営業職が辛いと言われるのはなぜ?
売上をあげる営業職は、どの企業でも花形の部署と言えるでしょう。しかし、「辛い・大変」と言われることは少なくありません。
やりがいや達成感を感じる場面はありますが、そこに至るまでには時間がかかることも多いです。
特に、営業職に就いたばかりのころは、周囲についていくのが精一杯という状況になることもあるでしょう。
「辛い」と嘆いてばかりではいけませんが、辛い気持ちを抱え続けたまま成果を上げることはできません。
自分が何を辛いと感じているのかを見極め、適切な対処法を講じることが大切です。
また、状況によっては、思い切って転職を検討することも一つの選択肢となるでしょう。
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営業職の辛いポイント
仕事において何が辛いかはそれぞれですが、営業職ではどういったことが辛いと言われているのでしょうか。営業職が辛いと感じやすいポイントを見ていきましょう。
営業活動がハード
営業職は身体が資本です。ICTツールが発展している現代においても、取引先や顧客と顔を合わせるスタイルで営業活動を続け、1日中外をかけまわっている営業職は少なくありません。
暑い日も寒い日も、オフィスの外で活動することに対して「辛い」と感じるのではないでしょうか。
また、顧客の要望に応じるために、無理をしたり休日をずらしたりといった苦労もあるでしょう。
精神的な負担が大きい
体力だけでなく、精神力も消耗するのが営業活動です。
飛び込み営業や電話営業であからさまに迷惑がられたり、まったく相手にしてもらえなかったりということは日常茶飯事ではないでしょうか。
門前払いが続くと報われない気持ちになり、辛いと思ってしまうものです。
「自分には向いていないのではないか……」と自信を失うこともあるかもしれません。
数字に追われる
営業職の評価を左右するのは「数字」です。どれほど親切・丁寧に案内しても、成果に結びつかなければ認められません。
「与えられたノルマを達成しなければならない」「同僚・後輩に抜かれてしまう」というプレッシャーは常に感じてしまうでしょう。
成績が振るわなければ、上司から責められたりインセンティブが入らないため手取りが少なくなったりするストレスで悩むことも。
また、チーム内でリーダーや先輩という立場であれば、チームメイトの数字にも責任を持たなければなりません。「自分が頑張ればよい」が通用しない場合がある点も、営業職の辛さではないでしょうか。
月末が忙しい
月末は営業職が追い込みをかける時期です。
当月中に契約を締結できるかどうかによって、その月の営業成績が左右されるため、無理やりにでもスケジュールを合わせて取引先や顧客との話をまとめなければなりません。
1件の差でノルマを達成できるか否かが決まるケースなどでは、大きなストレスに感じるのではないでしょうか。月末が近づくと緊張感と緊迫感に襲われて、辛いと感じることが多くなるかもしれません。
対人関係のこじれ
対人関係の悩みはどの職種でも生まれるものですが、営業職の場合は、競争意識によって敵対したり、派閥ができたりといったことが起こりがちです。
正々堂々と張り合える関係であれば競争意識はプラスに働きますが、足の引っ張り合いや営業活動の妨害といった問題が起きている職場もあるでしょう。
また、上司からの叱咤激励が厳しすぎる場合や、営業職ならではの体育会系な雰囲気についていけず、辛いと感じるケースもあります。
定時で上がりにくい
定時で上がりにくい点も、営業職を辛いと感じる要素のひとつです。
例えば電話営業で「1日〇件のアポを取る」というノルマが課されており、定時になっても未達であれば帰りにくい気持ちになるでしょう。
また、取引先や顧客の都合に合わせるために、定時を過ぎて働くことも多々あるもの。定時に退勤したにもかかわらず、帰宅後に社用の携帯電話が鳴るということも珍しくありません。
仕事の後に自分の時間を確保しにくいため、ストレスの発散が難しく、辛い気持ちを抱えがちです。
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営業職の辛い気持ちを改善するには?
