人事の仕事に役立つ資格を見てみよう
企業の人事担当者は適性や経験が重視され、特別な資格が必要な職業ではありません。しかし、人事担当者が取得することで採用スキルがアップしたり、自分自身の就職・転職が有利になる資格はあります。
人事担当者に適した資格の種類や取得方法を見てきましょう。
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人事担当者に役立つ資格は多種多様
人事担当者に適した資格は、国家資格・民間資格を合わせると、以下のようにかなりの種類があります。
- ・キャリアコンサルタント
- ・社会保険労務士
- ・人事総務検定
- ・産業カウンセラー
- ・衛生管理者免許
- ・メンタルヘルス・マネジメント検定
- ・マイナンバー実務検定
- ・ビジネスキャリア検定
- ・MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
スキルアップのために資格を取りたい!と思っても、どれにチャレンジしたらいいのか分からない……という人も居るでしょう。
特に民間資格は、取得したからといって特別な仕事ができるようになるわけではなく、スキルを証明したり、知識を得るために受験するものなのでなおさら迷うはず。
この記事では、国家資格と、人事担当者の実務で特に役立ちそうな民間資格をピックアップして紹介します。どのような資格が適しているかは企業の方針や本人のキャリアプランにもよりますが、資格選びの参考に役立ててくださいね。
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人事担当者向けの国家資格・おすすめの資格を紹介!
さまざまな種類がある人事向けの資格。ここでは自分自身の就職・転職でも有利に働く国家資格や、実務で役立つ民間資格を紹介します。
国家資格
まずは人事担当者におすすめの国家資格から見ていきましょう。資格の概要や取得方法、どのような場面で役立つかも併せて解説します。
【社会保険労務士】
社会保険労務士とは、社会保険や労務にまつわる法律の専門家として、人事や労務管理といった仕事をするための国家資格。略して「社労士」と呼ぶことが多いでしょう。
社労士には、社労士として一般企業に入社するほか、社労士事務所に入社して複数の企業を担当したり、独立開業したりといった働き方があります。
社労士の受験資格は基本的に、短大・大学・高等専門学校卒以上の学歴があることです(大学は卒業していなくても62単位以上を習得していれば可)。法律学校に行かなければならない、という類の資格ではなく、短大・大学・高等専門学校卒を卒業し、毎年8月に実施される筆記試験に合格すれば取得できます。
とはいえ、難関国家資格。合格率は1桁台が常なので通信講座や資格スクールを活用した効率的な勉強が合格への近道かもしれません。
ホテル業界は長時間労働や有給休暇が取りにくいといった労務上の問題が起こりがちではないでしょうか。社労士の資格を取得し、正しい知識を得ることで労働環境の改善に役立つでしょう。
【キャリアコンサルタント】
キャリアコンサルタントとは、求職者・労働者に寄り添い、ひとりひとりに合ったキャリアコンサルティングを行う専門家です。キャリアコンサルタントと聞いて思い浮かべるのは、人材・職業紹介会社のコンサルタントではないでしょうか。しかし、キャリアコンサルタントの活躍の場は人材紹介会社だけではありません。
たとえば、さまざまなキャリアコースやセクションのあるホテル業務においても、キャリアコンサルタントの資格がいかせるはず。
キャリアコンサルタントの受験資格は以下の通りです。
- ・厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
- ・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
- ・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実務試験に合格した者
- ・上記の項目と同等以上の能力を有する者
この条件に当てはまり、学科試験・実技試験に合格すればキャリアコンサルタントの資格が得られます。なお、学科試験・実技試験のどちらか片方だけ合格した場合は、不合格だったの再受験だけでOKです。
参照:キャリアコンサルタントの資格取得方法について/厚生労働省ホームページ
【衛生管理者】
従業員の健康や職場の安全を守る衛生管理者の資格は、労働者数が多い企業にとって非常に重要です。それは、常時50名以上の労働者が居る小場には、必ず衛生管理者の有資格者を配置しなければならないということが、労働安全衛生法で定められているためです。
衛生管理者の資格を取るには、「大学・短大・高等専門学校卒の学歴があり、労働衛生の実務経験が1年以上ある人」または「高校・中学を卒業し労働衛生の実務経験が1年以上ある人」です。
実務経験として認められる業務や、受験の申込方法などは以下の記事をご参照ください。
民間資格
続いて、人事担当者の実務で役立つ民間資格を見ていきましょう。国家資格と比べて難易度が低く、チャレンジしやすいものもあります。
【産業カウンセラー】
産業カウンセラーとは、カウンセリングの基本である「傾聴」の態度や技法、問題解決を支援するためのプロセスを学べる資格です。職場のメンタルヘルスや産業組織心理学、労務関係法規といった専門的な学習もあり。
応募者や労働者の本音を引き出す力が身に付くため、採用のミスマッチや内定辞退、早期退職を防ぐことにつながるのではないでしょうか。離職率の高い宿泊業界においても役立ちそうな資格です。
産業カウンセラーの資格を取るにはまず、養成講座を修了するか、大学などで指定の専攻を修了して受験資格を得ます。その後、試験に合格し日本産業カウンセラー協会に会員登録すれば、産業カウンセラーとして活動できるようになります。
【メンタルヘルスマネジメント検定】
メンタルヘルスマネジメント検定は、従業員に起こり得るメンタル面の不調に対処したり、メンタル面の不調を防ぐための対策を学べる民間資格。受験資格に制限はありません。
メンタルヘルスマネジメント検定には、以下3つのコースがあります。
- 1.Ⅲ種(セルフケアコース):Ⅲ種(セルフケアコース)は、一般社員が対象。自らのストレスを把握し、早い段階で不調に気が付き、セルフケアや必要に応じて助けを求めることを学ぶコースです。
- 2.Ⅱ種(ラインケアコース):このコースの対象は管理職です。部下のメンタル面に不調が生じないよう日ごろから気を配り、不調に気が付いた場合の対応を学びます。
- 3.Ⅰ種(マスターコース):Ⅰ種(マスターコース)は、人事労務担当者や経営幹部が対象です。人事担当者に適しているのはこのコースでしょう。自社の人事戦略・方針をふまえたメンタルヘルスケア計画や、教育・研修の計画を立てることに役立ちます。
社会人生活でメンタルの悩みを抱える人は、年々増えているといいます。ホテルマンは不規則なシフトや毎日の接客でメンタル面の不調が起こりやすい職種です。ホテルの人事担当者には、特に役立つ資格ではないでしょうか。
【人事総務検定】
人事総務検定とは、人事総務の実務に必要なスキルを総合的に学べる資格です。3級から1級までの段階があり、3級と2級は特別講習を受講し、確認テストに合格すれば取得できます。1級に関しては特別講習がなく、実力で取得しなければなりません。
また、人事総務検定試験の問題は社労士試験の問題と被る部分が多く、社労士試験の対策や腕試しとして受験するのも良いでしょう。
人事担当の資格をホテルの仕事にいかしてみませんか?
宿泊業界では、入社前に人物像を見極めることや、入社後のフォローが特に重要ですよね。今回紹介した資格を通して、スキルを磨いてみてはいかがでしょうか。
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