女性のキャリアアップは難しいって本当?その理由とキャリアアップを目指す方法を紹介

女性の働き方が多様化する現代で、仕事でのキャリアアップを目指す女性もいるでしょう。しかし女性には、結婚・妊娠・出産・育児などの自身のキャリアに大きく影響するライフイベントが多くあります。そのため、キャリアアップをすることが難しいと感じている人もいるでしょう。今回は、女性のキャリアアップが難しいと言われる理由やキャリアアップを目指す方法を紹介します。

女性のキャリアアップが難しいと言われる理由とは

女性のキャリアアップが難しいと言われるのには、以下のような理由があるようです。

ライフイベントとの両立の難しさ

結婚・出産・育児などのライフイベントは、男女平等に訪れます。しかし、それがキャリアに影響するのは女性であることが多いでしょう。

  • 結婚によって夫の居住地に転居が必要となり、転職をしなくてはいけない
  • 出産によって産休の取得が必要
  • 授乳などは女性しか行えないため、育児への主体的な参加が必要となり仕事を休業しなくてはいけない
  • 保育所の送迎にあたって時間的な制約があり、雇用形態を正社員からパートに変更しなくてはいけない

などといった理由で、望んでいたキャリアをあきらめざるを得ないという状況があるようです。

女性管理職の少なさ

内閣府男女共同参画局が公表した「男女共同参画白書 令和5年版」のデータによると、常用労働者100人以上を雇用する企業の労働者のうち、役職者に占める女性の割合は役職別で以下のようになっています。

  • 係長級:24.1%
  • 課長級:13.9%
  • 部長級:8.2%

上位の役職になるにつれ、女性の割合が低くなることがわかるでしょう。前例が少ないことでキャリアのイメージがつきにくいということもありそうです。

また、日本は海外と比べても管理職に従事する女性の割合が少ないというデータもあります。

就業者 管理的職業従事者
日本 45.0% 12.9%
フランス 48.9% 37.8%
スウェーデン 46.9% 43.0%
ノルウェー 47.1% 33.5%
米国 46.8% 41.0%
英国 47.3% 36.8%
ドイツ 46.8% 29.2%
オーストラリア 47.2% 40.0%
シンガポール 46.8% 38.1%
韓国 43.2% 16.3%
フィリピン 38.6% 53.4%
マレーシア 39.0% 24.9%

参考:諸外国の就業者及び管理的職業従事者に占める女性の割合

日本の管理的職業従事者に占める女性の割合は12.9%でした。これは上記12カ国の中で最下位という結果です。いかに日本で女性が管理職に就くことが難しいかを物語っているでしょう。

参考:男女共同参画白書 令和5年版/内閣府男女共同参画局

男女の給料の差

男性と女性とで給料に差が出てしまうことも、女性がキャリアアップへの意欲を失ってしまう要因となっているようです。

というのも、厚生労働省が公表した「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、男性・女性の賃金は年齢別に以下のようになっています。

年齢 男性の賃金 女性の賃金
~19歳 19万1100円 18万8400円
20~24歳 22万9300円 21万9600円
25~29歳 26万7800円 24万5800円
30~34歳 30万2100円 25万9600円
35~39歳 33万7900円 27万100円
40~44歳 37万1800円 27万6800円
45~49歳 39万6900円 28万1700円
50~54歳 41万7700円 28万5900円
55~59歳 42万7400円 28万1700円
60~64歳 33万4200円 24万6600円
65~69歳 29万3300円 21万7100円

男性の賃金のピークは55~59歳の42万7400円なのに対し、女性の賃金のピークは50~54歳の28万5900円です。

ほぼ同年代であるにも関わらず約14万円の差があることで、キャリアアップしても意味がないのではと思ってしまう女性も少なくないでしょう。

出典:令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況/厚生労働省

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徐々に女性がキャリアアップを目指しやすい環境に変わりつつある

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ライフイベントとの両立や女性管理職の少なさなどのさまざまな要因から、女性がキャリアアップを望むのは難しいと考える人もいるかもしれません。

しかし、2016年4月に女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)が成立されて以降、少しずつ女性の活躍を後押しする流れが出てくるようになりました。

まだまだ社会全体の実施率は低いものの、以下のような取り組みを行っている企業が増えつつあるようです。

  • 妊娠中、産前・産後休業、育児休業復帰後の配慮や処遇に関する周知
  • 子育て・介護などを理由とする転勤への配慮
  • 産前・産後休業や育児休業中の情報提供
  • 妊娠中、産前・産後休業、育児休業復帰後の社員が相談できる窓口を設置
  • 育児休業や育児短時間勤務制度における法定を超える制度の導入

これらはあくまで支援の一部であり、他にもさまざまな取り組みがあります。このような状況から、今まで以上に女性がキャリアアップを目指しやすい環境になることが期待できそうです。

参考資料:「女性の活躍推進」にむけた取組施策集/厚生労働省

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女性がキャリアアップを目指す方法

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ここでは、女性がキャリアアップを目指す方法を紹介します。

スキルアップをする

キャリアアップを目指すのであれば、まずは自分の業務において必要なスキルを磨くとよいでしょう。

実務の中で身につけるのが難しい場合は、空いている時間を活用して資格取得のために独学したり、セミナーや勉強会に参加したりするのもいいかもしれません。

現職で実績を上げる

今の仕事で実績を上げることも、キャリアアップを目指すには有効な方法といえます。なぜなら、仕事での実績が昇進・昇格の可能性を高めることにつながるからです。

企業に実績を評価してもらい、仕事でのキャリアアップを目指すためにも企業から求められる実績を上げることに専念しましょう。

キャリアアップに理解がある企業へ転職する

現職でキャリアアップが見込めない場合は、女性のキャリアアップに理解がある企業へ転職するのもひとつの方法です。

このような企業に勤めることで、結婚や出産、育児などライフイベントがあったとしても、自身が目指すキャリアを実現しやすくなる可能性があります。

女性のキャリアアップが叶いやすい職種として、ホテルや旅館などの宿泊業の仕事があります。パートやアルバイトの求人募集が多い傾向にあるので、シフトの融通が利きやすいでしょう。

意欲次第ではキャリアアップを目指せるところもあるようなので、宿泊業での勤務を検討してみてはいかがでしょうか。宿泊業への転職は弊サービス「おもてなしHR」をご活用ください。求職者の利用は完全に無料です。

女性でもキャリアアップは目指せる!自分に合う方法でキャリアアップを実現しよう

女性は、結婚・妊娠・出産・育児などの自身のキャリアに大きく影響するライフイベントが多くあります。そのため、仕事でキャリアアップをすることは難しいと考える人もいるでしょう。

しかし、2016年4月に女性活躍推進法が成立されて以降、少しずつですが女性の活躍を後押しする流れが起こっています。今後は、今まで以上に女性がキャリアアップを目指しやすい環境になることが予想できるでしょう。

仕事でのキャリアアップを目指すためには、スキルアップをする、現職で実績を上げる、キャリアアップに理解がある企業へ転職するなどの方法が有効です。

これらの方法の中から、ご自身に合う方法でキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。

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