世の中にはさまざまな資格がある
世間には無数の資格が存在します。
収入に直結する難関資格から、簡単に取得できるもののこれと言って役立つ場面があるわけではない資格まで、そのすべてを数えたら優に1,000を超えることでしょう。
本記事では、「これからの時代に役立つ資格」と「持っているとかっこいい資格」という、ジャンルの異なる2つの分野における資格についてご紹介していきます。
すべての資格が役に立つとは限りませんが、持っていて損になることはありませんので、興味のある資格にはどんどんチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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これからの時代に役立つ資格
これからの時代に役立つ資格の特徴は、「業務独占資格であること」です。
資格を持つ者しか携わることのできない業務は、そうではないものに比べて価値が高いと判断されやすくなります。そのため、資格を所有していることで収入が高くなるのです。
また、日本だけでなく海外でも通じる資格を保有しておけば、いざ日本を飛び出して働きたいと思った時の大きな武器となります。
この項目では、これからの時代に役立つ資格を5つご紹介していきましょう。
宅地建物取引士
宅地建物取引士とは、不動産取引の専門家を示す資格で、「宅建士」と略して呼ばれる場合もあります。
賃貸物件の斡旋や、不動産売買を行う際、専門知識のない相手に対し詳しい説明をするというのが主な役割です。
不動産管理会社や建築会社への就職に役立つほか、社内でのキャリアアップや独立などをする際にも効果的ですよ。
社会保険労務士
社会保険労務士とは、社会保険や労働関係の法律の知識を駆使し、人事や労務管理に携わる専門家で、「社労士」とも呼ばれます。
社会保険労務士資格は国家資格のため、社労士になるには資格の取得が必須事項となります。
社会保険労務士の仕事は大きく3つに分かれ、それぞれ「1号業務」「2号業務」「3号業務」という言い方をします。
特に、1号業務と2号業務は社会保険労務士の独占業務となっており、資格を取得できれば人事パーソンとして大いに活躍することができるでしょう。
公認会計士
公認会計士とは、企業の監査や会計を専門とし、国家資格が必須となる職種です。
主な業務としては、監査業務や税務業務、コンサルティング業務を行っており、経営者から株主への経営状況報告に信頼性を確保するため、なくてはならない存在として活躍しています。
難関資格ですが、キャリアに応じて年収が確実に上がり、平均年収は1,000万円前後と高い水準を保っているようです。
中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題についての診断やアドバイスを行う専門家を指します。
中小企業の現状を分析し、成長戦略の策定について助言をするのが主な業務です。
加えて、中小企業と行政、あるいは中小企業と金融機関などのパイプ役を担ったり、中小企業施策の適切な活用を支援したりと、幅広く活動しています。
TOEIC® L&R TEST
TOEICとは、世界160カ国で実施されている、英語の能力を示す資格です。一般的な資格とは異なり、合否ではなくスコアで評価される点が特徴的だと言えるでしょう。
英語の能力がどれくらいなのかが、スコアを見ただけで分かるため、高いスコアを持っている人はそれだけ強みになります。
英語を使う仕事で特にその力を発揮するため、ホテルスタッフやツアーコンダクターなど国際的な仕事に興味のある方は、一度受験されてみてはいかがでしょうか。
※TOEIC is a registered trademark of ETS. This web page is not endorsed or approved by ETS.
