旅館が子供お断りにする理由とメリット・デメリットとは?

高級志向の旅館や、山奥の静かな温泉宿などでは子供の宿泊をお断りにしている場合があります。子供お断りにすることにはメリットもあればデメリットもあり、慎重に検討した上で方針を固めることが必要です。それをふまえて旅館が子供をお断りにする際に注意したいことを見ていきましょう。

子供お断りの旅館は少なくない

旅館の料理

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家族連れで気兼ねなく滞在できる旅館が人気を博している一方で、子供お断りの旅館も少なくありません。

家族単位で利用してくれるお客様は本来ありがたいものですが、なぜ子供お断りの判断に踏み切ったのでしょうか。子供お断りにすることで、旅館にもたらされるメリット・デメリットと併せて解説します。

旅館が子供お断りにする理由とは

静かな温泉

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経営の途中から子供お断りにした旅館もあれば、最初から子供お断りとしてオープンする旅館もあります。それぞれ、どんな理由でお断りにしているのかを見て行きましょう。

他のお客様にくつろいでもらうため

子供が走り回ったり、大きな声を出すのはある程度仕方がないことです。しかし、食事会場や深夜の館内では他のお客様に迷惑が掛かりますよね。

経営の途中で子供お断りにした旅館は、静かな場所でくつろぐために来ている他のお客様のことを、優先的に考えたパターンが多いようです。

一部の子供連れ客のマナーが悪い

親が子供を全く注意しない、共有スペースでおむつの交換を始める、見かねた従業員が声を掛けると理不尽に怒鳴るなど、子供以上にマナーの悪い大人も居ますよね。

ごく一部のマナーの悪い子供連れに辟易し、子供は一律お断りの判断を下した旅館もあります。きちんとした子供連れのお客様がほとんどであっても、ひどすぎるマナー違反を未然に防ぐための措置なのでしょう。

ターゲットを大人だけに絞っている

最初から大人向けの宿として、子供お断りでオープンする旅館もあります。静かな滞在を提供する高級志向の宿が多いことが特長です。

宿泊客は大人だけなので騒音が少なく、高価な調度品を揃えることができるのですね。子供が苦手なお客様はもちろん、子育て中のお客様、孫の面倒を見ているお客様からも、日ごろの疲れを癒せる旅館として人気です。

子供お断りで旅館が得られるメリット

利益

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旅館で子供お断りにするのには、さまざまな理由があってのことです。それでは、続いて、子供お断りにすることで得られるメリットを見ていきましょう。

大人の方が客単価が高い

子供の宿泊代金や食事代金は、無料やサービス料金を設定することが多いですよね。子供の分はぎりぎり赤字にならない価格設定という旅館もあるでしょう。

一方、大人の宿泊代金や食事代金は当然ながら、しっかり一人前の料金が発生します。子供をお断りにした分、大人のお客様が止まってくれた方が利益が大きいのです。

子供によるトラブル・苦情が発生しない

子供の宿泊でリスクになるのは、子供ならではのトラブルや苦情の発生です。備品を壊してしまう、思わぬケガを負う、騒音で他のお客様から苦情が出るなど、さまざまなことを想定し、備えなければなりません。大人同士のトラブルよりも、話がこじれるケースも多々あります。

子供お断りの旅館では、子供によるトラブル・苦情は起こり得ません。その分、他のサービスを充実させることができ、お客様満足度を高めることもできるでしょう。

お客様同士の不公平感を防げる

子供お断りの旅館では、子供を連れたお客様が肩身の狭いを思いをすることもなければ、他のお客様が騒音で迷惑することもありません。

同じ料金を払っているお客様同士が不公平感を持つこと無く、快適に過ごしていただけるのが一番のメリットではないでしょうか。

子供お断りで旅館にもたらされるデメリット

旅館で子供お断りにすることによる、デメリットもあります。もし、子供お断りにしようか検討しているのであれば、メリット・デメリットの両方を把握し、慎重に検討した上で決めましょう。

一部のお客様の利用が見込めなくなる

家族旅行は、子供同伴が多いですよね。子供お断りの宿では当然ながら、子供同伴での家族旅行の利用客は見込めません。夏休みや冬休みなどの家族旅行シーズンでも、あまり客足が伸びない可能性があります。

また、子供お断りの旅館は子供や子連れを毛嫌いしている旅館というイメージを持たれがちです。大人だけでの旅行であっても、そういうスタンスの旅館には泊まりたくないと考える人も居るのではないでしょうか。

子供お断りにすることで、一部のお客様を諦めることになるかもしれません。その分、静かに滞在できる・高級感のある客室など他の要素をアピールして集客に努めましょう。

子供お断りに対するクレームが発生する

子供お断りにすることによって、クレームが発生する恐れがあります。お断りにしていることを知らずに予約を入れようとした人や、子供と一緒に泊まってみたい!と思ったらお断りだった、という人は少なからずがっかりしてしまいますよね。

また、子供に寛容でない!と感じ、宿泊するつもりが無くても意見を言いたくなる人が居るかもしれません。子供お断りに対するクレームが発生することを想定し、対応方針を従業員に共有しておくと、いざというとき役に立つでしょう。

旅館が子供お断りにする際に気を付けたいこと

注意

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旅館で子供お断りにすることには、メリットもデメリットもあるということはお分かりいただけたと思います。それらをふまえて、子供お断りにする際に注意したいことを解説します。

まずは「子供」と言っても、何歳までがNGなのかを明確にしましょう。

まれに「静かにできないお子様はお断り」という方針のところもありますが、静かにできるお子様かどうかの判断は、旅館側でできることではありませんよね。静けさやくつろぎを重視するのであれば、一律何歳未満お断り、とした方が無難でしょう。

また、子供お断りである旨をホームページの目立つところに掲載したり、電話予約の際は早い段階で説明することも大切です。早く知らせることで、子供と一緒に宿泊できないがっかりする気持ちを軽減することができます。

そして、子供連れで宿泊したいというお客様に対応する際は、丁重にお断りしましょう。必要以上の謝罪はせずに、お断りにしている理由を説明するように心がけてくださいね。

大人と子供の住み分けは必要

ひよことにわとり

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大人だけで静かに過ごしたい人と、子供を含めた家族でわいわい宿泊したい人の住み分けができるのは良いことです。世間の風当りが強い側面やデメリットも少なからずありますが、子供お断りの旅館ならではのやすらぎを求めるお客様は大勢いるはずです。

また、旅館で働きたいけれど子供の相手は苦手…という人も、子供お断りの旅館でなら働きやすいでしょう。人材募集には、おもてなしHRの活用がおすすめです。

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