中途採用で求める人材が集まらないと悩む企業は約5割
売り手市場が続いているということに加え、昨今では中途採用に力を入れる企業が増えていることから、以前のようにスムーズな中途採用活動を行うことができなくなったと感じる企業も多いのではないでしょうか。
事業拡大や新規事業のために中途採用を行うも、なかなかうまくいかないと悩む企業は多く、とある人材紹介会社の調査によると、採用計画よりも内定者数が下回っていると回答した企業は約5割で、ここ5年で年々上昇を続けていることが明らかとなりました。
景気が益々良くなれば、中途採用市場も更に激化します。中途採用で求める人材が集まらないという苦しい状況を企業が打開するためには、原因を知り、対策を練る必要があるでしょう。
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中途採用担当者は「応募」と「優秀な人材」が集まらないと悩んでいる
中途採用担当者の悩みは、予算の少なさや、経営陣の協力が充分ではないなど、企業の採用体制により異なるため、挙げればきりがありません。
しかし、とりわけ中途採用担当者が抱える悩みとして多いのが「採用活動を行っていても応募者が集まらない」ということ、そして「応募はあっても自社の求めているような優秀な人材ではない」という2点です。
次項では、本格的な採用活動前の問題である「応募」が集まらないということ、そして採用活動中に直面する「優秀な人材」が集まらないことにフォーカスを当て、原因を解説していきます。
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中途採用で「応募」が集まらない原因
どのような原因があり、中途採用の応募が集まらないという事態が起こってしまうのでしょうか。応募が集まらない原因として考えられているものをみていきましょう。
露出が少ない
中途採用で応募者が集まらない根本的な原因として、求人広告などへの露出が少ないということが考えられます。
転職系求人サイトの求人件数が堅調に右肩上がりで推移を続けているということからもわかる通り、人手不足を感じる企業、人材をより多く確保したいと考えている企業は、求人広告の掲載を増やしています。
さらには、求人サイトは全ての業種・職種・雇用形態を掲載できるものから、業種に特化したもの、雇用形態に特化したものなど、多様化も進んでいる傾向があります。
求人情報が少なければ他社の求人の中に埋もれてしまうため、求職者の目に触れる機会が少なくなり、結果として応募者が集まらないという事態が生じてしまいます。
今までと同じような採用活動を続けている
時代に適していない採用活動を続けていることも、応募が集まらない原因の一つです。
優秀な人材は、常にアンテナを張っており、流行に敏感です。採用活動においても、話題の求人サイト・転職エージェント・逆求人などをチェックしたり、時には旧友や家族、前職の気に知れた相手に相談をしていることでしょう。
今までと同じように、ハローワークのみの求人掲載を行っている、また古くからお付き合いのある会社だけで掲載を続けており長らく媒体の見直しを行っていない、というような企業は、アンテナの感度が高い求職者と出会う機会が少ない他、たとえ見つけられたとしても「古い考えの企業」という位置づけとなり、応募を阻まられてしまいます。
条件が他社より劣っている
同職種であれば業界は問わない、というような異業種転職や越境転職も増えています。つまり、同じ業界の中で競い合い、たとえ同業種の他社より好条件を出したとしても採用が進まないということも大いに考えられるような時代になったのです。
インターネットの普及により、簡単に求人情報を探し出せ、以前よりも募集条件を比較することが容易になった現代では、徹底的に企業の募集要項を比較検討する求職者も増えたことでしょう。