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持っているとかっこいい資格
仕事に必ず役立つとは限りませんが、何となく持っているだけでかっこいい資格も、探せば探すほど出てきます。
資格を仕事に生かすという考え方は確かに立派ですが、必ずしもそうである必要はないのです。「かっこいいから」という理由で資格を取る方も大勢いらっしゃいますよ。
ここでは、持っているとかっこいい資格を5種類ご紹介してきます。
ソムリエ
ソムリエ呼称資格認定試験は、日本ソムリエ協会(J.S.A.)によって運営されている試験です。
J.S.A.が認定するソムリエは、ワインを含めた酒類や飲料、食全般の専門的知識とテイスティング能力を持つプロフェッショナルな存在であると定義しています。
また、ソムリエは、レストランなどでワインに関するアドバイスや提供を行い、ワインの文化を広める役割を果たさなければならないとしています。
プロフェッショナルのための資格と位置づけられているソムリエの資格は、持っているだけでも十分かっこいいですが、ホテルやレストランなどのバーテンダーとして働く際にも役立てることができますよ。
1級マグロ解体師
2021年現在、日本で9人しか取得者のいない資格です。
マグロに関する基礎的な知識と、解体の技術、そして見る人を楽しませるパフォーマンス力を兼ね備えた人だけが、この資格を取得することができます。
口上を立てながら専用の長尺包丁を使用してマグロを解体していく作業は、並大抵の労力ではなく、さらにエンターテインメントとして成立させるには、かなりの研鑽が必要です。
なお、マグロ解体師は3級からあり、1級のみ公認の解体ショーを行うことができるそうですよ。
取得者が非常に少ない資格なので、もし合格できたらかなりかっこいいのではないでしょうか。
和食検定
和食検定は、一般財団法人日本ホテル教育センターによって運営されており、日本の食文化に関する知識の理解度を測るための試験です。
和食検定の目的は大きく三つに分けられ、一つは和食文化の正しい理解と継承、二つ目に日本古来のおもてなしを中心とした業界人のレベルアップ、三つ目に日本文化の魅力を国内外に発信できる人材の育成を掲げています。
和食検定には、初級レベル、基本レベル、実務レベルの3つのレベルがあり、初級レベルは1級から3級、基本レベルと実務レベルはそれぞれに1級と2級があります。
毎日の食事を検定で得た知識によって豊かにするのも良し、資格を生かしてホテルや旅館の料理担当として働くも良し、活用の幅が非常に広い資格だと言っていいでしょう。
ピアノ調整技能士
ピアノ調律技能士とは、ピアノ全般に関する知識や調律、修理などに関する技能を有している者を指します。
2011年9月に厚生労働大臣から認可された資格で、社団法人日本ピアノ調律師協会が実施しています。
調律師の仕事を行う際、ピアノ技能士の資格は必須ではありませんが、ピアノの状態を判断して正しい音階に調律したり、鍵盤のタッチを整えたりといった技能が備わっていることに、かっこよさを感じる人も多いはず。
なお、取得には学科と実技の両方が必要になりますよ。
天文宇宙検定
天文宇宙検定は、「一般社団法人 天文宇宙教育振興協会」が主催している、天文や宇宙に関する知識が問われる検定です。
この検定には「『楽しく』、『広がりを持つ』、『考えることを通じて何らかの行動を起こすきっかけをつくる』検定でありたい」という主催者の願いが込められています。
4級から1級まで階級が分かれており、1級は理工系大学で学ぶレベルの問題が出題されるのだとか。
天文学や宇宙に興味のある方なら誰でも受験できるため、子どもからご年配の方まで幅広い層の人々がこの試験を受けるそうですよ。
資格の取得によって何を得たいのかを考えよう
どんな資格を取得するにしても、大なり小なりお金や時間がかかります。
ただ何となく思い立って勉強を始めてもいいですが、自分が資格の取得によって何を得たいのかを明確にしておくと、勉強のモチベーションにもなるでしょう。
お金のためなのか、趣味を充実させたいのか、話題のタネにしたいのか、いずれにせよ無駄になることはないので、興味があるならどんどん挑戦してみてはいかがでしょうか。
なお、本記事でご紹介したソムリエや和食検定の資格は、ホテルや旅館など宿泊業界への転職・就職に役立ちます。
他にも、サービス境遇検定やホテル実務技能認定試験、レストランサービス技能士など、ホテルの就職に生かせる資格がいくつもありますので、就職活動を始める前に取得を検討するのもありですよ。