後輩や部下を指導するとは?
リーダーや管理職になると、後輩や部下に仕事のやり方を教えたり、業務に必要な情報を伝えたり、そして指導するスキルが求められます。
自分がやるべき仕事を抱えながら後輩や部下に指導するというのは、決して簡単ではありませんよね。
では、そもそも「指導」とは、一体どのような状態を指すのでしょうか。仕事上で使われる「指導」の定義をご説明いたします。
- ・ある目的に向かって教え導くこと
- ・目的、方向などを決定し、成員を導くこと
- ・具体的にさし示して案内すること
仕事における指導とは、仕事のやり方を教えるという意味を持ちます。即ち、部下や後輩を会社が掲げる目標に向かわせ、問題解決能力を育ませながら教え導くことだといえるでしょう。
良い指導者とは何か
これから後輩指導にあたる方の中には、自分たちの世代と違う新人や後輩への指導方法をどうするべきか、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
年齢や育ってきた環境が違えば、考え方や捉え方も違います。これまで自分が教わってきた方法や手順が、必ずしも通用するとは限らず悩ましい仕事ですよね。
そこで、良き指導者とはどうあるべきかと考えていらっしゃる方々へ、後輩を指導する際、事前に知っておくべきポイントをご紹介します。
「心がけたいポイント」としてチェック式でまとめましたので、管理者としてスキルアップするためにもぜひ、一緒に確認していきましょう。
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事前にチェック!後輩の指導を任されたら?心がまえ15のポイント
後輩や新人、部下の指導を任されたとき何より大切な心構えは、「自分の経験則だけに頼らない」という点です。
これ以外にも挙げることができる後輩指導に当たる場合の心がまえを、15のポイントに分けました。
チェック式になっておりますので、一つずつ確認しながらあなたらしい指導方法を見つけましょうね。
- 1.これまでのやり方にはめようとしていないか
- 2.思い込みで判断していないか
- 3.相談しやすい雰囲気を持っているか
- 4.威圧的な態度や目線となっていないか
- 5.言葉選びは正しくできているか
- 6.一旦、指導される側の立場になって考えられているか
- 7.自分の意見や指示に一貫性はあるか
- 8.ポジティブな思考や姿勢を見せれているか
- 9.指導や管理の基礎知識が備わっているか
- 10.後輩・部下の目指すべき模範となっているか
- 11.結果をすぐに求めていないか
- 12.仕事の進捗を確認する時間を確保できているか
- 13.自分に間違いがあれば認めて謝罪できるか
- 14.後輩・部下の性格や特徴に見合った業務を割り当てているか
- 15.後輩・部下の成長や業績成果に感謝はできているか
「教える」だけに留まらず「指導」の域に達するためには、当たり前のように思えることを着実に一つずつクリアしていく姿勢が重要です。
自分がこなすべき業務を進めながらの指導は、思い通りに事が進まないこともあるでしょう。それでも、常に指導される側の視点に立つことを忘れずに、教え導いていきましょうね。
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後輩を指導するなら特に押さえておくべき3つのこと
先に述べた心がけたい15のポイントは、ご自身の指導に対する取り組み方や姿勢・方針と比べ、いかがでしたでしょうか?
ここに挙げたポイント以外にも、後輩や部下の性格、価値観、企業が求める結果によって心がけたいポイントは変わってくるでしょう。
企業に合った指導方法を求められると思いますが、ここでは、後輩や部下の指導に当たる際、特に押さえておくべき基本の3つをご紹介します。
①相手の性格・行動パターン・価値観を知る
指導者はまず、後輩や部下の性格・行動、どんな価値観を持っているのかを考える必要があります。
なぜなら、その人にあった指導ができていないと、以下のような問題にぶつかってしまう恐れがあるためです。
- ・相手が理解しきれていない、意図が伝わりきれていない気がする
- ・いくら教えても成長が見られない
また、相手に合っていない指導方法により作業効率が落ちる、職場内のチームパフォーマンスの低下に繋がるといったリスクも生みかねません。
もし、指導する上で悩んだ場合は、まず指導者である自分の教え方はもちろん、後輩や部下個人に合った指導の仕方だったのかを振り返ってみましょうね。
②相手の話に耳を傾ける「傾聴」スキルを鍛える
ビジネスシーンにおいて、「話す」スキルよりも「聴く」ことのほうが求められる場合が多くあります。
後輩や部下に指導を続けていく中で、相手に伝えるよりも「聴く」能力が重要だと気付かされるでしょう。
相手の話を注意深く聴く「傾聴」は、後輩や部下の考えを深く理解するために必要なスキルです。適切な指導方法を見つけるためには、よく聴き、よく観察することが大切なのです。
相手が話しやすい態度を取る、的確な相づちを打つなど、相手の意見や考えをしっかりと受け止める「傾聴」スタイルを、指導に取り入れてみましょう。
③あいまいな指示を出すまたは難解な言葉の多様はNG
業務の指示を出したり仕事の仕方を教えたりする時、あいまいな内容や言葉で伝えてはいませんか?
「言わなくても分かるだろう」「言いたいことは伝わってるはず」といった思い込みによる業務指示は、後輩や部下のミスを招く原因となります。
また、新人や後輩が使い慣れていない言葉も分かりやすい言葉に言い換えたり、より具体的な内容で行動を起こせるよう促す必要があります。
- 1.指導する内容と理由を結論から伝える
- 2.「〇〇が終わったら一旦報告」など具体的に途中報告を指示する
- 3.相手がどう理解したかその場で確認する
ただ教えるだけでは、指導者としての成果を得ることはできません。あなたと同じ水準まで部下や後輩が仕事を理解、完了できるようになるまで、しっかりと教え導いていくことを心がけていきましょう。
後輩や部下の指導は気づきの積み重ねを大切に
後輩や部下の指導において、もう一つ知っておきたい必要なポイントは、ものを伝える時の言い方です。指導する側であっても、相手を尊重した表現を常に心がけましょう。
仮にミスが起きても責め立てず、今後の課題を軸にした前向きな指導が次のミスを防ぎます。起きた理由を元に、ディスカッションする、その中で得た気づきを日々積み重ねていくことが、指導する側とされる側の信頼関係を築いていきます。
リーダーには、仕事を的確に割り振る能力が求められますが、後輩や部下の意欲向上や組織力を高めるために、自分自身も成長していくイメージを持って指導に当たっていきましょうね。