応募者数が一向に増えないという企業は、求職者が行うインターネットでの条件の比較選考で、不合格とされてしまっている場合があります。
求職者に対する理想が高い
中途採用では、即戦力を求める傾向が強いため、どうしても募集条件が厳しくなりがちです。欠員を埋めるため、新規事業立ち上げのため中途採用などであれば、同じようなスキルを持つ優秀な人材を求めるのは当然です。
しかし前述の通り、優秀な人材は企業の募集要項を隅々までチェックし、比較検討を繰り返し条件の良い企業の選定を済ませています。あまりにルールに縛られている企業より、ある程度自由度の高い企業に興味を惹かれるのが人間の特性です。
労働条件は悪くないのに募集が集まらない…という場合は、理想を追い求めすぎ、募集要項が他社と比べて厳しいものになってしまっている可能性があります。
競合分析が足りずアピールポイントが伝わらない
同じ業界、同じような労働条件にも関わらず、応募がなかなか集まらないと感じている企業は、競合他社の分析をしっかりと行えておらず、他社と比べた際の自社のアピールポイントが求職者に伝わっていないという可能性があります。
また、テンプレートのような言葉を用いたアピールは、企業の言葉では語られていないと受け取られてしまい、求職者にマイナスの印象を与えてしまうこともあります。
「アットホームな職場です!」、「家族のような会社です」などの表現がその一例です。プライベートまで干渉されると解釈され、応募をはばかる求職者もいるでしょう。
競合他社はどのような条件を、どのような表現で提示しているのか、と分析することは非常に大切です。
中途採用で「優秀な人材」が集まらない原因
応募は集まるが、自社で求めているような優秀な人材が集まらない、と悩む企業も多いようです。原因はどこにあるのでしょうか。
採用活動に力を入れていない
採用担当者は設けておらず、経営陣の指示通りに現場の従業員が動くだけ、採用担当者はいるが今までと同じような採用活動を慣習的に行っているだけ、など採用活動に力を入れていない企業には、優秀な人材はなかなか集まりません。
仮に応募があり面接を進めたとしても、優秀な人材であれば、事務連絡の遅さ、面接官のやる気のなさなどから「この企業は採用活動に力を入れていないんだな」と採用活動に力を入れていないことを容易に感じ取ってしまいます。
優秀な人材ほど、企業は人がつくっているという意識が強い傾向にあるため、採用活動に力を入れていない=人を大切にしない企業と判断し、内定を出したとしても辞退されてしまう、ということが起こってしまうのです。
適切な媒体を使えていない
多くの媒体に掲載をしており、応募はあるもののなかなか求めている人材と出会えない、と悩む企業は、適切な媒体を利用できていない状態にあるのかも知れません。
間口を広げるのは良いことですが、広くなりすぎると管理が難しいうえにどこにもまともに力を注ぐことができず、上手くマッチングができていない応募者の対応に追われるという負のループに繋がりかねません。
業界に特化した媒体の利用や、今までで入職実績の多い媒体に絞ってみるなど、媒体の選定・採用業務の効率化を検討されてみてはいかがでしょうか。
対応が遅い
一般的に、求職者は複数の企業の選考を進めています。内定候補者から選考辞退を受けてしまうことが多い、などと悩まれている企業は、自社の対応の早さは適切かどうかを確認しましょう。
中途採用の選考辞退の理由として最も多いのは「他社で内定が決まった」というものです。言い換えれば、内定をすぐに出してくれた企業に入職をしたということです。
求職者が全くの同タイミングで企業選考を進めているとは限りませんが、対応スピードを早いめるだけでも優秀な人材の入職率は変わってくるはずです。
中途採用で求める人材が集まらない時の対処法は?
