接客業でお客様にプライベートな質問をされたらどうする?
接客業をしていると、お客様と仲良くなることがあります。コミュニケーションを取れるのはうれしいことですが、プライベートな質問をされて困った経験を持つ人もいるでしょう。
接客業でお客様からプライベートな質問をされた時、教えても良いのでしょうか。適切な対処方法と併せて解説します。
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接客業ではお客様にプライベートについて教えない方が無難
結論から伝えると、プライベートなことはお客様に教えない方が無難です。その理由を見ていきましょう。
ストーカー被害の懸念がある
接客スタッフは、お客様に親切・丁寧にすることが仕事ですよね。しかし、お客様の中には「自分に好意があるからいつも笑顔で接してくれるのでは?」と勘違いしてしまう人がいるかもしれません。
そのようなお客様に、プライベートなことを教えるのはトラブルのもとです。しつこく連絡を取ろうとしてきたり、最寄り駅で待ち伏せされたりなど、怖い目に遭うかもしれません。
就業規則違反のおそれがある
勤務先によっては、お客様との個人的な付き合いを禁止している場合があります。その背景にはトラブルの発生や、情報漏えいを防ぐといった目的があるはず。プライベートなことを簡単に教えると、就業違反になるかもしれません。
また、接客業では私語を禁止されていることが一般的。相手がお客様であっても、業務に関係のない話は私語です。しっかりとけじめをつけて働くためにも、プライベートな会話は避けましょう。
他のスタッフが狙われる
自分は「教えてもいいかな」と思っても、ひとりのスタッフが教えることで他のスタッフも狙われることが考えられます。
「あのスタッフは電話番号を教えてくれたぞ!」と迫られるなど、周囲が迷惑を被るかもしれません。
過度なサービスを期待される
友達や家族が働いているお店などでは、割引などの特別なサービスを提供してもらえることがあります。それは日頃からの信頼関係ができあがっているからこそのもの。当たり前に受けられるサービスではありません。
プライベートなことを聞いて、スタッフと仲良くなろうとするお客様の中には「得すること」を期待している人もいるのではないでしょうか。
少し個人的な話をしただけで「友達なんだからおまけしてよ」と要求されるかもしれません。また、美容師やネイリストなどの技術サービス業であれば「休みの日に無料で施術して!」などと言われることも。
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お客様にプライベートなことを聞かれた時の対処方法
うかつに個人情を教えると、さまざまなデメリットが発生する懸念があるのですね。それでは、お客様からプライベートなことを聞かれた時には、どうすれば良いのでしょうか。
適切な対処方法を見ていきましょう。
就業規則で教えられない旨を伝える
無難な対処方法としておすすめしたいのは、就業規則で教えられない旨を伝えることです。良識のあるお客様であれば、この回答で納得してくれるはずです。
お断りの方便としても使い勝手の良い理由ですが、実際に禁止されているケースもあります。今一度、就業規則を確認してみてくださいね。
身内に注意されている旨を伝える
「身内に注意されているので個人情報を教えないようにしている」という理由も、波風を立てずに断る理由として適切です。「あなたと親しくしたくない」というニュアンスを、感じさせずに断れます。
特におすすめしたいのは「警察官の兄から個人情報を教えないようにくぎを刺されているので、申し訳ありませんがお教えできません」などと伝えること。うそでも「身内に警察官がいる」ということを伝えておけば、トラブルに発展するリスクが下がります。
責任者を呼ぶ
プライベートなことは教えられないという旨を伝えても、お客様が納得しない場合にはお店の責任者を呼びましょう。従業員を守る立場の人物として、適切に対応してくれるはずです。
また、責任者が不在の場合は他のスタッフを呼ぶと良いでしょう。しつこく個人情報を聞いてくるお客様と2人きりという状況は、危険かもしれません。誰かに助けを求めてくださいね。
警備員や警察官を呼ぶ
責任者や他のスタッフが対応しても収まらない場合は、警備員や警察官を呼びましょう。
「こんなことで警備員や警察官を呼ぶのは大げさでは?」「大ごとにしたくない」という気持ちになるかもしれません。しかし、防犯のプロフェッショナルを呼ぶことは、自分やお店を守ることにつながります。
また、しつこくプライベートを聞いてきたお客様も、警備員・警察官を呼ばれれば、さすがにあきらめて帰っていくのではないでしょうか。警備員・警察官が来る前に、該当のお客様がいなくなることも考えられますが、到着後に事情を話せば大丈夫です。
出来事を周囲に伝える
お客様からプライベートなことを聞かれたら、その出来事を周囲に伝えることをおすすめします。個人情報を教えてもらえなかったことを逆恨みして、クレームを入れられるかもしれません。そのクレームが生まれた背景を周囲に知らせることで、適切に対処してもらえることでしょう。
また、別のスタッフに同じことを繰り返すおそれもあるため、注意喚起の意味でも情報共有は重要です。
接客業だからといって何でも答える必要はない
当然のことですが、接客はあくまでも仕事です。「お客様にNOと言わない」というサービス精神は大切ですが、プライベートなことまで答える必要はありません。今回の記事を参考に、自分の個人情報をしっかりと守ってくださいね!
なお、ホテル・旅館の仕事を探す際には、おもてなしHRにご相談ください。