管理栄養士の合格率はどれくらい?
管理栄養士とは、栄養・食事を管理するスペシャリストです。
厚生労働大臣から免許を受ける国家資格で、病気を患っている方や高齢で食事が困難な方、健康な方など、一人ひとりの状況に合わせて知識・技術をもって栄養指導・管理をおこないます。
管理栄養士の職場は、病院や小・中学校、介護老人福祉施設、一般企業などと多種多様です。
では、栄養という観点から健康面をサポートする管理栄養士の合格率はどれくらいなのでしょうか?
管理栄養士の合格率や難易度について詳しく見ていきましょう。
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管理栄養士の合格率・難易度
管理栄養士の合格率と難易度を紹介します。
合格率
令和5年は、受験者数16351名のうち合格者数は9254名。合格率は56.6%です。
また、令和4年までの合格率は次のように発表されています。
令和4年……65.1%
令和3年……64.2%
令和2年……61.9%
半数以上は合格できていますが、医療に関する国家資格の中でも合格率は低い部類に入るようです。
ここでのポイントは、新卒者と既卒者で合格率が大幅に異なっているということ。令和5年の合格率の詳細を見ると、新卒87.2%、既卒9.9%と差が出ている結果でした。
難易度
管理栄養士の試験は、特別難関というわけではありません。国家試験の中では普通の難易度だと言われています。
ただし、国家資格は受験資格を満たすために学校に通わなければなりません。
通信講座では資格を取れない、かつ養成学校は昼に開講しています。そのため、社会人の方が学校に通うとなると、かなり厳しい選択をせまられるでしょう。
通えたとしても、仕事と勉強を両立させることが困難という点から、資格取得のハードルが高いのだとか。
既卒者の合格率が低いのは、以上のような理由が関係しているようです。
一方、新卒者は学校で専門的に学んでおり、さらに対策をする時間が十分にあるため、合格率が高いと考えられます。
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管理栄養士国家試験の対策法
管理栄養士の国家試験は、どのように対策すると効果的なのでしょうか?
対策方法を紹介しますので、参考にしてくださいね。
勉強する科目の優先度をつける
管理栄養士の国家試験は出題範囲が広いため、すべてを勉強しようとすると、膨大な時間を要してしまいます。
そのため、勉強する科目に優先順位をつけると良いようです。
特に勉強しておくべきと言われている科目は、「基礎栄養学」「臨床栄養学」「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」の3つ。この3科目は配点が高いだけでなく、固めておくと他の科目への理解も深まります。
次に「食べ物と健康」「栄養教育論」「公衆栄養学」などの暗記科目に取りかかりましょう。
ちなみに、給食経営管理論は、現場で経験を積んでいる方には有利な科目だと言われています。
過去問や模擬試験を活用する
最低でも過去5年分の問題集を解いていきたいです。
過去問の出題傾向を確認し、勉強するポイントをしぼりましょう。繰り返し出る問題は本番でも出題される可能性が高いため、要チェックします。
模擬試験を受けるのも有効です。本番の空気感に慣れるためにも会場で受験してみると良い刺激となるかもしれません。
また、問題を解くだけでなく、ノートにまとめるなどとアウトプットの作業も大事にしてくださいね。
管理栄養士の資格をいかして働ける仕事5選
この項目では、管理栄養士の資格をいかして働ける仕事を5つ紹介します。
病院
病院では、患者さんへの栄養指導が主な業務です。病棟での栄養管理業務や給食管理業務などを担うこともあります。
自分が担当する患者さん以外にも、外来の通院患者さんの指導をおこなうこともあるようです。
看護師のスタッフと連携して患者さんの情報を確認したり、患者さんと信頼関係を築いたりしながら、適切な食事療法を提案していかなければなりません。
学校給食
小・中学校で提供する給食を作る管理栄養士です。学校で食育の授業を受け持つ栄養教諭として働いている方もいます。
給食の献立作成や衛生管理がメインの仕事です。学校では1日に提供する食数が多いため、他の施設とは違って大量の食材を調理しなければなりません。
その上、アレルギーを持つ子どもの対応まで考慮して調理します。
子どもたちの健やかな成長のために、さまざまな技術や知識をもって取り組まなければならない仕事です。
スポーツ施設
部活動に所属する学生さんからプロの方まで、スポーツに励む方の栄養面を支える仕事です。
管理栄養士として食事・栄養の観点からアドバイスをおこない、選手のパフォーマンスの向上に働きかけます。
専門知識をいかしてプロのスポーツ選手やアマチュア選手のサポートをすることはもちろん、ダイエットや美容に関心がある方に対して指導をおこなうこともあるようです。
福祉施設
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで働く管理栄養士も多いです。
献立作りや食材の発注・管理、状況観察などの業務を通して、高齢の方の健康維持・向上をサポートします。
高齢の方は、糖尿病や高血圧などの持病を持っている方が多いため、一人ひとりの健康状態に気を配らなくてはなりません。
ホテル
病院や学校で働いているイメージが強い管理栄養士ですが、ホテルでも管理栄養士や調理スタッフとして活躍している方がいます。
ホテルの中には、提供する食事の量・中身は適切なのかを考え、塩分摂取量の見直しや腸内フローラが良くなる食事の提案など、お客様の健康管理に着目している企業も。
食にこだわりを持っているホテルが多いため、ホテルならではの調理法を学ぶことが期待できます。
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