中途採用の応募者数が少なかったり、応募者は多くても求めている優秀な人材が集まらないと悩む企業は、どのような対処法を取るべきなのでしょうか。4つの対処法をご紹介します。
応募者視点で求人を作る
中途の採用活動を行う企業で、下記のような印象を持つ求人を見かけたことはありませんか。
- ・情報量が少なく、どんな業務を行うのかがわかりづらい求人
- ・情報量が多すぎて、どこから見たら良いかがわからない求人
- ・企業のアピールポイントが少なく、伝わる熱量が小さい求人
このような求人は、求職者・応募者の視点で考えられていない求人と言えます。
求人情報は、企業と求職者のはじめての接点、いわば第一印象となるため、非常に重要なものです。「自社の求人もこんなものだったかも…」と少しでも不安になった企業は、第一に求人情報の見直しを行うことをおすすめします。
求人情報は業界・業種問わず参考にできるので、成長を続けているような大手企業などを参考に、文章や写真などを用い、自社で採用したい人物へ向けて、声をかけるような気持ちで求人を作成してみてくださいね。
早い対応を心がける
優秀な人材を確保できている企業は、対応スピードを徹底的に意識しています。時には、選考の面接の中で、次回選考の予約を取り付けることもあるから驚きです。
ここまでスピードを早くしている理由は、時間がかかってしまうと他社に優秀な人材が取られてしまうと理解しており、対応が遅いというだけで、応募者の選考辞退の確率を上げてしまうのは勿体ないと感じているからでしょう。
応募があった際の返信メール、選考の日程調整、結果の通知などの応募者とのやり取りは、極力スピードを意識して行いましょう。
とは言っても、業務過多によりスピードを上げることが難しい、と悩まれる採用担当者がいるのであれば、自動でのメール返信サービスなどを利用してみても良いかも知れません。下記もぜひ参考にしてみてください。
採用活動の課題を他責にしない
意識的なことですが、採用活動が上手くいっていない企業には課題を他責にしてしまう傾向があります。「売り手市場だから仕方がない」、「他業種に条件が勝てるはずがない」など、何かにつけて理由を探し、自社の課題と向き合おうとしません。
冒頭で、約5割の企業が中途採用に悩みを抱えていると述べましたが、換言すれば残りの5割は順調に採用活動を進めることができている、ということです。
自社の採用活動が上手くいっていない原因はどこにあるのか、原因を解決するための課題はどこか、具体的な解決法は何かを考え、実行していくことで、採用上手な企業になることができるでしょう。
会社全体で採用活動を行う
「採用活動に力を入れていない」ということともつながりますが、採用活動がうまくいっていないと感じる企業の採用担当者は、会社全体で採用活動を行えていないことが原因なのでは、と考えることも多いようです。
特に、離職率が高い場合は、採用担当・経営陣の考えている理想の人材と、現場の考える理想の人材にギャップがあることが主な原因です。これから共に働く人を増やすのが採用活動ですので、現場の声を聞くことを忘れずに採用活動を進めていきたいものです。
企業によっては、現場の責任者などに採用担当を任せるというスクラム採用も増えてきました。採用担当のみではアプローチできなかった層へ採用活動ができたり、企業内での連帯感や帰属意識が高まる傾向もありますので、会社全体で採用活動ができるような体制づくりを検討してみてもよいでしょう。
ホテル・旅館の中途採用で求める人材が集まらない時の対処法は?
ホテルの建設ラッシュやインバウンドの需要増から、ホテル・旅館の中途採用市場も競争激化が進んでいます。そのため、人材確保は他業界よりも難易度が高くなることでしょう。
上記のような対策を行っても結果が振るわないという場合には、自ホテル・自旅館の採用活動を抜本的に見直す必要があります。
中途採用の目的が人員確保なのであれば、新卒採用・アルバイト・外国人の登用でも同様の効果が得られるかも知れません。
また、即戦力の確保を目的とし、求人広告を掲載しているが応募が集まらないという場合であれば、採用コストを上げ、人材紹介サービスや、ヘッドハンティング会社に依頼をする必要があるかも知れません。
自ホテル・自旅館の採用活動を多角的に考える機会を設けてみてはいかがでしょうか。
下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
「良い中途が集まらない…」と嘆かず攻めの採用活動を!
転職市場は年々激化の一途を辿っています。トレンドの移り変わりが激しく、今までの採用活動が通用しなくなり、何から手をつけて良いかがわからないと悩みを抱えていた企業は、まず自社の採用活動の振り返りを行ってみてください。
見えてきた課題を整理し、情報を集め、自社に適した採用方法を会社全体で取り組むことができれば、中途採用も上手くいくはずです。現状と向き合い、歩みを止めず、攻めの採用活動を行いましょう。
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