「貴社規定に準じます」は本人希望欄のテンプレート
履歴書・本人希望欄に何も書くことがない場合には、「貴社規定に準じます。」や「貴社規定に従います。」という文章を記入するのが一般的です。
これらは文字通り、応募企業の定めたルールで働くことができる、という意思表示。どちらの文言も意味合いとしては大きく変わりませんので、とりわけ記入したい希望がなければルール通り、このまま記入しても問題はないでしょう。
しかし、「希望がない=貴社規定に準じます」というのは、少々早計です。応募先や応募者の状況によっては、手を加えた方がより良い印象になることもあるのです。
では、どのような場合に「貴社規定に準じます。」以外の文章を使うべきなのでしょうか。ポイントを3つに分け、詳しく解説します。
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ポイント1:「貴社規定に準じます」は応募先によって変わる
1つ目のポイントは、「貴社」という表現です。
貴社は、文中の「企業」に対する敬語。つまり、応募先が「企業」以外であれば、「貴社」と書くのは誤りとなりますので、企業以外に応募する方は注意が必要です。下記の表を確認しながら、必要に応じ履歴書の表記を統一させましょう。
【企業・会社以外の団体の表記】
- ・企業/会社 →「貴社」
- ・学校/大学 →「貴校」「貴学園」
- ・幼稚園/保育園→「貴校」「貴園」
- ・病院 →「貴院」「貴病院」
- ・銀行 →「貴行」
- ・会計事務所/法律事務所→「貴所」「貴事務所」
- ・財団法人 →「貴財団」
- ・NPO法人 →「貴法人」「貴団体」
- ・協会 →「貴協会」
- ・信用金庫 →「貴庫」
また、口語表現である「御社」を企業に使用するのも誤りです。ただし、口語では企業以外も「御(おん)〇〇」が用いられますので、面接時は間違えないよう注意してくださいね。
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ポイント2:「貴社規定に準じます」が不採用に原因になることも?
2つ目のポイントは、応募先からの「希望選択の指示の有無」を確認したうえで、記入を進めるということです。
求人情報をひとまとめにして募集を行っている企業では、「希望職種」や「希望勤務地」の記入が求められる場合があります。この時、募集文の指示を見逃してしまえば、「貴社規定に準じます」という、企業からすると満足のいかない回答となる恐れが高まります。
「どこの勤務地でも問題ない」「どんな職種でも構わない」という方であれば問題ないかもしれませんが、希望を記入する指示について、認識がある意思は示しておくのが賢明です。
- ・勤務地ならびに勤務条件は、貴社の規定に従います。
- ・自宅から通勤可能な、関東エリアでの勤務を希望いたします。
上記のように書いておけば、より良い印象になることでしょう。求人の募集文は、必ず隅々まで確認するようにしてくださいね。
ポイント3:在職中は「貴社規定に準じます」を避ければ印象アップ?
在職中は、現職の仕事と求職活動を並行して行わなければならないため、応募者には大きな負担がかかります。しかし、「貴社規定に準じます」の記入を避けるだけで、求職活動の負担が軽減できるかもしれません。
その負担を軽減する方法は、本人希望欄に「希望連絡時間帯」を記入するというもの。
業務中に応募先からの連絡を気にする必要はなくなりますし、応募先の担当者からしても、連絡が繋がりやすい時間帯がわかるだけで、スムーズに連絡をすることができますよね。
また、「入社可能日」や「退職予定日」を記入するのもおすすめです。これは、採用担当者が選考スケジュールを立てやすくする配慮で、希望連絡時間帯と同様、印象アップに繋がりやすいものです。思い当たる節のある方は、ぜひ記入しておきましょう。
「貴社規定に準じます」と書いて良いか今一度確認を!
履歴書・本人希望欄に書く希望が何も思い付かない、と考えている方であれば、基本は「貴社規定に準じます。」と記入しておけば問題ありません。
しかし、応募先や応募者の状況によっては、文言を変えた方が印象アップに繋がるということもある、ということがわかっていただけたはずです。
特に「企業以外へ応募する方」や「希望選択の指示がある方」、また「在職中の方」は、ポイントを押さえながら、ご自身の状況にぴったりと合う履歴書・本人希望欄の作成を目指してくださいね。
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