総合旅行業務取扱管理者の合格率は?受験科目の内容や免除制度もあわせて解説!

旅行業界の国家資格の中で、もっとも取得難易度が高いとされる総合旅行業務取扱管理者。キャリアアップ・年収アップにも有利な資格ですが、合格率はどのくらいなのでしょうか。4つの受験科目や免除制度、独学での勉強方法など、無理なく合格を目指すために押さえておきたい情報をまとめました。

旅行業務取扱管理者の最高峰「総合旅行業務取扱管理者」

ハイレベル

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旅行業務取扱管理者は、数ある旅行業界の資格の中で唯一の国家資格です。旅行商品の販売を行う事業所は、販売する旅行商品に応じて旅行業務取扱管理者の資格保持者を必ず1名は配置しなければなりません。

国内旅行のみの販売なら「国内旅行業務取扱管理者」、地域限定の旅行であれば「地域限定旅行業務取扱管理者」の資格保持者がそれぞれ1名以上必要。そして、海外旅行を販売する事業所には、「総合旅行業務取扱管理者」の資格保持者の配置が必要です。

総合旅行業務取扱管理者」は、3つの旅行業務取扱管理者の中でもっとも取得難易度が高い資格とされていますが、合格率はどの程度なのでしょうか。試験科目や科目の免除制度、独学の方法について解説します。

国内・地域限定の旅行業務取扱管理者については、以下の記事をご参照ください。

国内旅行業務取扱管理者の資格を取るメリットとは?難易度や合格率はどれくらい?

地域限定旅行業務取扱管理者とはどんな資格?地域限定旅行業の概要や、合格率・難易度を解説!

参照:旅館業法について / 観光庁

参照:国家試験の案内について / 観光庁

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総合旅行業務取扱管理者の受験科目は?

総合旅行業務取扱管理者の資格試験は、以下の4科目で行われます。

  • 旅行業法及びこれに基づく命令(通称:業法)
  • 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款(通称:約款)
  • 国内旅行実務
  • 海外旅行実務

国内旅行業務取扱管理者の試験科目に、海外旅行実務が加わった形ですね。

海外旅行実務の科目では、英語(本邦外の旅行(海外旅行)を取り扱う旅行業務に必要な語学)や海外の観光資源、国際航空運賃やスリーレターコード(都市名や空港名など表す3つのアルファベット)などが出題されます。

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総合旅行業務取扱管理者の難易度・合格率はどのくらい?

試験範囲が広く、旅行業務取扱管理者の中ではもっとも難易度が高いとされている総合旅行業務取扱管理者。合格点の基準や、実際の合格率はどの程度なのでしょうか。

合格点は6割以上

総合旅行業務取扱管理者の資格試験を合格するには、受験するすべての科目の正解率が6割以上でなければなりません。

業法・約款・国内旅行実務は100点満点なので各科目60点、海外旅行実務は200点満点なので120点が合格点という訳ですね。

難易度・合格率は免除科目の有無で変わる

合格率は、免除科目があるかどうかで大きく異なります。最新の合格率を見てみましょう。

令和2年度(10月実施分)の受験者全体の合格率は40.7%です。およそ2.5人に1人が合格している割合で、そう低いようには思えないかもしれません。しかし、この数字には内訳があり、免除科目の有無によって合格率は点と地ほどの差が開いているのです。

4科目すべてを受験した人の合格率はわずか18.5%であるのに対し、免除制度によって1科目のみで受験した人の合格率はなんと95.0%!

4科目すべての合格を狙うのももちろん良いですが、免除制度を利用して段階的に合格するという攻略方法があることはぜひ覚えておきましょう。次の項目では、この免除制度について詳しく解説します。

 

総合旅行業務取扱管理者の免除制度とは?

総合旅行業務取扱管理者の4つの受験科目は、条件をクリアしていれば免除になるものがあります。どんな時に科目が免除されるのか、3つのパターンを見ていきましょう。

前年度の受験で合格点を取った場合

資格の合格のためには4科目すべてで合格点を取る必要がありますが、前年度の受験で「海外旅行実務」「国内旅行実務」が合格点に達していた場合、翌年度の受験に限り、同科目の試験が免除になります。

国内旅行業務取扱管理者の資格取得者

「国内旅行業務取扱管理者」の資格をすでに取得している場合は、「業法」と「国内旅行実務」の2科目が無期限で免除されます。

総合旅行業務取扱管理者は、国内旅行業務取扱管理者に「海外旅行実務」を加えたもの。すでに合格したのであれば、「業法」「国内旅行実務」の知識・経験を改めて問う必要は無いだろうという、主催団体の配慮が伺えます。

総合旅行業務取扱管理者研修の修了者

「総合旅行業務取扱管理者研修」は、旅行業ですでに働いている人を対象とした研修です。この研修の「海外旅行実務」「国内旅行実務」の修了者は、実務科目がそれぞれ免除されます。

ただし、免除されるのは前年度と今年度の修了者のみ。研修を受けたのが数年前であれば、免除の対象にはなりませんので注意してくださいね。

さらに、国内旅行業務取扱管理者の有資格者が前年度もしくは今年度の研修で「海外旅行実務」を修了した場合、「業法」の科目も免除されます。つまり、「約款」のみの受験で済むのです。この受験者が、9割以上の合格率を叩き出しているのですね。

このように、過去の合格科目やその他の旅行業務取扱管理者の資格、研修を組み合わせれば、受験科目が免除され、少ない科目で合格を狙うことができます。

段階を踏んで取得を目指すとすれば、まずは国内旅行業実務取扱管理者の資格から取り組んでみてはいかがでしょうか。前年度・前々年度までが免除対象の科目合格や研修とは異なり、科目免除の期限がないうえ十分立派な資格です。

総合旅行業務取扱管理者は独学で合格可能?

独学

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総合旅行業務取扱管理者の資格を独学で取得することは不可能ではありません。免除制度を上手く使えば、2年がかり・3年がかりになるかもしれませんが、無理なく取得できるでしょう。もちろん、独学で4科目を一発合格したという人もいます。

独学で資格を取得した人たちが行った勉強法は、以下のようなもの。

  • テキストを繰り返し読む
  • 単語帳を活用する
  • 世界白地図に書き込んで覚える
  • 過去問をひたすら解く
  • 運賃計算はパターンを覚える
  • 隙間時間にアプリを使って暗記する
  • 旅行会社のパンフレットを読む

王道の勉強法で合格したという話が多い模様です。地道にコツコツと取り組みましょう!

ただし、ほかの旅行業務取扱管理者の資格試験に比べると、やはり合格のハードルは高いです。多少費用は掛かりますが、スクールや通信講座で効率よく勉強するという方法を取っても良いかもしれません。

旅行業界で総合旅行業務取扱管理者の資格は大きな武器になる!

総合旅行業務取扱管理者の資格は、誰でもかんたんに取得できるものではありません。しかし、海外旅行商品の販売を行う事業所において、資格保持者は必要不可欠な人材です。

企業によっては、支店長以上の役職に就くためには必須の条件であったり、資格手当が出たりすることもあります。総合旅行業務取扱管理者は、収入の増加に直結する資格なのです。

試験は年に1度、試験日は例年10月に設定されています。7月上旬に官報にて公告、7月~8月上旬頃までの願書を受付を経て、10月に実施される流れが一般的のようですが、詳細は必ず公式ホームページから確認してくださいね。

旅行業の仕事を極めたいなら、ぜひ総合旅行業務取扱管理者の資格取得を検討してみましょう!

出典元:総合旅行業務取扱管理者試験について / 一般社団法人 日本旅行業協会

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