることもあるのでは。そのような時にも、第三者による証明が必要です。
元勤務先が調理師協会や飲食組合といった団体に属していた場合は、団体の長に記入を依頼すると良いでしょう。団体に属していなかった場合や、所属団体がはっきりしない場合には、都道府県の担当窓口に相談してみてくださいね。
参考:調理業務従事証明書について/公益社団法人 調理技能技術センター
調理業務従事証明書を取得して調理のプロをめざそう!
専門学校などに行かないのであれば、調理業務従事証明書の取得をめざして調理業務に携わることが料理人への第一歩ではないでしょうか。今回の記事を参考に、しっかり実務経験を積んでくださいね!
なお、調理師免許をいかせる職場としてはホテル・旅館もおすすめです。宿泊業の仕事探しは、おもてなしHRにお任せください。