環境や労働条件が劣悪であるなどであればすぐに転職すべきですが、そうでないなら工夫次第で営業職の辛さを改善できる可能性があります。営業職は、手応えを感じられれば面白くなってくるもの。おすすめの対策法を紹介しますので、ぜひ試してみてください。
ノルマ未達を誰か・何かのせいにしない
思うように数字が取れないと「パンフレットが分かりにくい!」「担当エリアがハズレ!」「○○部長が作ったトークスクリプトでは売れない!」などと、誰か・何かに責任を転嫁したくなるものです。
しかし、同じ条件で営業活動していても、ノルマを達成している人はいるはず。
まずは誰か・何かのせいにするのをやめることが重要です。
「これが売れない原因ではないか?」と思う要素があれば、自分で改善策を考えましょう。失敗と改善を繰り返すことで、突破口が見つかるかもしれません。
商材の良さを見直す
誰かに商品・サービスの魅力をアピールするなら、まず自分が「これは本当によいものだ!」と思っていなければなりません。
いくらセールストークを繰り広げても、本心で「よい」と思っていなければ、説得力は生まれないもの。また、「よい」と思えない商材を売ることに、申し訳なさも感じるでしょう。
一度、商材を見直し、良さを探してみましょう。「ここがよい」と思える部分が見つかったら、そのことを中心に提案方法を組み立てるのがおすすめです。
提案方法を変えることで、売上がグッとあがるかもしれません。
自分の目標として考える
ノルマを「会社から与えられたもの」と捉えると「やらされている仕事・他人事」になってしまいます。
数字は「自分の目標」として考えてはいかがでしょうか。
「自分の目標」として考えれば、自然と身が入るものです。目標達成まで逆算して戦略を立てるなど、ゲーム感覚で取り組むのもよさそうです。
たとえば、上司から言われている目標が「月10件の契約」であっても、「ひとまず7件は確実に獲得する」「○○さんより多く獲得する」といった「自分なりの目標」を設定し、達成したら欲しかった物を買うなどのご褒美を用意するのがおすすめです。
営業職からの転職に適した仕事
営業が辛いと感じたら、営業職以外の仕事に転職したいと考えるでしょう。転職成功の鍵は営業職で培ったスキルや経験がいかせる職種への転職です。自分が特に自信を持っているスキルや経験を明確にして、職種選びにいかしましょう。ここでは、営業からの転職におすすめの仕事をいくつか紹介します。
マーケティング担当
営業で培った顧客理解や提案力は、マーケティングの仕事で大いに役立ちます。
お客様に商品やサービスを紹介する際に、顧客のニーズや課題から仮説を立て、最適な提案ができるように試行錯誤を繰り返した経験がある営業経験者は多いでしょう。
この経験で培った顧客のニーズや市場のトレンドを把握する力は、ターゲットを見極めた効果的なキャンペーンやプロモーション活動を行う、マーケティングに仕事に必要なスキルです。
ある程度のノウハウがあるため、戦略的なマーケティング施策の立案にもすぐに貢献できるでしょう。
カスタマーサポート
営業職での顧客対応経験は、カスタマーサポートでの活躍に直結します。
カスタマーサポートは、顧客の問題解決を図りながら満足度を高めることが目標となる仕事です。
営業で培った聞く力や提案力が発揮できる場面が多くあります。また、長期的な顧客関係を築くスキルも、大いにいかせるでしょう。
コンサルタント
営業職での課題解決力や提案力を、さらに発揮できるのがコンサルタントです。
クライアントの問題を分析し、最適な解決策を提案する能力が求められるコンサルタントは、営業経験がフルにいかせる仕事と言えます。
営業職で培った顧客理解や市場分析力が強みとなり、クライアントの課題に対する実践的なアドバイスができるでしょう。
ホテル・旅館のスタッフ
対人スキルや提案力をいかしたい場合は、ホテル・旅館のスタッフに転職するのもよいでしょう。
ホテルや旅館のスタッフというと接客ばかりに目が向きがちですが、特に近隣に多くの宿泊施設がある地域では「より多くのお客様にご利用いただくためには何が必要か」というマーケティングの視点を持つことが重要です。
営業の経験をいかしたマーケティング戦略や、宿泊プランの提案、新規顧客の獲得など、売上拡大に向けた積極的なアプローチができる点でも、営業出身者は大きな強みを持っています。
接客業務だけでなく営業目線を持つことで、キャリアをさらに広げることができるでしょう。
なお、おもてなしHRは宿泊業界に特化した転職エージェントです。営業経験をいかしてホテルや旅館の仕事に挑戦したいという方は、お気軽にお問い合わせください。
営業職が辛いと感じたら転職エージェントに相談しよう
「営業の仕事が辛い……」と悩んでいるなら、転職エージェントに相談してみるとよいでしょう。
キャリアアドバイザーとの面談で、どのような部分が辛いのか、どういったスキルを持っているのかを洗い出すことで、適切な心の持ち方や転職先を提案してくれるかもしれません。
また、宿泊業界への転職を視野に入れている場合は、おもてなしHRをご活用ください。